O型のまこさん

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趣味でいろいろ作った備忘録

4-3.KissDモータレス改造(その4)

4-3.KissDモータレス改造(その4)
■2018年7月
  長らく家の断熱リフォームやらで天体撮影から離れていたが、そろそろ復帰しようと実証試作機を動かしてみたら、Err99で動かなくなっていた。ありゃりゃ?  扱いが雑で、どっかショートして壊したのかな?

でも時々、何枚かシャッターは切れた。しかしながら動作があまりにも不安定。そういえば、PICでのシャッター周りの動作模擬を確認した当初から動作は多少あやしかった。スイッチON時に液晶にEOS→シャッター速度の表示まで妙に時間がかかっていたのだ。以下にスイッチON時の表示時間を示す。

                                EOS文字表示         シャッター速度表示
         正常動作                 1.8秒                        3.5秒
         実証試作機              3.0秒                      13.2秒

明らかに遅いよねぇ。またUSBによるPCとの通信も遅くなっている。当時はシャッター周りのインターフェースを”えいや”で推測して、PIC接続していたのだが、せっかくフィルターホイールも作った のだし、PICでの模擬もきちんと確認しておこう。
  まずは正常品での計測からだ。KissDはモノクロ改造のために大量に購入しており、まだ手付かずのものが一台ある。これは購入当時からシャッターも動いている(時々Err99が出るけど)。こいつでシャッター周りの動作を確認する。
手始めに下記の項目を計測する。

特に謎のセンサーに注目する。シャッターレス改造の時から気にはなっていたしねぇ。モータ駆動と、シャッターの電磁石駆動はフォトカプラを介して計測する。下図のようなインターフェースを介してPICロガーに接続する。

まずは計測点に電線をはんだづけする。

そして抵抗やらフォトカプラをレンズキャップ部に両面テープで固定。

計測風景。我が自家製PICロガーは3chしか計測できないので、ちまちま繋ぎ変えて計測していく。すごくめんどい。でも今回の対応のため、データログをリングバッファにし、トリガー計測も可能なようにソフトウェアを改修してかなり使い勝手はよくなった。

計測したデータを見てみる。前にも同じデータを計測したが、あれはシャッターレス改造した後だったので、本来の動きはこちらのほうが正確だ。また、謎のセンサの計測は今回が初めてになる。

謎センサはちょびっとだけ出力を出しているようだ。開シャッターと閉シャッターの電磁石指令が出力された瞬間にだけ、出力が一瞬だけ下がっている。これってなんの意味があるんだ?
同じ動きで、計測間隔を50mseccにし、6秒ほど計測したのが次の図。

さらに電源ON時のシーケンスも計測。というのも実証試作機は起動時から様子がおかしかったので確認のため。実証試作機はどうやら起動シーケンスが正常に完了せず、リトライ動作が繰り返されているようで、通信が異常に遅くなるのもそのあたりに原因があると考えている。

これらの情報からいろいろ検討したのだが、どうも情報が足らない。基板右側の45ピンコネクタの他の信号も計測しなければ結論が出せそうもない。ちょっとがんばって計測してみよう。そのためにはナイロンコネクタの45ピンの接続先を確認しなければ。テスターでちまちま確認しました。

表も裏も。

で・・・、ピン配置を確認したところで、精神崩壊。これらのすべての接続点に電線をはんだ付けして計測するなんて、正気の沙汰ではない。ちょっと作戦変更だ。
  もともとこのナイロンコネクタを使わないですっきりとした構成とするためにがんばっていたのだが、やっぱりこのナイロンコネクタは使うことにしよう。取り外す部品はシャッター機構と、モーター、巻き上げカム周辺ということになる。
  その前に謎センサーの件だけ確認しよう。なんかいろいろ投げやりになってきたので、上記の計測したカメラで伸るか反るかの確認をしてみる。謎センサがなくてもちゃんと動くことの確認でもっとも簡単な方法。つまり、謎センサをちょんぎっての確認だ。
  ・・・で、結論はちゃんと動きましたよ。じゃあ、なんのセンサなの?。どう見ても巻き上げカム部の動きを検出するような位置にあるのにねぇ。ちょっと納得がいかんが、とにかく謎センサはなしでOKということにする。