■2014年7月
レンズの改造することで投映サイズを調整できることが確認できたので、ズーム部も改造した。もともとのズーム機構はこのようになっている。
白のポッチが4つ見えているが、下2つは第2群と第3群のガイド、上の左側は第4群のガイド、右側はガイド筒の前後方向固定用である。
このプロジェクターではズーム部機構は固定でしか使わない。今回第5群のレンズの位置後方にずらしたので、それに合った第4群の位置を調整できるように第4群のみズームできるようにし、第2群と第3群は最前列に固定する。
まず、前回の100均まな板を切って、第2群、第3群のガイドを固定する板を作り、テープで固定する。
そしてガイド筒と干渉しないようにポッチを削る(写真では上の第3群のポッチのみ削った状態)。これで第2群、第3群は最前列に固定される。これにガイド筒を挿入。
第4群を取り付けると、
こんな感じとなる。以上の改造により、第4群のみズーム(いやズームじゃないか、移動だな)できるようになる。ちなみに第2群と第3群のポッチとズーム筒ガイドの位置関係は次のようになる。
第2群は本来の位置より0.2mm程前方に、第3群は1mm程前方に固定されている。今回の改造によりズームを最大限引いた時よりさらにもう少し引いた状態となっていることになる。
さらに前回の改造では14mmほど筒を延長したのだが、今回第4群をズームさせて確認した所、延長量はもう少し短くしてもいいことを確認。前回より丁寧に延長筒を作った。また前回は固定板と延長筒を作ったのだが、今回は従来の固定板に取り付けられるように9mmmの延長筒を作った。それがこれ。塩ビの水道管から切り出した。
これをレンズ後端に取り付ける。ここで問題が・・・、ズームさせると円筒内径が小さくてレンズの第4群と干渉する。まあ半分ほどはズームするからとりあえずいいとする。
そして固定板を取り付けると
うむ、完璧。くみ上げてスクリーンに投映するとこうなる。
スクリーンのはみ出しは無くなり、映像もシャープである。このできには満足である。なお画像はガンマ補正し、明るさを調整している。
これでレンズ改造は終了としたいので、レンズ改造による映像の比較を行う。
まず起動画面のZTYPE文字。
上からオリジナル、一次改造、二次改造、三次改造。
真ん中の二つはやはり文字が滲んでいる感じだが、それほど差を感じない。
次はテスト映像。
左上:オリジナル 右上:一次改造
左下:二次改造 右下:三次改造
このサイズに縮小すると差はまったくわからないが、文字のにじみは一次と二次で大きい。
次にパソコンのアイコン(中サイズ)をDVDに変換して投映。カメラは最大ズームで画素の映りまでを確認。
左上:元画像(Windows7のペイントアイコン。サイズは中)
中左:オリジナルレンズ 中右:一次改造
左下:二次改造 右下:三次改造
こう見ると違いが良くわかる。オリジナルと三次レンズは画素の境界がくっきり投映されるが、一次、二次とも境界がぼやけている。いやある意味この方が映像としてはマイルドになるのかな?
これらを踏まえもう一度映像を見てみる。
上から元画像、オリジナルレンズ、一次改造、二次改造、三次改造。
やはり三次改造の方がシャープに見える。
ここでこれらの評価を一気にひっくり返しかねない情報を記述する。実は三次改造以外の映像は(もしかして)台形補正が入っているかもしれない。三次改造の時に色味を変えたりしていたらいつの間にか台形補正が1入っていた。それがいつ設定されたのかわからない。いまさらレンズを組みなおして再度撮影する元気はないのでこの話はおしまいとする。まあいずれにしても三次改造の映像は満足するものであることは確かであるので問題はない(ここは言い切って終わろう)。