O型のまこさん

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趣味でいろいろ作った備忘録

5-2.旋盤のレストア6(クロススライド剛性アップ)

5-2.旋盤のレストア6(クロススライド剛性アップ)
■2016年3月
 
クスロスライドテーブルの改造を行う。下図のようなベース板を取り付け、そこに刃物台やドリルチャックやボーリングバーを取り付けられる治具を取り付けられるようにする。
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まず現在のクロステーブルの上面を平面にする。そこで出番なのが、定盤だ。ホームセンターで400円ほどで購入した10mm厚の御影石である。こいつの平面度がどの程度か定量的な評価は出来ていないが、反射して見える風景はあまり歪んではいないので、そこそこの精度があると期待している。
まず、クロステーブル上面の平面度をチェック。定盤に光明丹を塗り赤あたりをチェック。
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人生初めての赤あたりチェックだったのだが、なんかガリッっとか言ってぜんぜん面で接していない模様。
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50mm厚の作業用定盤に布ヤスリを敷いてすり合わせていく。
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ちょっと削れば結構平面が出てきた。
そういえば、中学生の工作の時間で真鍮丸棒から文鎮を作る実習でこういう作業をしたのを思い出した。先生!授業の成果が今出てます!
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この方法で削っていくと周辺がより削れ、凸レンズ状になるので、まず中央付近を削っておく。#40の布やすりを丸め、指先でごしごし削る。
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これで中央のあたりがなくなった。

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よし、では次はきさげ加工だ。木工のみでやってみた。雰囲気は体感できたが・・・、のみで削った部分の凹凸が思いのほか大きくて、断念。
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耐水ペーパーで修正しつつ、50mm定盤ですり合わせ。これを繰り返し、まずまずの出来となった。

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では次は黒あたりだ。ふむふむ、ネットで説明を読んだだけではもうひとつ理解していなかったが、作業してみるとすぐに理解できるな。つまり赤あたりは定盤に塗った光明丹が接触により対象物に付着した場所を見るのであり、黒あたりは対象物に塗った光明丹が定盤との接触により拭き取られる場所を見ているということ(たぶん。
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最後の微修正は耐水ペーパーによる手作業で行った。いつの日かキサゲ加工で仕上げられるようになりたいものだ。

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まあ、今はだいたいのレベルでいいよね。
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結局このレベルでした。どうしても50mm定盤でのすり合わせ時に出来た四隅の削れが補正できず。また、もともとあった中央のへこみ(赤くなっているところ)も今回は放置。
今回の作業で得られたこの結果がどの程度の平面度なのか把握するため、刃物台との接触の様子を見てみる。まず刃物台の底面を10mm定盤で黒あたりを確認。まあまあでしょう。

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この刃物台の底に油を薄く塗り、クロステーブルにこすり付けてあたりの感覚を見てみる。結構平面であたっているようだ。持ち上げてみたら吸い付くのでOKとしよう。
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平面度チェックを定規でも確認してみた。アルミホイル(11μm厚)を定規の下に置き、引抜いて定規が動くかを確認するのだ。これを左右中央で行い、いずれでも隙間がなければ(定規が引っ張られれば)全体の平面度が確認できることになる。100均のステンレス定規でやってみたが、定規の上下で逆の結果となった。つまり定規は直線ではなく曲がっているということか。
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ロールスロイスの定規でやってみたら、左右中央いずれでも、隙間がなかった。さすがロールスロイスの定規。平面度も及第点ということだ。
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