O型のまこさん

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趣味でいろいろ作った備忘録

5-2.旋盤のレストア7(ガイド部の剛性アップ)

5-2.旋盤のレストア7(ガイド部の剛性アップ)
■2016年3月
 
旋盤をレストア(さび落とし)している最中、刃物台を掴んであちこちいじっていたら、刃物台に結構大きなガタが感じた。観察するとクロステーブル部のガタだ。スライド部はコの字型ガイドなのだが、下側のガイドが歪んで隙間ができているようだ。たしかに見るからに薄い(と感じる)。

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しかも、皿ネジ2箇所(左右で4箇所)の固定のみ。これから我が家の主機になってもらうのに、これではちょっと頼りないよなぁ。
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こいつの剛性アップは急務と考え、もう少し分厚い材料を入手した。同時にチャックのバックプレートなどの材料なども購入。
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材料も揃ったところで、作業を始める。下側のガイドをはずすと、なんか予想以上の光景に絶句。

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横ガイドと下ガイドの隙間にオイルの固着したようなものが・・・。要するに隙間からオイルが染み込んで固着したんかな?これは精度がでないはずだわ。まあいい。この機会に凛とした見栄えに改造してやろう。

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分厚い下側ガイドに穴をあけていく。いままで一枚につき2箇所だったネジを6箇所に増やした。仮組みして横から写真をパシリ。
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うんうん、みるからに剛性が上がっているようだ。しかしながら上下のギャップがなくて、動かない。シムをはさんでギャップ調整するのだが、なにか適当なものと、家の中をうろうろ。で、台所からアルミホイルを拝借。厚さ11μmと書いている。
ネジ固定部が6箇所あるので、各ネジ部で適切なギャップを決定するために、小さなガイドをつくり、各ネジ部でのシム枚数(アルミホイル枚数)を確認。
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場所により0~3枚の調整となった。

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スライド部のあたりを光明丹で確認。

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スライド部のあたりは思ったより平面であった。

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ただ、ガイド部の上下方向厚さが多少うねっているようだ。中央付近が薄く、両端で厚くなっているようだ。おそらく長年の使用でよく動く中央付近が磨耗したのだろう。このころになるとだんだん横着になってきたので、コの字ガイドの下側を耐水ペーパーで手で削って調整した。なにか治具を作ればよかったのだが、集中力が切れていた。

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一応完成。動きも滑らかだ。
続いて、12mm厚のベース板を製作。
基本的には穴をあけるだけなのだが、それでも結構時間がかかるよね。
最後に刃物台取付のためのM10タップを切るのだが、さすがM10ではドリルチャックが滑ってしまう。垂直にタップを切り込むために初めだけボール盤を使い(まわすのは手です)、
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途中からはモンキーレンチで回していきます。

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一通りの穴をあけたら、クロススライドテーブルとのあたり面の平面を出す。
ちょっと平面度は甘いが、まあこのくらいで許しといてやろう(笑。

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クロススライドテーブルにはM6のキャップボルトで取付るのだが、こいつの座繰りにはΦ10以上のドリルが必要。手持ちはΦ9.5が最大なので、キャップボルト側をΦ9.3まで切削した。
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これでベース板が完成。強化型刃物台が取り付けるとこんな感じ。

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前とくらべ非常に高剛性な雰囲気になった。
これでやっと16mm角のバイトや、19mmの突っ切りバイトが使える。
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