O型のまこさん

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趣味でいろいろ作った備忘録

3-5.結露対策その2(内窓枠を木で製作)

3-5.結露対策その2(内窓枠を木で製作)

■2018年2月
  二重窓の結露問題で、もっとも悪者なのが窓枠のレール部である。内窓の結露の流れ先を一切考えていない設計が一番の悪者である。
そして二番目の悪者がアルミの窓枠である。窓枠は下写真のようにアルミのL字アングルで取り付けられているのだが、こいつにも強烈に結露する。この結露は下に滴り落ちるのであるが、そこは室内。なんか最悪な設計。この二重窓はまるで巨大な復水器を室内に取り付けているようなものだ。
※一応いっとくけど二重窓にしてよかった。室温の”質”が格段に良くなったのだ。でも結露に対しての考慮をもう少ししてほしかったなぁ・・・と愚痴っているのだ。

いろいろ怒りながらばらしていくと、細かい荒まで腹立たしく思える。下側の窓枠はロの字のアルミアングルで固定されているのだが、これ両面テープで仮止めされている。もちろんその上から木ネジで固定されているが、両面テープのせいでがっちり固定されない。

下写真のように傾いているのは両面テープのせいだろう。これはあきらかに施工時のミスだ。このように傾いていれば内窓から滴ってきた結露はますます室内側に流れるだろー!

時間をおいて心を沈め、イザ! 対策だ。
まず、窓枠下側フローリング部の深部を確認する。木工ドリルで30mmほどの深さまで穴をあけたが、下のほうは腐っているという感じではなかった。とりあえずフローリング部の交換はなしでいけそう。一応穴はパテで埋め戻す。

窓周辺の構造を調査したところ下図のような構造になっている。


壁と天井の構造はこんな感じ。

 

室内に浸水する結露の30%は天井から滴る結露であり、50%が内窓のレールから溢れた結露。残り20%が窓枠から垂れた結露という比率である。
今回はレールから溢れる結露と、窓枠からの結露に対して対策を行う。
内窓のレール部の構造。窓下に滴った結露は結局室内側に溢れる構造になっている。

この”一番の悪者”の対策加工を行う。レール部の下側に5箇所×2の穴をあけ、結露水が外窓の方に流れるように加工を実施。

そして窓枠の製作。従来のアルミの窓枠は全廃し、木材で作り直す。

冬場の作業なので、窓枠部の水気は日が照っていても消えないので、ドライヤーで強制乾燥。

窓枠の木材部を保護するため、アルミテープを貼る。

アルミサッシのネジ部隙間から木材に浸水しないようにはき出し部までアルミテープでカバー。

レール部の下側に浸水しないようにシーリング材でガード。またネジ部から木部への浸水を防ぐためにネジ穴周辺にもシーリング材を塗る。そしてレール部を窓枠に設置。

レール部の両端から室内に浸水しないようにここもシーリング材でブロック。

上部と左右のアルミサッシの結露が木部窓枠に浸水するのを防ぐため、アルミテープを貼り、その上からクッションテープを貼った。

とりあえず完成。性能が要求仕様を満たすようであれば、化粧板をつけて見た目も綺麗にしよう。


追伸
天井からの結露の様子。それはもう恐ろしい光景でした。

窓枠からの盛大な浸水で濡れた畳やフローリングを即席乾燥機(ドライヤー)で乾燥。

結露の多い日の窓枠。木部への浸水防止のための処理(アルミシート貼り)はうまくいっているようだ。その上のスポンジシートにも多少は結露している。

レール部の結露水排水穴の様子。結露の水深が2mm以下だと表面張力により流れていかない。

結露深度が2mmを超えると排水穴から外窓のレールへと流れていく。

ただ、窓枠の内側に直接つく結露は室内に滴ってしまう。まあちょっとだからいいか。

 
また、内窓に断熱コートを塗った効果も確実に出ている。北側の和室と、北東の寝室の内窓の結露状況を比べると断熱コートを塗った和室の結露は確実に減っている。イメージとしては1/5くらいに減った。