O型のまこさん

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趣味でいろいろ作った備忘録

4-2.星空撮影2015年10月~

■2015年10月15日 オートガイドシステム稼動
  オートガイドシステムが完成し稼動しはじめた。まずはR-100Sによる星雲星団撮影から始める。これらはR-100Sの光軸調整の項目に掲載しているものだが、本項(撮影項目)にも掲載する。
  まずは銀河の王様、アンドロメダ銀河。
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        日時:2015年10月15日 / 月齢2日 /  空透明度75% / 撮影場所:西南ベランダ
        撮影内容:M31アンドロメダ銀河(4枚コンポジット) / フィルター:LPR-N
        オートガイド:D=60mm f=340mm + webCamQ300 
        撮影:EOSkissD(IR改  / R-100S(D=100mm f=600mm)  / 露光:240sec / ISO:1600 

これが初ハンドロメダ、初オートガイドによる望遠鏡撮影ということで非常に悦に浸っている。満足できる成果である。
  我が家のベランダ天文台は5階建ての3階に位置し、北・東・南側が階上のマンションに囲われている。よって天頂付近に望遠鏡を向けると、階上廊下蛍光灯の光が反射鏡筒内に直接入ってくる。近い将来に立派なフードを作ろうと思っていたのだが、あまりのんびりしているアンドロメダの季節が終わってしまう。ということで即席のフードを製作した。上の写真はフード装着によるもの。製作したフードがこれ。
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正面から見ると
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頂き物のチョコレートの箱を切ってテープを巻いた。内側には習字の下敷きを貼っている。そのチョコレートの箱とは・・・
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なんと、ゴディバ。ブランド物のフードである(笑。
次にこのフードの効果を検証する。

まず室内で鏡筒を明るい天井に向け、接眼部から斜鏡周辺を撮影(フードなし)。
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フードなし:接眼部から斜鏡方向を撮影 (R-100S:室内で撮影)

次にフードを付け撮影
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フードあり:接眼部から斜鏡方向を撮影 (R-100S:室内で撮影)

鏡筒内側からの反射光が劇的に少なくなった。次にベランダから天頂を撮影する。
まずはフードなしで撮影。
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フードなし:天頂を撮影。30sec露光、追尾あり (R-100S)
次にフードあり。
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フードあり:天頂を撮影。30sec露光、追尾あり (R-100S)

劇的に改善された。いままでは天頂付近の撮影は不可能と思ってトライもしなかったが、これだけ写せれば実用範囲だ。立派なバフの入ったフードを考えていたが、もうこれでいいやという雰囲気(笑。

■2015年11月1日 すばる
  ゴディバブランドのフード製作により天頂付近を撮影可能となったので、晴れた日に天頂付近のすばるを撮影
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        日時:2015年11月01日 / 月齢19日 /  空透明度80% / 撮影場所:西南ベランダ
        撮影内容:すばる(2枚コンポジット) / フィルター:LPR-N
        オートガイド:D=60mm f=340mm + SA-49795 
        撮影:EOSkissD(IR改  / R-100S(D=100mm f=600mm)  / 露光:180sec / ISO:1600 

  すばる導入も結構大変。ファインダーで天頂付近を探すのだが、天頂を覆わんばかりのマンションの廊下灯がまぶしく、両手でファインダーと目の間を覆ってなんとか夜空が見える。姿勢も天頂を見るので大変苦しい。そんな中でファインダーに宝石箱のような光の集まりが浮かんだ。”美しい”。自然にそう思った。天頂のすばるは本当に美しかった。今日の夜空では180秒が限界だったが、なかなか美しく撮れた。青いガス雲がわずかだが見える。ちょっと光軸がずれているね。もう少し調整してみよう。あと、やっぱり星像は美しくないよね。反射鏡の固定方法とスパイダーの改良が次の課題だ。
  ちなみに、この時からオートガイドカメラがSA-49795にグレードアップしている。こいつは望遠鏡本体の二倍の金額の投資をしたが、それに見合う効果を出している。くわしくはこちら

■2015年11月21日 天頂付近
  なかなか晴れない。風呂上りにベランダに出ると少し星が見える。望遠鏡のフードを製作して、天頂付近の撮影が可能と認識したので、今度は天頂付近を広角で撮影してみた。広角用のフードは無いので、ダンボールで直上階の廊下灯を遮る。

