O型のまこさん

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趣味でいろいろ作った備忘録

4-2.星空撮影2014年12月~(IR改造)

■2014年12月13日 EOSのIR改造後の初撮り
  EOSのIR改造を実施したらまず撮るべきはオリオン星雲だ。東向きのベランダから上ってゆくオリオン星雲を500mmで狙う。ここでは北極星が見えないし、ピント調整もまだ適当だがそれらしく撮れた。
左がIR改造前、右がIR改造後。
イメージ 1
               
                カメラ:EOSkissD(IR改 / 2014年12月13日 / 月齢2日 /  透明度:70% / 撮影:東ベランダ
                撮影内容:オリオン星雲(M42) EOS(IR改)でHα輝線の写りを確認
                撮影条件:バルブ開放47sec / 絞り:100% / ISO:1600 / レンズ
 500mm(800mm相当:x1.6)

あまり撮影条件が良くはなかったが、Hα輝線の写りは満足できる。少しずつではあるが進歩している。

■2014年12月18日 海辺でオリオン座を撮影
  3種類のレンズ(MC50mmF1.7、FD50mmF1.4、FD28mmF2.8)がマウント改造で使えるようになっり、待ちに待った撮影日和。50mmと28mmなので追尾なしでもある程度映だろうし、IR改造による星雲の移り具合を確認したい・・・ということで、光害の少ない撮影場所に遠出した。といってもマンションを出て徒歩1分の海辺だが(笑。しかし光害の違いは確かに実感でき、星が良く見える。爆弾低気圧が去った後ということもあり空の透明度は結構良い。
イメージ 2

             カメラ:EOSkissD(IR改 / 2014年12月18日 / 月齢26日 /  透明度:85% / 撮影:海辺           
             撮影内容:オリオン座 バーナードループ撮影能力を確認 / フィルター :LPR-N          
             撮影条件:バルブ開放30sec / 絞り:80% / ISO:1600 / レンズ FD50mm(80mm相当:x1.6)
           

風がないとはいえ冬の海辺は芯から冷える。現場では冷静に画像を確認する余裕もなかったが、ちらっと液晶を見たとたん電撃が・・・。「見える、私には見えるぞ!円弧状の影が!」。だからといってビームを撃ったり、サーベルを抜いたりはしません。鼻水が出るばかり。10枚くらい撮って早々と退散。
とにかくHα輝線である。画像処理を強めにかけたら、バーナードループが浮かび上がった。馬頭星雲も存在は確認できる。心の目を見開けばエンジェルフィッシュも見える!(ような・・・)。人生初めてのバーナードループにまずは満足である。カメラを改造するまでは影も形も見えなかったもんね。IR改EOSに万歳!

  続いて28mmでの撮影。
イメージ 3

           カメラ:EOSkissD(IR改 / 2014年12月18日 / 月齢26日 /  透明度:85% / 撮影:海辺
           撮影内容:オリオン座の画角確認 / フィルター:LPR-N

           撮影条件:バルブ開放13sec / 絞り:100% / ISO:1600 / レンズ
:FD28mm(45mm相当:x1.6)

イメージ 4

     カメラ:EOSkissD(IR改 / 2014年12月18日 / 月齢26日 /  透明度:85% / 撮影:海辺
     撮影内容:すばるの画角確認、左下にベテルギウス / フィルター:LPR-N      
     撮影条件:バルブ開放13sec / 絞り:100% / ISO:1600 / レンズ:28mm(45mm相当:x1.6)

あまり面白みのない写真だがレンズ画角の確認として記録。
海は南向きなのでオリオンを撮るには市街地の光害がなく好都合。・・・なのだが、目の前にはごらんの様にライトアップされた明石海峡大橋が神々しく光害を放っている。
イメージ 5

     カメラ:EOSkissD(IR改 / 2014年12月18日 / 月齢26日 /  透明度:85% / 撮影:海辺 
     撮影内容:明石海峡大橋
 / フィルター :LPR-N 
     撮影条件:バルブ開放13sec 
 絞り:100% / ISO:1600 / レンズ28mm(45mm相当:x1.6) 

しかしまあ12時を過ぎると消えるのでいいんだけどね。
とにかくHα輝線の映りに満足した撮影であった。次は赤道儀で撮ってみよう。
  あと橋のライトアップ消灯前後で同条件で撮影し、ライトアップの光害の度合いも確認しよう。


