■2024年9月
フロントブレーキの対向ピストン化計画である。いつになったら完成するのか、ほんとに完成するのか暗中模索だったが、そろそろゴールが見えてきた感じである。キャリパーとホイールの干渉を避けるためキャリパー側を加工する段階である。加工の前にセルシオのモノブロック対向ピストンキャリパーをまじまじと観察しておく。
一般的にモノブロック対向ピストンは下写真のように油圧ラインは外付けになっている。そりゃ普通に考えたらこういう造りになると思う。ところがセルシオのは外部に油圧ラインがない。初めて見た時は「これどうやって造るの~?」と思ったものだ。その疑問を晴らしてから加工しようとおもったのだが、結論としては疑問はまったく払拭されなかった。なんかトヨタすごいな、バブル時代の自動車スゲーな!という結論に至った経緯を掲載する。

下写真のように細い針金で油圧ラインの接続状況を確認する。

わかりやすいのはこのライン。

このラインはブレーキホース接続部やブリーダープラグ部を貫通して反対側にまで貫通している。ここの貫通穴は六角穴付きのプラグで塞いでいる。

六角穴付きボルトで塞いだ部分はゴムシールで密閉されている。製造過程では必要な穴だが、製造後は不必要な穴という扱いで通常であればこの栓を外す事はないと思う。

この貫通穴と直角にブリーダープラグ部からもオイルラインの穴が伸びている。

穴の深さは反対側のピストンあたりまで。

ピストン部の反対側にも穴があいている。

この穴は針金4~5cmくらいしか入らない。

このオイルラインはどうやって対向ピストン部までつながっているんだろ。

たぶん点線の位置に穴が通っていると思うんだけど、外部から貫通穴あけて、後で穴を塞いでいるのか?

しかしそれらしき場所をまじまじ見ても塞いだ跡はわからない。

孔の交差点はこのあたりなので、この辺のはずなんだけど・・・

いろんな角度から見てもまったくわからない。

初めは丸でかっこった部分が塞いだ跡と思っていたが、位置的にまったく違うし、また同じ形状の跡はあちこちに多数ある。これは鋳造時のエア抜きの跡だと思う。

これを見た当初は「ああ、ここがオイルラインを塞いだ跡ね」って思ってたんだけど、念入りに確認したら明らかにここではない。じゃあどこ? となって結局わからずじまい。

反対側のピストン部もオイルラインは2か所ある。ここと、

ここね。

こちら側(車体からみると外側)のオイルラインはどちらも4~5cmの深さで行き止まり。

針金の長さでみるとこれくらい。

ピストン部の前後にある角のようなところがオイルラインの交差するところだと思う。この部分に関してははじめからそうだと思っていた。形状的にこの角みたいなのは好きではないので、問題なければ削ってしまおうとかも思ってたけど、おそらくオイルラインの通路になっているので削るのは無理っぽい。

よく見たら塞いだ跡にも見える!・・・ような気もする(自信なし)。

この辺も塞いでいるようにも思うんだけど違う気もする。

このへんは他の鋳造地肌とちょっと違って見えるけど・・・、ようわからん。

もしかしてオイルラインは鋳造時に一気に造成した、なんてことあるのか? オイル穴を見ると結構きれいな穴だし、あとからドリルで開けたんだと思うけど、鋳造で作った可能性もある? いや~さすがにそれはないやろ(と思う)。

オイルラインの全体図はこんな感じ。いやとにかくこのキャリパーはすごいと思う。たとえブレーキ制動力が下がったとしてもこのキャリパーはなんとしても装着したい!との思いを新たにした。

キャリパー加工に際して内側の栓を締めておく。

この栓のゆるめる向きが大事。初めて緩める時はどっち向きに回したらいいのかわからずかなり悩んだ。結局よくわからず普通は緩めるのは左だよね、って感じで祈りながらインパクトレンチで緩めた次第である。この栓用のOリングを買わなくっちゃいけないのだが、型番とか調べてもわからない。ブレーキフルードに耐性のある汎用品を探してもサイズが合うのが見つからない状態。まあおいおい調べていく。※このOリングは本ブログ掲載後すぐに見つかった。詳細は本ページの一番下に追記掲載。

少し時間を遡っての情報になるが、キャリパー端の栓を緩めた時の情報を掲載する。以前にブログに掲載したと思っていたが、探しても見つからないので掲載し忘れてたみたい。栓は対角19mmの六角穴付きなので、M12の長ナットを購入。ナット端の丸みがかみ合わせを甘くして舐めそうなので、端面を少し切削している。また少し緩いので傷防止も兼ねて紙を巻いて使う。

初めは手で緩めようとしたんだけど、左向き右向きも硬くて動きそうにない。インパクトレンチでいっちゃえ、なのだが緩める向きがわからんので逆向きに締めたらネジ山傷めそうで怖い。

きっと左が緩める向きだ、と恐る恐るインパクト一閃。一定のインパクト力かけても動かなければ逆向きに回してみようと思っていたが、さすがインパクトレンチ。栓はすぐに回った。しかし緩めると手前に出てくると思っていたら、奥に入っていった。

一瞬、「なぜー?」と慌てたが、その後の栓の緩み具合から正しく緩んだのは間違いなさそうなので一安心。

なるほど、栓は左ネジで奥から手前方向に締め付けているのね。よくよく考えたらわかりそうだけど、実際やってみるまで分かってなかった。この栓は緩んで外れたらブレーキ利かなくなり大惨事だよな、と思っていたが、内側に緩むんなら外れることはないねー。

栓はこんな形状。

キャリパー側。ピストンの摺動部の奥は一段内径が広く切削されている。ブレーキフルードの動きを妨げないためかな。またはピストンの動きを滑らかにするため。ピストン部のこういう加工形状は初めて見たのでなんか感動する。さすがトヨタ、というかバブル?

試しに外側から逆向きに栓を締めてみた。この写真は栓が逆だよ(注意)。

Oリングの寸法。

以前も述べたがこのキャリパーと大径ディスクローター(MR-Sのリヤ)でも計算上は今のアイよりも制動力が下がる。ひとえにブレーキピストン径がΦ40mmと小径だからだ。計算上は制動力は8割ぐらいになる。まあちょっとくらい制動力が下がっても受け入れようとは思っているのだが、許容以上に頼りないブレーキになったらどうしよう? これだけ労力を費やして製作したものを、「はい残念でした!」と不採用でおしまい、とするにはあまりにも悔しすぎる。なので一応Bプランも考えている。それはブレーキピストンのサイズ拡大、つまりキャリパーをボーリング加工するということである。現状のΦ40mmをΦ42mmかΦ43mmくらいまでであればボーリング可能だと思う。まあそのためには新たな設備投資が必要になるが、不可能ではないと思う。合いそうなブレーキピストンはちょっと探せばいろいろありそうだし。例えばセレナのとか。

ちなみにノーマルアイのブレーキピストン径はΦ51mm。

ピストンサイズの拡大はもしもNGの時の心のよりどころとして考えてるだけで、99%実施することはないと考えているんだけどね。
最後に眺めているだけで感動してやまないキャリパーの外観を掲載しておく。










次はホイールとの干渉を避けるためキャリパーの形状を加工する。
※追記
このブログ掲載後、すぐにOリングが見つかった。

桜シール Oリング.comさんの "EPDM-70 S-39" という製品。

1個100円もしないけど、送料は1000円。もう4個くらい買っておこうか? そうだ、ハコスカのキャリパーのOリングもここで探してみよう。
EPDM-70の耐薬品性も掲載しておく。こちらが桜シールさんの情報源。