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        日時:2015年11月21日 / 月齢9日 /  空透明度60% / 撮影場所:西南ベランダ
        撮影内容:天頂のぎょしゃ座 / フィルター:LPR-N
        撮影:固定撮影 EOSkissD(IR改  / 28mm  / 露光:20sec / ISO:1600 

目ではあまり星が見えなかったが、結構よく写った。これは下が北なのだが、この時間プレアデスは上側(北側)のフレーム外。今度は南向きで天頂よりやや南よりにパシリ。
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        日時:2015年11月21日 / 月齢9日 /  空透明度60% / 撮影場所:西南ベランダ
        撮影内容:すばる付近 / フィルター:LPR-N
        撮影:固定撮影 EOSkissD(IR改  / 28mm  / 露光:20sec / ISO:1600 

う~ん、結構写るねぇ。今度は広角用のかっこいいフード作るかな。

■2015年11月28日 満月(の翌日)
  光軸調整をもう一度まじめにやり直し準備万端。でもしばらくは月が明るすぎる。よし、じゃあまじめに月を撮ってみよう。どうせなら満月だ!と思ったのだが天候に恵まれず、ちょっと過ぎた。でもまあいい。今の実力を確認だ。

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        日時:2015年11月28日 / 月齢16日 /  空透明度70% / 撮影場所:西南ベランダ
        撮影内容:月 / フィルター:LPR-N / 37枚スタック(RegiStax6)  
        撮影:固定撮影 EOSkissD(IR改  / R-100S  / 露光:1/1250sec / ISO:400

うん、なかなかかな。RegiStaxはまだ使い方がよくわからず、適当に使っているのだが、将来的に惑星を撮影したいので練習中。

■2015年12月07日 すばる
  かねてより課題であった星像の改善加工を終え、望遠鏡システムも最低仕様を満たした。季節は冬となり、星々は美しさを増してきたこともあり、天体撮影に本腰をいれていこう。ちょっと夜更かしすればすばるが天頂をまたぎ、ベランダからの射程に入る。輝光の集団のすばるなら星像の美しさをぞんぶんに味わわせてくれるだろう(たぶん)。
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        日時:2015年12月07日 / 月齢25日 /  空透明度80% / 撮影場所:西南ベランダ
        撮影内容:すばる / フィルター:LPR-N / 鏡筒回転角:70° / 4枚コンポジット
        撮影:EOSkissD(IR改  / R-100S(D=100mm f=600mm)  / 露光:240sec / ISO:1600 

うん綺麗な星になった。これだけの青色星間ガスが写るのには満足。次の改造は周辺減光対策だな。やっぱ斜鏡を大きくしなきゃ。現在は短径φ35mmなので、イメージセンサの縦幅程度しか視野を確保できない。笠井トレーディングのφ46.5mmを検討中。

■2015年12月09日  オリオン星雲
  いよいよ運命の日がやってきた。美しいオリオン星雲を撮るために天体撮影を開始したわけだが、この日ほぼ満足なオリオン星雲が撮れた。

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        日時:2015年12月09日 / 月齢27日 /  空透明度80% / 撮影場所:西南ベランダ
        撮影内容:オリオン星雲 / フィルター:LPR-N / 鏡筒回転角:0° / 4枚コンポジット
        撮影:EOSkissD(IR改  / R-100S(D=100mm f=600mm)  / 露光:240sec / ISO:1600

中心付近が白とびしているけれで、これだけの星雲の広がりが撮れたら満足だ。この写真をもって望遠鏡システムは完成した!と宣言していいだろう。これからは画像処理にも力を入れていき、中心付近の表情も出せるようになろう。
  あとついでに馬頭星雲も撮った。

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        日時:2015年12月09日 / 月齢27日 /  空透明度80% / 撮影場所:西南ベランダ
        撮影内容:馬頭星雲と燃える木 / フィルター:LPR-N / 鏡筒回転角:0° / 2枚コンポジット
        撮影:EOSkissD(IR改  / R-100S(D=100mm f=600mm)  / 露光:300sec / ISO:1600

馬の頭がくっきり撮れたのは初めてなので一応よしとしよう。