5-2.旋盤がキター
結構錆びているが、主要部分は大丈夫そう。主軸はガリガリと渋いが一応は回転する。
まずはお家を作ってやらないと。梱包されていたダンボール箱で居場所を作ってやった。
分解して各部のクリーニングを行う。チャックは4つ爪なのだが、一つのネジ部が折れている。まあ修理の楽しみが出てくるというものだ。
分解を始めて始めの難関はベアリング抜き。ハンマーで叩き出せば抜けそうだったが、ここは慎重に事を運ぶ。ネットでベアリングプーラーを2漱石で購入した。いざトライ!と、取り掛かったが・・・
ベアリングを掴めませんよ、あなた。
まあ、この事態ははじめから想定していた。そこで下記のように加工。
これでベアリングにわずかだが引っかかる。ただ、ひっかかりが少しなので、左右から締めつけてやらないとベアリングを掴めない。ボルト・ナットで締める治具を作ろうと思っていたのだが、下の方法で試したらあっさりと抜けた。
だいたい分解できたところで、塗装にかかる。まずは台座。ヤスリでさびを落とす。
そして主軸台座。さびを落とし、金ヤスリで加工跡を削り、美しく仕上げる。
塗装は黒にした(家に余っていたスプレー缶で)。
次はプーリーのさびを落とすのだが、どうせなら回転させてヤスリを当てたい。早速モーターをヤフオクる。ボール盤のモーターと同じくらいでいいだろうと、100Wのものを落札した。しかし届いたモーターは大きかった。同じ100W でもサイズって同じではないんだねぇ。知らんかったわ。
しかしボール盤のモーターよりずいぶん迫力ある回り方をする。慣性モーメントが大きいからか?同じ出力、回転数なんだからトルクも同じだよねぇ・・・、とボール盤の仕様を見てみると違った!ボール盤のは250Wって書いている。ホンマかー?届いたモーター(100W)の2/3くらいのサイズなのに250W?両方ともただの誘導モーターに見えるんだが、なぜだ!?
気を取り直して、せっかくモーターが回るんだからプーリーのさび落とし。モーターを回して布やすりを当てるだけでぴかぴか。
続いて旋盤側のプーリーのさびも落とす。
回転してくれるってありがたい。すぐにさびが落ちる。
さて、今後主軸の分解を頻繁に行うので、フックレンチがほしい。初めての分解の時はレンチではさんで回したがけっこう傷がついた。今回せっかくぴかぴかにしたので、もう傷をつけたくないんだよね。でもこのためだけにフックレンチを2個買うのももったいない。ホームセンターをぶらぶらして、よさげなものを発見。
これに穴を空けてタップを切り、ねじを取り付ければ、フックレンチの替わりになるだろう。
そしてフィルムケースに取り付けてオイルカップのできあがり。
主軸ベアリング部に取り付ける。また軸受け下部にオイルガイドを取り付ける。
すべり軸受けがどれくらいのオイルを消費するのかわからないが、オイルガイドの下にオイル受けを置いておけば、そのオイルをまたオイルカップに入れなおせばオイルの無駄な消費は防げるだろう。
試しに回してみたがうまく回っている。オイル消費は30分ほどでオイルカップ分を消費しそうな感じ。
さて、ここからはちまちまと手作業でのさび落とし。まずはチャックまわりから。とにかくちまちま、ちまちまとがんばる。400番の耐水ペーパーで夜な夜な磨く。でも一日30分くらいが限界。指先が痛くなって終了。まあ、風呂に入る前のいい気分転換になる。
手作業部分を終えると、主軸にチャックをつけてモーターでまわしながらのらくちんさび落とし。あまりの楽さと、その美しさに途中からさび落としを通り越して磨き作業になった。
そうそう、ベアリングがモノタロウから届いた。ベアリングなんて生まれて初めて買った。
主軸への取り付だが、以前から気になっていたベアリング受けとベアリングのゆるゆる。このまま組み付けも気持ち悪いので、アルミホイルを挟んだ。アルミホイルの厚さは11μmだ。でもまだ多少ゆるい感じがする。将来旋盤が本格稼動を始めたら、このベアリング受けも作り直してみよう。
チャック周辺のネジも磨いた。これは手作業でひたすらちまちま・・・・。
おかげでぴっかぴか。・・・美しい。
チャックのさび落とし完了。
チャックの締め付けネジが一本折れていたのも作った。上側のが作ったやつで、下側が損傷していなかった方。
次は往復台を磨く。
そしてクロススライド、トップスライド、刃物台と磨き、さび落とし完了!。
おお・・・、美しい!。
こいつが切削を開始するのはいつになるのだろうか?
土台作って、モーターをつければとりあえず切削可能だが、送り軸をなんとかしないといけない。とりあえずさび落としは終了。