■2021年10月
我が家の玄関には靴箱がありその上に空間があいている。そこを有効利用するため、突っ張りポールで棚を作っていたのだが、最近突っ張りポールが寿命を迎えた。そして「ここに棚を作って!」との絶対君主から指令が出た。マンション買ったばかりの頃はちょっとしたDIYをしようとして、壁や柱に穴をあけるだけで大ブーイングがでたものだが、そのマンションも経年劣化が進み新築のオーラはすっかりなくなった。相対的に私のDIY評価が上がり、今ではDIYせよ!との指令がたびたび発令される。
今回の棚製作のコンセプトは「ローコスト」。ベランダで眠っていたコンパネと水性ペイントを有効に使う。コンパネは表面が粗く、塗装を厚く塗らないと手触りがよくならない。水性ペイントを3回塗りで仕上げていく。時間をかけて材料の質をカバーしていくのだ。下の写真は側面と下段の棚だが、ここを余りもののコンパネで製作した。
さらに棚や扉用にコンパネを1枚購入して、どんどんペイントしていく。水性ペイントなのでハケの後処理はとても楽。水道で流せば終わりだから。塗装はニスなどと比べ厚塗りになる。そして乾燥したら耐水ペーパーで表面を磨いてまた塗装。これを繰り返す。作業自体は短時間だが、乾燥待ちの時間がかかる(寝ている間に乾燥するけど)。
棚部分が完成したので組み付ける。石膏ボードへの固定はネジ式のアンカーを使用。
棚の扉(表面)は周囲と色を合わすためニス塗り。しかし毎回色合わせに失敗する。だいたい色が濃くなりすぎる。
扉を付けて完成。上は観音扉。下は引き戸になっている。
水性ニスは完全乾燥まで数週間かかるようで、ものを入れると塗装にくっつく。塗装が剥がれるほどではないが、完全乾燥までは定期的に荷物を移動する。
完成した棚を見て、絶対君主は、「ああん、この箱が入るにはちょっと奥行きが短い!」とか「ここがもうちょっとこうなら良かったのに」とかの小言を一通り言う。こちらは事前に図面を引いて確認しているのだが、君主は図面から完成時のイメージを描くのが苦手で、実際使ってみて初めて気が付く不満点に目がいくのだ。このやり取りは今まで何度も繰り返してきた。図面段階で詳細に君主の要望を聞いていくと図面が収束しないので、君主の要求の全体像を聞いて詳細設計はこちらで完結させるようにしている。