O型のまこさん

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趣味でいろいろ作った備忘録

3ー4.我が家にシュレッダーを!(改造編)

■2024年12月

 シュレッダーは各部品を修理し、後は組み立てという段階まできた。しかし当初からの目的はただ使えるようにするということではないのだ。シュレッダーって結構場所を取る、しまい込んでしまっては即応性が悪いし、出しっぱなしだとじゃまになる。私的にはシュレッダーを改造して家具の一部にビルトインし、じゃまにもならず、使いたい時にぱっと使えるようにしたいのだ。シュレッダーは構造上”垂直設置”が基本である。裁断した紙屑が下のダストボックスに落ちて裁断片が刃に詰まりにくいためだ。我が家のビルトイン型も当初は垂直型で設計を始めたが、どうしても設置場所が見つからない。我が家には絶えず空いている水平面というのはほぼ存在しないためだ。いや平面はもちろんあるんよ。でもの誰かがなんやかんや物を置くんです。ちょっとした平面部があれば物を置く。当初は引き出しをいっぱい作ればものをうまくしまえるのではないかと結構あちこち引き出し作ったんだけど、うまくいかない。最近分かった。彼女は引き出しに物を入れると、それがどこにいったかわからなくなるのだ。だから絶えず視界に入る領域に物を置く。さらに問題なのが、彼女は情報を集めるのがとにかく好きなのだ。パンフやらカタログやら山のように取り寄せ、それをあちこちの平面箇所に置く。化粧品とかもそう。我が家のテーブルはゲームセンターのコイン落としみたいになっており、ちょっと作業場を作ろうとブルドーザすると、机の端からものがどんどん落ちていく。

 こういう我が家の制約から、ビルトインタイプのシュレッダー設置場所が見当たらない。で考えました。テーブルの裏に設置し、側面から紙を挿入するタイプにすればいつでも使えるはずだ、と。シュレッダーを横置きにすると、裁断片が刃に詰まりそうでいやだが、もうそれ以外の場所は見当たらない。テーブルの裏側にビルトインするためにはシュレッダー自体の高さ方向を抑える必要がある。下写真のようにモーターの取付け角度を90°回転させ、かつモーターの向きを反転させる改造を施す。

 

 以前、和室の二重窓枠を木製に改造した時に使わなくなったアルミ材をシュレッダーの補強フレームに使う。

 

 従来フレームの不要部分はカットしていき、L金具で追加フレームを固定していく。

 

 大まかな形状がFIXした。

 

 取り付けたアルミフレーム部をテーブル裏に木ネジで固定する作戦。

 

 L金具でフレームを形成していくのだが、各ネジの取り外しができる構造にするのは結構難しかった。

 

 下写真の右側から裁断片が排出される。

 

 モーター回路を整理する。オリジナルの操作SWは①停止、②自動、③強制正転、④強制反転の4操作ができるのだが、今回は自動機能は使わず運転/停止と正転/逆転の切り替えができる回路図とする。

 

 フレーム加工の穴あけ作業はベランダの通路側で実施。通路側に作業台を持って行き、ボール盤を置いて小さい椅子に座っての作業。今までは窓を出たところで作業していたのだが、そこは人工芝が敷いてあり、切りくずの後始末がめんどくさかった。それでも特に考えなしに人工芝の上で作業していた。通路側で作業すると人工芝ではないので切りくずの作業が楽でいい。ちょっと敷居があり道具一式の移動が大変だが小さい椅子に腰かけての作業は体勢も楽だ。ボール盤を作業台にネジ固定すればさらに作業性があがるが、今回は短時間の作業なので固定はしなかった。

 

 フレーム接続部材としてアルミ材を加工。旋盤でネジ頭を避けるための切り込みを行う。

 

 続いて破損した軸受けの製作。大きなナットから削り出す。

 

 完成。

 

 裏側。

 

 破損した軸受けを切断し、自作軸受けを差し込む。

 

 樹脂製の軸受けの方が摩耗は少ないのかもしれないが、定期的に分解グリスアップすれば金属製軸受けでも大丈夫だろう。

 

 部品一式が完成したので仮組してみる。

 

 軸合わせができるように、ネジ穴を大きくしており、組み立てながら位置を調整する。

 

 駆動部のフレーム構造。

 

 フレームはOKそうなので、木製の化粧ケースを適当な端材を組み合わせて製作。

 

 テーブル側も加工。SWの穴と紙を挿入するスリットをあける。

 

 テーブルの裏側。丸い凹穴はフレームから飛び出たネジ頭がはまる所。

 

 最後に電線まわりの加工。

 