■2014年12月23日 海辺でオリオン周辺の赤道儀撮影
  長らく進めてきた赤道儀製作も大きな山場を越えた。電池駆動にして野外撮影が可能になり、回転速度制御もアナログ制御(CR回路)からPICによるデジタル制御に進化した。カメラ一式をリュックに放り込み、赤道儀(と三脚)を手で持って徒歩一分の海辺へ。一式を持っての移動は思ったよりも楽だ。寒さも覚悟していたが、風もなく、ほっかいろを背中と胸に張っていたおかげで快適であった。海辺撮影は当初想定よりはるかに容易で快適だ!これから海辺撮影の回数が増えそう。
  撮影していると、スクーターがやってきた。その人は竿のようなものを取り出し海辺をうろうろし何かを捕っているようだ。しばらくして話しかけてきた。地元の人らしく(私も地元だが15年前に越してきた新参者)、カニを取りに来たのだとか。持っていたのは竿ではなく、小さな網が先端についた自作の漁具?だ。これで堤防の上から懐中電灯で海の中を照らしカニを取るのだとか。当日カニは不漁だったが大きななまこを2匹ゲットしていた。海岸に住むものの特権だな。ずいぶんと話をして楽しませてもらった。・・・が話しに熱中しすぎて撮影はお留守気味だった。
  さて撮影結果だが、まずは明石海峡大橋のライトアップの消灯前後の比較写真。
イメージ 6

     カメラ:EOSkissD(IR改 / 2014年12月23日 / 月齢1日 /  透明度:80% / 撮影:海辺
     撮影内容
明石海峡大橋のライトアップの有無による夜空の写り具合 / フィルター :LPR-N
     撮影条件:バルブ開放30sec / 絞り:100% / ISO:800 / レンズ
:28mm(45mm相当:x1.6)

ライトが消えると橋脚直上の光害はぐっと減る。
次にオリオン座と薔薇星雲を狙う。
イメージ 7

     カメラ:EOSkissD(IR改 / 2014年12月23日 / 月齢1日 /  透明度:80% / 撮影:海辺
     撮影内容:オリオン座と薔薇星雲
 / フィルター:LPR-N
     撮影条件:バルブ開放30sec / 絞り:100% / ISO:800 / レンズ
28mm(45mm相当:x1.6)

バーナードループはなんとか認識可能。エンゼルフィッシュは気のせい程度。50mmレンズに付け替え撮影続行。
イメージ 8

     カメラ:EOSkissD(IR改 / 2014年12月23日 / 月齢1日 /  透明度:80% / 撮影:海辺
     撮影内容:オリオン座
 / フィルター :LPR-N
     撮影条件:バルブ開放30sec / 絞り:80% / ISO:1600 / レンズ
:50mm(80mm相当:x1.6)

前回の固定撮影よりもバーナードが認識しずらい。空の透明度は前回のほうが良かったと思うしそれが原因?赤道儀を使ったため、星が点像で写っているのがうれしい。次にすぐ左の薔薇星雲を入れる。
イメージ 9

     カメラ:EOSkissD(IR改 / 2014年12月23日 / 月齢1日 /  透明度:80% / 撮影:海辺
     撮影内容:薔薇星雲
 / フィルター:LPR-N
     撮影条件:バルブ開放30sec / 絞り:80% / ISO:1600 / レンズ
50mm(80mm相当:x1.6)

ぼやっと存在がわかる程度だが、雰囲気は出てる。空全体が赤くなっているのは薄い雲かな?まだIR改造したばかりのHα初心者にはわからない。続いてオリオンの上方を撮影。
イメージ 10

     カメラ:EOSkissD(IR改 / 2014年12月23日 / 月齢1日 /  透明度:80% / 撮影:海辺
     撮影内容:左下にエンゼルフィッシュ
 / フィルター:LPR-N
     撮影条件:バルブ開放30sec / 絞り:80% / ISO:1600 / レンズ
50mm(80mm相当:x1.6)

左下にエンゼルフィッシュもなんとなく・・・。中央上部にあるのはモンキー星雲かな。
そしておもむろ500mmに変えてオリオン星雲。星野撮影の目的だったオリオン星雲をやっと・・・、やっと装備一式そろえて撮影できる。
イメージ 11

     カメラ:EOSkissD(IR改 / 2014年12月23日 / 月齢1日 /  透明度:80% / 撮影:海辺
     撮影内容:オリオン星雲(16枚コンポジット) / フィルター:LPR-N
     撮影条件:バルブ開放30sec / 絞り:100% / ISO:1600 / レンズ
500mm(800mm相当:x1.6)

