■2016年6月
旋盤関係はしばらく中断し望遠鏡に作業を戻したのだが、赤道儀二号の改造でまた旋盤加工が必要になった。部屋を旋盤モードに変えたのだから、いくつか積み残していた作業も実施。まずはドレインオイルパンから。今までのは仮置きであり、今回のが正式版(?)となる。まずは場所にフィットしたケースの物色から。例のごとく100ショップに寄り物色。サイズ的にぴったりなのが冷蔵庫の脱臭炭。
これに伴い、オイル流路にパイプを取り付ける。
次にちょっとした平面切削ができるように刃物台の取り付け位置を一箇所追加。これにより刃物台に部材を取り付けフライス加工が可能となる。
望遠鏡の部品を切削。
上下には動かせないので固定するスペーサーを調整したり上下ひっくりかえして固定し、全体を削る。あまり美しい出来ではなかったが、最低限の加工は可能となった。
次はバイトの加工。以前に購入したスローアウェイチップを使えるようにする。手持ちのバイトのお尻に取り付けられるように加工。
カナのこで大体の形を切り出し・・・
チップに合わせて端面を切る。
最後に固定用のネジを切って完成。逃げ角は5°くらい(目測←適当)。
次に加工時の光源。カバーの背面にパワーLEDを貼り付けた。3WLEDであるが、電流を絞り1Wで使用する(3Wだと発熱量が多すぎて、アクリル板が熱で変形してしまったので)。ちょうど刃先の見えにくかった部分を照らしてくれるので重宝しそうだ。
ちなみにこれがLED消灯時。写真でみると違いがちょびっとだが、実際使ってみるとそれはもー”ワンダフル”という感じである。
今回旋盤を広げたのは赤道儀駆動用プーリーの穴あけのためであるが、そのためには旋盤に新たな機能を追加する必要があった。ドリルを往復台に固定する治具である。必要な鋼材を購入した。下の写真で今回使うのは右から二本目のΦ16のS45C。
今回製作したバイトの削れ具合を早速見てみる。さぞサクサク削れるのだろう・・・と思ったらなんか見たこともない切削面となった。
ここでチップの先端を観察してみる。購入した時、なんだかぜんぜん刃先っぽくないと思っていたで。
黒いところはやっぱりコーティングだったんね。切削するとコーティング部が剥がれて、刃先が見える。
さて、切削面がひどかったので、もう一本も試す。
まずは平バイトのチップ部分を切断。そして中央に逃がし穴をあける。
チップが収まる形にクロスにカナのこで切れ込みを入れて、旋盤に固定。チップが収まる部分をエンドミルで荒削りする。
手持ちエンド見るはΦ12とΦ8。こいつでチップ座面の平面を切削。しかし我が旋盤でのフライス加工はがごごご・・・と全然気持ちよく削れない。刃が悪いのか切削条件が悪いのか旋盤自体の剛性不足か?
今度はバイスに固定し細かいヤスリでエンドミルが削れない部分をちびちびと修正。
そして完成。
まずまずのできかな。
・・・しばらく時間経過した。このバイトでドリル加工を実施。ドリルは以前に購入したΦ12.7で、テーパー固定のもの。我が家ではテーパーは使えないので、テーパー部を平行にしてボール盤で使えるように加工する。
で、削って見たのだが・・・、
なんかまともに削れない。このバイトもいまいちだな。仕方がないので、ロウ付け超硬バイトで切削。
こいつだとけっこう気持ちよく削れるなぁ。
スローアウェイチップの真打を!という機運が高まり、また買ってしまった。先っぽの尖がったのであれば使えそうということが分かってきたので、先端Rが0.4のものを購入。10mmの丸バイトのお尻をに取り付ける。
バイト加工もだいぶ慣れてきたので、短時間で完成。
鋭く光る刃先に期待が持てる。
さて、ロウ付けバイトだが、砥石を使い手で研磨するのには限界を感じていた。旋盤のインバータ化により3000rpmでの回転が可能となったため、試しに100均で購入したダイヤモンドディスクで砥いでみた。
これが以外にも使えそうだ。しかしせっかく新型スローアウェイバイトも竣工したのだし、ここはもう少し本格的なダイヤモンドディスクの導入を考える。ホームセンターでM20のボルトを購入して(一本100円)・・・
このように加工。新型バイトは十分な性能を発揮してくれた。
そしてあらたに購入したダイヤモンドディスクを取り付ける。なかなか本格的なものになった。さっそくバイトを砥いで見る。
まずは磨耗が著しかった突っ切りバイト。
そして斜剣バイト。
なかなかよく砥げる。ただし、ちょっと騒音が大きく近所迷惑だ。バイトを研ぐのは半年に一回が限界かな(自分ルール)。
しばらく時間経過・・・
先端0.4mmの三角チップはなかなか使い勝手がいいので、16mmシャンクのバイトホルダーも製作。我が旋盤ではまったく使えなかったチップをあきらめて、三角チップを装着する。
現状での我が旋盤の実力を確認しておく。
所々むしれている。おそらくは主軸のガタが原因と考えている。