O型のまこさん

O型のまこさん

趣味でいろいろ作った備忘録

5-2.旋盤の垂直台座とミニトルクレンチの製作

5-2.旋盤の垂直台座とミニトルクレンチの製作

■2019年9月

 旋盤をフライス替わりに使えるように垂直台座を製作した。これは半年以上前に終了した加工なんだけど、ブログに整理するのを忘れていた。

 まずは材料の購入から。金属材料は材料費に対してカット費用がかなり高くなる。今回も購入額の半分はカット費用。できれば長尺でまとめて購入して自宅でカットできるようになりたい。そのためのパワーハックソーを作るという野望も持っているんだけど、問題は騒音。マンションのベランダで使用できるレベルに騒音を抑えるためには、防音ケースを作らないとダメだと思う。そんな空想をいろいろしているんだが、そういう空想が実現するかはかはかなりあやしいけど、夢だけは見ておこう。

 手元に届いた材料。芯押し台も作りたいのでそれ用の材料も購入。

まずは垂直台座にひたすら穴をあけ、M5のタップを切っていく。下穴は一気にあけたけど、タップ切りがすごく時間がかかった。風呂に入る前に2~3か所切るという感じで全て終えるまで2~3週間かかったと思う。

今回、コの字材も購入したのだが、これは下写真の様に材料をクロススライドテーブルに固定するためのもの。平らな部材の側面ならこれでミーリングできる。今回試しに垂直台座の側面の使わない面で切削の練習をしてみた。まあ使えそうだが、切子飛散防止ケースにあたって切削範囲が限られているので雰囲気だけ見たという感じ。

垂直台座も順調に出来上がっていく。

切子飛散防止ケースもクロススライド移動用の開口部を大きくし、また透明カバーが垂直台座の上部と干渉するので、カバーの閉まり位置を12mm程高くした。

これで垂直台座の一通りの動きとケースが干渉しなくなった。

最後にバイスの口金部を製作。これはM5ボルトの頭が入る様に2段の長孔加工するのが、一回目は見事失敗。エンドミルで側面切削していると、往復台の送りネジのスラスト部がずれて、より切込む方向に動いてしまったのだ。エンドミルで2mmくらい一気に削れるかなと思ってたのだが、我が家の旋盤はあまり重切削は無理っぽいね。2回目からは切削量を0.2mmくらいにして慎重に加工すればうまくいった(写真の左側)。

あと気が付いたら垂直台座面もエンドミルで削ってた(*´з`) 。

これで垂直台座は完成。下写真のように口金をM5ボルトで固定する。ここは長孔のため、左右に動くので、側面からM8ボルト4本で部材を挟むのだ。

 

そして話は現在に戻る。

アイのエンジンのOHでミニトルクレンチが必要なので自作した。古いプリンターを捨てた時に取り出したΦ6mmのシャフトがよさそう。物を捨てる時は分解して使えそうなものを取り出しているんだけど、それが役に立った。シャフトのしなり具合を確認するため、4.8kgの重りをぶら下げてみた。しなり具合から20~30Nmのトルクレンチとして使えそうだ。

延長ソケットに穴をあけてシャフトを取り付ける。ニードルは針金ハンガーから材料を調達。

錆止めのため黒スプレーした。

目盛用の木片を取り付け、イザ! トルク計測。まずは無負荷状態。

そして4.8kgの重りをぶら下げる。これで10Nm程なのだけど、目盛的にはこの2倍くらいまで大丈夫そうだけど、8.8kgほどの重りをぶら下げ、長時間放置したら弾性変形の領域を超えてしまったようで、シャフトがちょっと曲がった。手で張力をやさしく掛けるのであれば20Nmくらいまでは弾性変形領域に入ってそうなのでレンジは20Nmとする。

目盛を印刷して木片に貼り付ける。

この木片は回せるので、収納時にはかさばらなくていい。

動作を確認してみる。これで7.5Nm。

なんかいい感じのトルクレンチが完成した。