これは16枚をコンポジットしたものだが、なかなかいけてる。人生を掛けたリベンジの一歩としては上出来だ。最後にコンポジットによる効果を確認してみる。
イメージ 12

     カメラ:EOSkissD(IR改 / 2014年12月23日 / 月齢1日 /  透明度:80% / 撮影:海辺
     撮影内容:オリオン星雲のコンポジット撮影(4~16枚比較
 / フィルター:LPR-N
     撮影条件:バルブ開放30sec / 絞り:100% / ISO:1600 / レンズ
:500mm(800mm相当:x1.6)

1枚から16枚のコンポジット画像の比較。確かにコンポ枚数がふえるほど滑らかな像となっている。私の環境では12枚コンポを基準に考えて良さそうだ。
  撮影時間はもう少し長くしたかったが、アナログ制御式のシャッターコントローラーの都合で30秒までとなっている。PIC開発環境も整ってきたし、デジタルのコントローラを作り次回に臨む。


■2014年12月28日 海辺でオリオン周辺の赤道儀撮影
  PICによるデジタルシャッターコントローラ暫定完成。
イメージ 13

     カメラ:EOSkissD(IR改 / 2014年12月28日 / 月齢6日 /  透明度:80% / 撮影:海辺
     撮影内容:オリオン座と薔薇星雲 / フィルター:LPR-N
     撮影条件:バルブ開放45sec / 絞り:80% / ISO:1600 / レンズ
50mm(80mm相当:x1.6)

ちょっと画像処理を効かせ過ぎだが、まだまだHα初心者なのでHαを強調したいのです(笑。
イメージ 14

     カメラ:EOSkissD(IR改 / 2014年12月28日 / 月齢6日 /  透明度:80% / 撮影:海辺
     撮影内容:オリオン星雲(1枚コンポジットなし) / フィルター:LPR-N
     撮影条件:バルブ開放90sec / 絞り:100% / ISO:1600 / レンズ
500mm(800mm相当:x1.6)

赤道儀の電池が切れてしまい複数枚によるコンポジットはできなかったが、NeatImageでノイズを抑制してまずまずの結果が得られた(←いやいや人生最高の星野写真だろう)。まだまだレベルを上げていくぞ(オー)。


■2014年12月29日 ちょっとだが・・・
  今日の空は晴れてはいるが透明度はだめだ。が、練習がてら海辺に行く。まずオリオン星雲を取ったが前日のと比べるともう一つだったので掲載なし。次にレンズを馬頭星雲に向ける。
イメージ 15

     カメラ:EOSkissD(IR改 / 2014年12月29日 / 月齢7日 /  透明度:70% / 撮影:海辺
     撮影内容:馬頭星雲(1枚コンポジットなし) / フィルター:LPR-N
     撮影条件:バルブ開放180sec / 絞り:100% / ISO:1600 / レンズ
:500mm(800mm相当:x1.6)

  なんとなく馬の頭は映っている。500mmで馬頭星雲を撮った(撮れた)のは初めてなのでまずは記念に記録。しかし180sec露出してこの程度しか映らないのか。ということはもっと長時間露出が必要、つまり追尾性能の向上が必須となり、現システムでは限界が見えてきた。今の赤道儀だとピリオディックモーションにより50秒ほどの振幅で揺れるのだ。PIC開発環境も整ってきたし、前々から温めてきた新機能の赤道儀への組み込みを急ぐことにしよう(開ループでピリオディックモーションを補正する処理)。オリオンが沈むまでの期間になんとか実現したいものだ。
  次に薔薇星雲を狙ってみる。・・・が撮れない。肉眼ではもちろん、カメラ越しでも場所がわからない。馬頭星雲のように明るい星の近くにあればレンズを向けられるが、薔薇のようにまわりに何もない場合はどうしたらいいんだ。何枚か撮ってみるがまったく撮れない。がっくし・・・。ガイドスコープを考える必要がありそうだ。
  寒くなってきたし空もガスったままなので帰ろうとしたけど、最後に木星も撮ってみた。
イメージ 16

     カメラ:EOSkissD(IR改 / 2014年12月29日 / 月齢7日 /  透明度:70% / 撮影:海辺
     撮影内容:木星 / フィルター:LPR-N
     撮影条件:バルブ開放3.2sec / 絞り:100% / ISO:1600 / レンズ
500mm(800mm相当:x1.6)

