3-5.結露対策その7(寝室の断熱処理)
■2018年3月
和室の断熱リフォームも終了し、自分の時間をやっと趣味の世界に使える! ・・・と思ったのだが、最高権力者から過酷な要求が出た。
「寝室も断熱リフォームしましょう!」
・・・えっ!?
もともとそのお方は壁に穴をあけるのにも難色を示しておりまして(なぜか敬語口調になる)、新築で購入したマイホームは、それはそれは厳かなる対象でした。しかし20年の歳月が流れあちこち傷んでくると、多少”厳かさ”は後退し、私が「ちょっとリフォームしたいのだけど」というと、許可が下りるようになってきました。
二重窓にしてからは部屋の暖かさが格段に向上したのと引き換えに結露も増え、和室の奥(北側)が大変な状況になったので、前回の和室断熱処置となったのである。私としてはもう疲れ果てたというか飽きたので、寝室については来年にでも・・・、と思っていた。しかし、そのお方は朝に寝室の天井から滴っている結露の様子を見てしまったのだ。何を言っているのかというと、そのお方は目が悪く、コンタクト(めがねも)を外すとあまり見えない。寝室にいるときは基本視力が悪い状態でしかいないので、これまで天井から滴る結露を目の当たりにすることはなかったのだ。しかしたまたま”その日”はばっちり結露の様子を見てしまった。それを見て、「なんか大変な事になってる。今すぐ断熱リフォーム!来年まで待てない。数か月も待てない!今すぐ取り掛かって!」と無理難題を言ってきた。ということで、和室に続き、寝室の断熱リフォームを執り行うこととなりました(涙。
さて、寝室の断熱処理は天井部(コンクリート地肌部)の隅部分と、二重窓の木枠処置、そして壁内部の発砲ウレタン注入を実施する。和室で実施した壁全面への断熱ボード貼り付けは見送る(だって壁面積が大きいから・・・)。
まずは発泡ウレタンの購入。和室は北側一面であったが、寝室は北と東の二面のため、発泡ウレタンはアクアフォームの750mlを11本購入した。これだけあれば余裕だろう。
余裕の本数があるので、多少余裕をもって注入したら、また入れすぎた。
コンセント部分は前回痛い思いをしたので、コンセントを外してビニール袋で養生した。しかしそれでも想定以上にコンセント口から溢れ出した。まだまだ発泡ウレタンをなめてたな(笑。
結局11本では足りなくて、近所のホームセンタで3本追加購入した。
クローゼット部は上側の収納が使いにくいので、新たに扉をつけて二段構造にするようにとのお上の指令があり、大掛かりな改造となった。
前回は天井部と側面に段ボールを貼って応急処置としたが、今回はしっかり断熱処理する。天井部は40mm厚、そのほかは20mm厚のスタイロフォームを貼り付けた。
今回、私のこだわり部分は天井部の断熱ボードの処理だ。和室では天井に段差ができていた が、これが美しくない。特に寝室ではプラネタリウムを天井に映し出しているので、段差ができると不自然な星空になってしまう。対策として下図のように断熱ボードを斜めにカットすることにした。
構想に半月をかけた作戦である。ニクロム線を購入して・・・
まっすぐに伸ばし、下写真のように斜めにカットする冶具を製作。
電源はパソコンの12Vを使用。スタイロフォームが切れやすい電流値となるように、電源をつなげる場所を調整(抵抗値の調整になる)して、いざ開始。
ちょっと波打ったけどまあうまくカットできた。
これに2.5mm厚の合板を張り付け、天井に接着。和室時は天井部への接着にはボンドMPXを使ったが、これはちょっと高価なので今回はシリコンシーラントで張り付けた。シリコンシーラントでもしっかり固定してやれば大丈夫そう。
天井部の貼り付け完了。うむ、美しい。
巾木部分は再利用しようと思っていたのだが、とりはずしてびっくりした。この巾木はMDF材(木くずを接着剤で固めたやつかな?)なのだが、ぼとぼとに濡れていた。北側の壁&床部ということで強烈な結露でMDF材が水を吸っていたのだ。なおかつそうとう膨らんでいた(ふやけていた?)。3月の温かい日にもかかわらずぼとぼとに濡れている巾木にショックを受けた。MDF材ってこういう結露の多い場所には向いていないのではないかと思う。
スタイロフォームと2.5mm合板がちょっとあまったので、北東の隅に三角形の断熱処理をすることにした。
下写真のように三角形にカットして壁の隅に貼り付けるのだ。
最後のパテであちこちを平らにならして下処理は完了。
てってけてーと壁紙を貼っていく。うむ!美しい。
でも途中で壁紙が終了。計画ミス? 違います。もともと和室だけのはずだったのに、お上の一言で寝室まで計画延長になってしまったためです。あと5mほどなのだが、壁紙は15m単位でしか買えない。新たに買うのはちょっともったいないかなぁ・・・と思っていまして、残りは適当な白い紙でも貼って終了にしようと思っていた(もういいかげん飽きてきたので)。
しかし、またまたお上からの一言
「壁紙を購入せよ!当たり前である」。
ということで、すぐにネットでぽちり。
壁紙が届くまではしばらく別このことをしていよう。端材で上部収納部の扉を製作。
次に扉の取っ手。旋盤で余っている丸木を加工。なんか旋盤ってほんと便利だ。仕上げは蜜蝋を塗っている。
しばらくして・・・
壁紙が届いたので、どんどん貼っていく。
部屋の北面、東面、西面、そして天井を貼った。南面は壁紙が足らないのと棚を固定しているので、まあ今回は勘弁してやろう。

西面の収納扉も取り付け。
これを見て妻が、「なぜ取っ手も白く塗らないの?」
なんか思った通りのリアクション。理由はめんどくさい・・・、いや、本当は本当に無垢の木の肌触りが好きなんだよ。それにアクセントになって見た目もいいと思うんだけどねぇ。※追記:翌年、この取手はカビが生えたのでニスを塗った。やっぱ無垢って手入れしないとだめみたい。
最後に巾木を製作。
取り付け完了。
うむ、きれいになった。
これで寝室の断熱リフォームは終了だ。
やったーーーー。やっと時間を自分の趣味に向けることができる。
追伸
しばらく生活して気が付いた点なのだが、外の騒音が大きくなったような・・・。そんな馬鹿な!と思っていたので気のせいだと思っていたが、妻も同じことを言い出したので、もしかして本当かもしれない。今まで空気層があった部分を発泡ウレタンで埋めたので、外の音が伝わりやすくなったのだろうか? でも、ただの思い込みかもしれない。