O型のまこさん

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趣味でいろいろ作った備忘録

6-2.アイのターボ化_21(バルブすり合わせ&ヘッド塗装)

6-2.アイのターボ化_21(バルブすり合わせ&ヘッド塗装)

■2020年4月

 バルブすり合わせを実施。バルブシートカットもしたので、細目のコンパウンドで簡単に終わると思ってた。

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当初はタコ棒を入手して、手での擦り合わせを想定していたのだが、タコ棒だって少しはお金がかかる。じゃあということで端材で丸棒を削り出し、先端に両面テープを貼りバルブとくっつけようかと考えた。・・・が、そこまでするなら電動化をしない理由はないよな! ということでハンドドリル(電動ドライバ)に円柱丸棒を取り付け、先端に両面テープを貼った。

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バルブフェース面にバルブコンパウンドを薄く塗り、

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イザ!   擦り合わせ。

バルブを叩きつけるように回転させながらすりあわせすればいいんだから、この方法でも間違ってはいないはず。こういうやり方はあまり見たことないけど、手での擦り合わせと動きは同じはず。数分作業をするとフェース面に擦り合わせの面が出てくる。

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2~3分で終了かと思っていたが、ちゃんと擦り合わせができるまでは結構が時間がかかった。バルブフェース側は下の写真のようにしっかりと擦り合わせ面が出るようにする。※余談だが、擦り合わせ面の外周側に溝みたいなのができる。たぶんフェース面の角度とバルブシートの角度が少しずれていて外周側がより接触していることに起因すると想像する。

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擦り合わせ作業に想像以上に時間がかかるのは、バルブシートカットの精度に問題があるからだ。下写真は上から2分、10分、15分すり合わせしたシート面。

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シートカットはダイヤモンド刃ではなく、超硬刃を使ったのが原因で、半径方向のキズ(刃の食い込み)がある。おそらくダイヤモンド刃ではこういう食い込み跡は出ず、逆に周方向のキズが多数できると思う。半径方向のキズは圧縮抜けに直結するが、周方向のキズは圧縮抜けに直結しないと想像するので、そういう意味でも45°あたり面はダイヤモンド刃を使うのが一般的なのだろう。それでもダイヤモンド刃は粗すぎて、次回同じ作業をするとしても超硬刃を使いそうだけどね。上の写真をよく見ると、当たり面の外側から順に擦り合わさっていくみたい。これはおそらくシート側の角度(45°)とフェース側の角度(45°)がちょっとずれているのが原因だろう。まあ十分擦り合わせれば問題ないと思うけどね。

 とにかく当たり面が一様に擦り合わさるまで擦り合わせる。電動ドライバを使って1本擦り合わせるのに15分ほどかかる。やっぱ電動化して正解だ。実際の作業は1分擦り合わせ⇒バルブを抜いてコンパウンドを塗り直し、というのを15回ほど繰り返す。両面テープは3~4回で粘着力を失うので、頻繁に張り替える。

 下の写真ではぱっと見はまあOKそうだけど、当たり面の様子を光の反射でよく見るとまだらになっている。これではだめだろう。

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ひたすら擦り合わせして、下写真くらいになればOKかな。

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一応光明丹で当たりの様子を確認。当たり面の確認はバルブフェース面に光明丹を塗り、パチンとバルブシートに一回当てる(回転はさせない)。これでシート側に光明丹が転写されるので、次にバルブフェース側の光明丹を拭き取り、もう一度パチンとバルブシートに当てる。こうするとフェース面側もシート側も当たり面だけに光明丹がつくので見やすい。全バルブのアタリ面を光明丹でチェックするのはめんどくさいので、光明丹チェックしたのは写真の2本だけ。擦り合わせ時に擦り合わせ面をしっかり観察しているので、たぶん擦り合わせはOKだと思う。

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下の写真ではバルブフェース面に転写されている光明丹は少し薄いね。

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連続して単純作業を繰り返す集中力がなく、ちょっとして休憩の繰り返し。結局、12本のバルブを擦り合わせるのに1日半かかった。4本だけ記念撮影。

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続いてシリンダーヘッドの塗装。接合面をマスキングして、

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耐熱塗料の黒をスプレー。

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マスキングテープを剥がすと、キリッと引き締まった感じになった。

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焼き付け処理はちょっと迷った。コンロであぶっての焼き付けっていいんかな?局所的な加熱でヘッドが熱歪みするとかのイメージもあるんだけどね。でも3気筒の小さなエンジンなので焼き付け処理実施だ。

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この日はちょっと風があったので、段ボールで囲み簡単に断熱。

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上部もダンボールで蓋して加熱していく。しばらくすると煙が出てきたので、この煙がでなくなったら焼き付け処理終了だね。と思ってたんだけ・・・、30分してもまだ出てくるし、なんだかオイルの焼けたような匂い。

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火を止めて冷めてからヘッドを観察してみると、なんかオイルが出ている。このオイルが焼けた煙だったのね  (*´з`)。  バルブガイドあたりからと、カム軸受けあたりからオイルが出ている。なんでかなー? 塗装前にパーツクリーナーでオイル穴とか結構きれいにしたのにね。しかも、オイルを拭き取ったら塗装も剥げてきた。泣きそう。

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またプラグホールの鉄パイプ部はコンロの火があたっていたので、酸化して表面が傷んでる。やっぱコンロで炙るのはだめかな。せめてプラグホールとコンロの中心をしっかり合わせて、炎がプラグホールの周辺にあたるようにしておけば良かったかも。

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