特に面白くもない写真だが、衛星が写るんだ~ということで記録。
 

■2015年1月11日 EOSでオリオンの連続撮影
  EOSで初めて連続撮影による動画を撮影した。これもシャッターコントローラーが完成(暫定)したため可能になった。またYIMGによるバッチ処理を覚えたので画像加工して動画にできるようになった。この季節ならやはり南天のオリオンです。
                                                                                                       (450x700)
ちょっと微妙な構図ですが、これだけ雲の少ない天気は珍しいので記録しておきます。
※追記:ソフトフィルターの処理にいいソフトを探していたのですが、星風Pさんがすばらしいソフトを公開していました。使い方も丁寧に説明してくれています。ありがとう星風Pさん。そのソフトで処理し直しました。ずいぶん立派な画像になりました。

   翌日に東側のベランダから大橋とその上空を撮りました。
                                                           (380x700)

雲空ばかりだが、縦方向の動画処理は今回が初めてなので記念に記録(いつになったら、”すばらしいから記録”になるのだろう?)。
  ※あれ?上の二枚の動画、同じカメラで同じ処理で縦動画にしたのに、youtubeの枠に合わせて調整すると両方縦700にしているのに、横幅が違う。なぜ? ⇒後日原因判明:SiriusCompで動画にする時にサイズを変更したため。Full-HDにすると縦横比が崩れるので、今後DVDはサイズとする。この場合は貼り付けるサイズは450x700でぴったりとなる。


 
■2015年03月12日 EOS+10cm反射望遠鏡でのオリオン星雲
  赤道儀のピリオディックモーションを抑制する機能を追加した(詳細は赤道儀の項目)。その効果を確認したくてオリオン星雲を撮影してみた。
イメージ 17
 
     カメラ:EOSkissD(IR改 / 2015年3月12日 / 月齢21日 /  透明度:70% / 撮影:ベランダ
     撮影内容:オリオン星雲(1枚コンポジットなし) / フィルター:LPR-N
     撮影条件:バルブ開放120sec / 絞り- / ISO:1600 / レンズ
:VIXEN 1000mm直焦点

結果は芳しくない。言い訳は山ほどある。
・空の透明度が低かった。
・望遠鏡では浜には行けず、ベランダ撮影であった(廊下の蛍光灯が煌々と・・・)
焦点距離1000mmではさすがにピリオディックモーションが大きすぎで・・・
が、しかしそれにしてもピリオディックモーションが大きい。一応キャンセルする機能は組みだのだが・・・。まあバランス調整などもそこそこにやったので、調整時の歯あたりとは異なるのはわかるけどね。
 しかし、ノータッチガイドはそろそろ限界だな。荷物が増えるのでオートガイドには手を出すつもりはなかったが、今回の撮影で踏ん切りがついた。その理由がこれ。
イメージ 18

一枚目とは違う写真だが、このピリオディックモーションはちょっと・・・。へにゃへにゃのみみず模様を撮るために夜空に望遠鏡を向けているのではないわけで・・・。もうこれを見てしまうと、オートガイドしかないでしょ。


■2015年03月23日 EOS+10cm反射望遠鏡ですばる撮影
イメージ 19

     カメラ:EOSkissD(IR改 / 2015年3月23日 / 月齢2日 /  透明度:70% / 撮影:ベランダ
     撮影内容:すばる(1枚コンポジットなし) / フィルター:LPR-N
     撮影条件:バルブ開放60sec / 絞り- / ISO:1600 / レンズ
:VIXEN 1000mm直焦点

まだまだはじめの一歩だが、一応視野の確認として掲載。


■2015年4月29日 ちょっと月を
  特に空がきれいというわけでもなかったが、風呂上りに空を見上げたら空に浮かぶ月がずいぶん愛おしく見えたので望遠鏡をひっぱりだし撮影。
イメージ 20

     カメラ:EOSkissD(IR改 / 2015年4月29日 / 月齢10日 /  透明度:60% / 撮影:ベランダ
     撮影内容:月(1枚コンポジットなし) / フィルター:LPR-N
     撮影条件:バルブ 1/250sec / 絞り- / ISO:400 / レンズ
VIXEN 1000mm直焦点

今の機材では月はこれくらいしか撮れそうにないが、コリメート撮影とかにも手をだそうかな。