5-2.芯押し台製作その1
■2020年8月
暑い・・・。とにかく暑くてぐったりだ。しかもマーフィーの法則のごとくリビングのエアコンが壊れた。室外機が動いていない。室外機の基板を外すと、簡易回路図が張り付けていたので、それを参考にあちこちチェックした。動作としては室外機ファンのモーターをON/OFFするリレーが動いていない。いや、リレーへの指令が出ていないのだ。リレー単体が壊れている程度なら直せるかとも思ったが、指令が出ていないのは指令を出すICか、または各種センサがおかしくてモーター駆動指令条件までいかないのか。一応センサ類はすべてテスターで抵抗計測したのだが、明らかな断線などは見当たらない。ちょっと修理は無理っぽいなぁ、という状況。
という風にグタグタしていると、なんだか体調に異変が・・・。悪寒がして、吐き気がしてきた。吐く準備のため、風呂場の前でうずくまっていると体全体がどんどんぐったりしてきた。これはきっと熱中症だ。妻に介抱してもらい、数時間するとゆっくり回復したが、やはりエアコンは必須だと理解。直せるものはなんでも直したかったのだが、このエアコンは20年ものなのでこの際新調してもいいかなという気持ちになり新調決定。
しかしそのための壁がある。金銭的なものはもちろん妻との意見の擦り合わせである。密林さんを覗くと、工事費込みで8万くらいで購入できるのだが、妻は「とってもいいもの」を欲しがる。「いいものを長く使うことがいいこと!」という信念は曲がらないことを私は良く知っている。それからというもの、妻の情報リサーチが始まった。家にはエアコンのパンがどっちゃりと積まれ、毎晩毎晩スマホで情報を見ている。私はネット情報や近所の店を紹介し、「せめて10万以下で・・・」という心の声を押し殺し、安いエアコン情報を彼女の心に沁み込むように流し込んでいた。彼女の心も少しずつその方向に傾いてきたのだが、ここで(彼女にとっての)救世主が現れた。この話を聞いた心の大きな親戚が「補助するからいいエアコンを買うべき!」との声をかけてくれたのだ。そのやさしさに彼女の心は燃え上がり、ダイキンのかなりいいやつ、私個人では一生手を出さないであろうエアコン購入が決定されたのである。契約から数日間は「いいやつ選んだよねー!」と毎日がご機嫌であった。私はといえば、とどめの尿路結石になり苦しむ日々が続いている(今もまだ結石は出ていない)。この夏はダメダメな夏になりそう。
ちょっと前置きが長くなったが芯押し台の話に入る。私の旋盤には芯押し台が無いので、旋盤購入時から芯押し台を作ろうと思っていた。材料は1年以上前に購入しており設計も半年程前にほぼ終えていた。しかしこの加工をできる自信がなかなか持つことができず時間ばかりが経過していたが、やっと作業に着手した。
現在保有する加工技術で加工可能な形状ということで考えた(下図)。基本的には芯押し専用(固定センター)で、将来的にはドリルチャックなどもつけれるようにしたい。
台座部分の切り出しから。一気に金ノコで切り出すには体力的問題と騒音による近所迷惑問題があるので、Φφ3ドリルで穴をたくさんあけてから金ノコで切り出す。
この方法だと騒音も体力もかからない。時間だけはかなりかかるけどね。
そして旋盤で端面をミーリング。
最後は定盤(御影石)の上に布やすりを敷いて表面を均す。
台座の上下をボルトで固定。
下面から見るとこんな感じ。
大物の脚部は28mm厚の鉄材を使用。こんな分厚い部材の加工は初めてなので色々自信がない。後ろ部分はカットなので、Φ3のドリルで穴をあけている最中にドリルが折れた。折れた先端が部材の中に残ってしまった。金ノコでカットする時に残ったドリル先端は邪魔になる、というか金ノコを痛めそう。
金ノコで切断。結構必死 (^^;)。
何とか切断。ドリル穴を見ると、穴あけ途中から隣の穴に合流したため、穴がぐにゃぐにゃ曲がっている。
切断面をミーリング。
下側はちょっとミーリングするのは難しいので手作業で平らに。
柱部の後端カット処理がなんとか終了 (´ー`)
柱部の肉抜き加工。やはりこの加工が今作業の山場だ。我が旋盤でこの肉抜きができるのかはかなり不安だった。少しずつ切削すればなんとかなるだろうと、まずはドリルでいっぱい穴をあけ、そしてエンドミルで少しずつ削っていく。
エンドミル切削の様子を動画に撮影した。垂直架台に固定しての切削なのだが、垂直架台が結構グラグラ揺れている。
垂直架台の揺れ状態を拡大撮影。とにかく剛性不足だよね。
でも少しずつの切削でなんとか切削完了。
こうして見直してみるとやっぱり力作だよね。今回の作業でまた少し自信が付いた。
M8ボルトで部材を結合。
芯押し台の形が見えてきた。
完成まではまだまだ道のりは長いけど、少しずつ頑張ろう。
そうこう言っているあいだにエアコンが設置された。うるさら7というやつで、換気機能がついているのが特徴だとか。
室外機が巨大。今までのと比べ二回りくらい大きい。
私が熱中症と尿路結石でダウンしていたため、庭の水やりが止まっていて桜が瀕死。
御殿場桜はやばそう。春に花は無理かも・・・。
※追記
翌朝起きた時のさわやかさは今までのエアコンとは明らかに違った。一晩中エアコンをつけた翌日は体がけだるかったのだが、そういうのがほとんどなかった。これが現代のダイキンの性能か!
※後日追記
瀕死の御殿場桜であったが懸命な水やりのおかげか、本来の生命力のおかげか、一週間程で復活の気配が出てきた。あれ、でもコレって花のつぼみ?
などと疑問に思っていたが、さらに二週間程経つ立派な葉っぱであることが判明。どんどん再生してきて一安心。
それとエアコン! やっぱりとてもいい。空気が肌にやさしい感じ。故障した時は、「もう夏も終わりだし、安くなってから買おうか」とか思っていたが、9月過ぎても平気で30℃超えの猛暑。エアコン買ってなかったらまた熱中症になってたわ。支援してくれた親戚や、いろいろ仕様検討してくれた妻にはくれぐれも感謝です。