■2021年9月
オイルクーラーの組み立て。まずはオイルブロックのOリング調達から。
このオイルブロックはOリングが2個入るようになっている。内側は下図のS-56、外側はS-66あたりなのだが、そいうサイズは無い。ほかの種類も探したがS-66相当は見つからなかった
「ええい! ままよ」という感じでS-67を購入。
前についていたOリングはぺったんこになっていてOリングではなく半月リングになっている。
新しく入手したOリングを嵌めてみると、内側のS-56はぴったり。しかしやはり外側のS-67はちょっと大きい。「認めたくないものだな、自分自身の若さゆえの過ちというものを」とかいいながら外側Oリングはあきらめる。うま~く押し込めば入らないこともないが、へたすればオイルもれの原因になってしまうもんね。
結局、購入時についていた内側のOリングを新品に交換しただけになった。まあ1本でも真面目に機能していれば問題ないよね。もしオイル漏れが発生したらそれから考えよう。
オイルブロックにネジ止めされるところを水道用のシール材で処理していく。ホームセンターの水回り品で売っているやつで、オイルも大丈夫で耐熱温度は260℃。
ネジ部に締める時にめくれない方向に2~3周まく。
油温センサ、油圧SWセンサもとりつける。油温はオイルクーラーで冷却される前の温度がエンジンにとっての油温になるので、オイルクーラー前に取り付ける。逆に油圧はオイルクーラー出口がエンジンにかかる圧力になる。
センサ類の取付け完了。
オイルブロックの取付け面をオイルストーンで軽く研磨。
オイルブロックとオイルクーラーの接続。ここは自作したフレア加工なので、念のため液体ガスケットを使う。
目で見た感じは大丈夫そうなんだけど、いろいろ不安だからね。
しかしフレア接続部に液体パッキンってのも聞いた事ない。やってもやらなくても不安は残る。
これでオイルクーラーの組み立ては完了した。端っこに写っているのは過給機4号機。某オクでジャンクの安いのがあったのでついポチってしまった。超絶単純作業のオイルクーラー製作で身心ともの枯れ果ててたので、メカメカしいものをいじりたかっただけなんだけど。1号機はエキゾーストハウジングに亀裂があったのでボツ。2号機はOH完了している。3号機は今エンジンに載って活躍中。そんな中4号機って必要? まったく必要ありません。4号機もジャンク扱いだったけど、ばらしてみたら特段悪い所はないと思う。まあ1年に一回くらいターボ載せ替えて違いを試してみよう。
冷却風が抜ける方向からみるとこんな感じ。放熱面積が小さいおまけ的なオイルクーラーだけど、すこしでもオイル劣化を防ぎたいという気持ちを前面に出すために作ったので、これでいいのだ。
放熱板の側板のカシメ部分をまじまじと撮影。ここをちゃんとはんだ付けしていないとカシメた所が剥がれてきて美しくない状態になってしまうので、頑張ってはんだ付けした。見た目は大丈夫そう。
油圧SWセンサのアースチェック。このセンサは1線式でアースは車体と共通になっている。自動車の電気系で一番慣れないところ。アースが車体だけって不安でしかたがない。もちろんセルモーターなどの大電流が流れる所はアースも明示的に付けられているが、センサ部とか1線でGND側はアースね! って言われてもほんまにアースになってる?って毎回疑わなければならない。車体側を塗装した時などはわざわざ塗装剥がしたりしないといけないし。今回のようにシールテープを巻くとほんまに導通してる?って思う。センサのケースとアルム台座の間の抵抗をはかると1.3Ω。
でもアルミ台座とオイルパン固定ボルト間を測ると14.8Ω。これ大丈夫なん?実際はトルクかけて締め付けるのでもっと抵抗は減るとは思うけど。まあ計測コントローラーを設計する時は動作判定に余裕を持たせておくから大丈夫だとは思うけど。
油圧SWセンサは上述のような油圧の有無をON/OFFで判断するSW形式のセンサを購入していた。普通のエンジンには漏れなくついているやつだ。でもどうせならアナログで測りたいと思い、安価で使えそうなセンサがないか探がしていたら下記製品に目が留まった。これ使えないかなー。
写真で見くらべると同じネジ規格のようにも見えるが、商品情報にネジピッチ等のサイズが掲載されていない。「ままよ!」って買ってしまおうかとも思ったけど、とりあえずオイルクーラーがちゃんと稼働してからもう一度考えよう。
アナログ油圧センサの仕様は下記の通り。
回路図はこんな感じ。
さて、ぱっぱとオイルクーラーを取付。うんうん、なかなかいいね。
角度を変えてもう一枚。
ちなみにNAエンジン時代の写真も載せる。エンジンのきれいさが全然違うね。
冷却風は下写真のように流れると考えている。もっと冷却能力を上げたくなったら、エアガイドを作るし、冬場オーバークールになるのであればカバーを作ろう。
オイルクーラーの出来は満足である。まあサイズが小さいので冷却能力はおまけ的な感じだろうけど、スポーツ走行するわけでもないので高い冷却性能は不要。ターボ車になったので、すこしでもオイル劣化を抑制することを主目的で製作したのである。油圧の圧損がごくわずかな形状という点が評価ポイント。とにかくあの超絶単純作業をやり遂げたことには惜しみない称賛を贈りたい。
1週間ほど日常使用したがオイル漏れはしていないようだ。高速を走るまで安心はできないが大丈夫だと思う。ただ、エンジン直下のトルクロッドあたりにオイルが滴っている。その周辺をみても漏れ箇所は特定できない。トルコン軸周辺からオイル漏れして、直下のトルクロッド固定部に滴っているのではと推測する。トルコン軸のオイルシール交換とか敷居が高いので交換予定はないがしばらくは様子を見る。また駐車場にオイルが垂れていないか点検していたら金属部品が落ちてた。何これ!? ちょっと動揺するが記憶の引き出しを捜し回ったら心当たりがある。
フロアジャッキのクリップだ。
ジャッキダウンする時に、下側のアームに当たって抜けることがあるようだ。これからはジャッキダウン時には注意しておこう。