 回路図

 

 それでは部品を並べて本番組み立てにはいる。

 

 次回のメンテ時のため部品の位置や詳細をこまかく撮影しておく。

 

 刃まわりも組み立て向きとかあるだろうから写真撮っておく。

 

 各部のネジの長さとか現物合わせでばらばら。

 

 

 

 刃には潤滑性やサビ対策としてミシンオイルを塗布しておく。

 

 プラ製軸受けにはシリコーングリス、金属製軸受けや歯車にはMP-DXを塗布。

 

 駆動ギヤまわり。

 

 シュレッダーのメインフレームの組み立て完了。

 

 表面。

 

 背面。

 

 ダストボックスを製作。フックで本体にひっかけるように取付ける構造。

 

 フックの構造。

 

 こういうふうにして・・・

 

 外れるようになっている。

 

 木製ケースを外装したシュレッダー本体。機能美あふれる構造だよね。

 

 端材でコンセントも製作。

 

 SWを取り付け電線を接続して完成。

 

 こちら側には安全SWが付く。

 

 安全SWはダストボックスをつけないとONしない構造。だって、裏から指を突っ込んでシュレッダーを動かしたら大惨事だもんね。

 

 シュレッダーをテーブル裏に取り付ける。かっこいいと思う。

 

 ダストボックスをこういうふうにひっかけて・・・

 

 くるりんと持ち上げれば・・・、ああ! 引き出しの角に干渉する。回転動作の軌跡を考慮せずにぎりぎりサイズに設計したのがあかんかった。

 

 ダストボックスの底を1cmほど切断。木材は後での加工が楽でいいわ。

 

 ダストボックスの端は裁断片を捨てるための蓋がついているんだけど、裁断片が満杯の時は詰まって機能せず。裁断片が少ない時は機能するからよしとする。

 

 オリジナルのケースは不要なのでばらして破棄。

 

 ダストボックスを取り付け、いよいよ完成。

 

 シュレッダーで裁断してみる。1枚、3枚、6枚で試したけど余裕の裁断力です。

 

 横向きのシュレッダーなので裁断片が詰まらないか心配していたが、まあまあ大丈夫そう。裁断時はぽろぽろ裁断片が落ちてきます。これらの改造は妻には秘密裏に進めた。なぜって? このテーブルは妻が購入したもので、側面に穴をあけるとかは絶対反対されると思ったからだ。しかし多少言い訳をすれば、このテーブルは相当傷んでおりニス塗りをして復活させたので、私には一定の権限があると思っている。ニス塗りは”高耐久2液ウレタンニス”を使ったのだがこれは非常にいい。通常のニスだと耐熱性が低く熱いコップとか置いたら丸い形がつく。高耐久2液ウレタンニスは耐熱性が100℃と高く、通常の使い方では丸い形とかはまったく付かない。

 シュレッダーの改造したことに妻が気付くかなとしばらく様子を見たが、2週間ほどして小上がりでごろごろしてる妻が、「あれ?なんかSWがある。何これ」と気が付いた。そこでシュレッダービルトイン改造したことを説明した。反応は微妙。まあぱっと使えるシュレッダーという意味では評価していたが、「机に穴あけるなんて・・・。やってくれるねぇ」と決して称賛しているとは思えない口調で何度も台詞を繰り返した。そして使ってみると「紙屑がぽろぽろ落ちるじゃん。あかんやん。」とダメ出し。私としてはもう少し褒めてほしかった  (*´з`)。

 しばらく使ってみるとまずまずいい感じなので、今後長く使うことを考えシュレッダー専用オイルを購入した。またそのうち同じ型のシュレッダーを入手し、刃とか軸受けとかを交換しようとも思っている。

 

 シュレッダーオイルは密林さんで購入したが送料無料にするため、キャリパー用の耐熱塗装(黄色とクリアー)も購入。今度のキャリパー色は少しオレンジ系にしようかと思ったが、耐熱でスプレータイプは黄色しか見つからなかったので前回と同じ色にした。モノブロック対向ピストンキャリパーという高級装備にふさわしく!ということでクリアーも使用する予定。

 

追記:妻が職場のシュレッダーを持って帰ったのがシュレッダー導入のきっかけだったが、もしかしてあれは妻の作戦だったのかもしれない。

 

追記2:ベランダから見える舞子ホテルが廃業し今度はマンションが建つそうだ。歴史のあるホテルで、一度食事に行ったが金額を見て断念した記憶がある。写真の風景は今まで小さな森だったのが突然土山が出現して驚いた。写真撮影は2024年7月6日。