O型のまこさん

O型のまこさん

趣味でいろいろ作った備忘録

5-2.旋盤モーターをダウンサイジング(200W→100W)&プーラー整備

5-2.旋盤モーターをダウンサイジング(200W→100W)&プーラー整備

■2020年8月

 我が家の旋盤は200Wのモーターなのだが、切削能力的にはもっと小さくてもいいかな、と思っていた。というかサイズが大きくて重いので、旋盤移動時に相当体力を使うのをなんとかしたいという話。また初めて入手した東芝製インバーターは100Wなので、このインバーターを使いたいという気持ちもある。今使っているオムロンインバータは200W。

 ということで、実に2年以上100Wのモーターを探していたのだが、ついに某オクで入手。漱石さん二人。

f:id:otypemako:20200824004015j:plain

全密閉式なので、埃混入などに対する耐久性は高そう。

f:id:otypemako:20200824004028j:plain

背面にファンがついており、吸い込んだ空気を側面から噴き出してモーター側面を冷却しているんだね。

f:id:otypemako:20200824004039j:plain

ファンカバーを外すと、かなり汚れたファンが出てきた。

f:id:otypemako:20200824004057j:plain

さっそくインバータに接続して動かしてみる。うん、順調に動く。

しかし停止時になんか、「ポコン」とかいう音がする。なんの音?機械的に音がなる要素はないと思うんだけど、電気的な音かなー?

各相間の抵抗は28.4Ω

f:id:otypemako:20200824004109j:plain

現在の200Wモーターと並べて撮影。

f:id:otypemako:20200824004123j:plain

購入したばかりのプーラーで冷却ファンを抜く。

f:id:otypemako:20200824004137j:plain

ほんと、まったく穴がなく完全に密閉されている。

f:id:otypemako:20200824004152j:plain

冷却ファンを外すと、片手に収まるサイズだ。

f:id:otypemako:20200824004205j:plain

黒スプレーで塗装。

f:id:otypemako:20200824004220j:plain

うんうん、ビシッと精悍な面構えになった。

f:id:otypemako:20200824004232j:plain

もういちど2台ならべて撮影。

f:id:otypemako:20200824004246j:plain

続いてプーリーの製作。プーリー径はΦ40にしたかったのだがΦ36の端材があったので、それを使用。

f:id:otypemako:20200824004303j:plain

モーター軸はΦ10.98mm。この穴あけはぴったりにチャレンジした。”すきま嵌め”ではなく、プーリを熱してからの圧入ぐらいの嵌め合いにしたい。Φ10mmのドリルで穴をあけた後の内グリはΦ10のエンドミルで実施。このサイズの内グリバイト持ってないんだよね。

f:id:otypemako:20200824004316j:plain

M12ボルトで内径ゲージも製作。

f:id:otypemako:20200824004329j:plain

”内径切削⇒ゲージを差込み”  をひたすら慎重に繰り返す。まずは10.85が入るまで広げた。

f:id:otypemako:20200824004346j:plain

そしてさらに慎重に削って・・・、と思ったら一気に10.95ゲージが奥まで入った。あーあ、慎重にやったのに。内径切削はほんと難しい。

f:id:otypemako:20200824004402j:plain

チャックからプーリーを外す。ちょっと右側が薄すぎた気がするけど、左側をぎりぎりチャックで掴んでいたので仕方がない。

f:id:otypemako:20200824004416j:plain

モーター軸に差し込んでみると、向きにより差込める深さが違うね。つまりは微妙にテーパー状になっているということ。旋盤の精度の問題かもしれないが、やっぱエンドミルでの内径切削が主因だろう。

f:id:otypemako:20200824004456j:plain

プーリー径36mmはちょっとVベルトに対して曲率がきつすぎるかなと思っていたが、実際ベルトを巻いてみると大丈夫そうな曲率。

f:id:otypemako:20200824004435j:plain

プーリーの内径調整を実施。Φ10mmのドリルに両面テープで布やすりを巻き付け、プーリーの内径を研磨していく。少し研磨してはモーター軸に差し込み確認していく。この方法だと”締まり嵌め”も可能そうだけど、タイミングがわからない。これくらいかな~?もうちょっとかなー、と研磨していると、突然モーター軸にすぽっと奥まで入ってしまった。

f:id:otypemako:20200824004514j:plain

まあ結構ぴったりなのでゆるゆるの失敗という訳ではないが、もう少しきつい嵌め合いにしたかった。抜くときにはプーラーが必要なくらいに。

f:id:otypemako:20200824004535j:plain

一応プーリー完成なので、新旧モーターを並べて撮影。200Wのプーリーは内側がΦ45なので、減速比は1.25(45/36)倍大きくなる。

f:id:otypemako:20200824004608j:plain

重さは9.0kgから5.1kgへと3.9kgの軽量化。

f:id:otypemako:20200824004553j:plain

モーターは木ネジ4本で固定。

f:id:otypemako:20200824004627j:plain

東芝インバータを取り付け再構築完了。モーター周辺がコンパクトになったのがかなり実感できる。

f:id:otypemako:20200824004644j:plain

動作させてみると、減速比が大きくなったのもあるけど、低速トルクがかなり上がった。主軸速度が30rpmくらいからでも使えそうな雰囲気。最終減速比は6.1。

これでしばらく使っていき、さまざまな状況での使い勝手を評価し、その先の大改修の仕様を決めていく。

 

モーターの冷却ファンを外すのに使ったプーラーは最近某オクで入手したもの。しかし今回使ってみていろいろ不具合を感じたので整備する。

f:id:otypemako:20200824162150j:plain

プーラーの先端がつぶれているので、芯が定まらない。また回すところは貫通穴が空いていてドライバーなどで回すのだが、プーラーの脚と干渉するのでドライバーを何度も挿し直さなければならない。

f:id:otypemako:20200824162522j:plain

回転部を六角形に加工し、ソケットレンチで回せるようにする。60°の放射線を描いた型紙を軸部に固定して、

f:id:otypemako:20200824162541j:plain

一面ずつ切削していく。

f:id:otypemako:20200824162559j:plain

うむ、まずまずの出来だ。

f:id:otypemako:20200824162615j:plain

ソケットもぴったりはまる。

f:id:otypemako:20200824162632j:plain

先端も研磨しなおして、立派に復活。

f:id:otypemako:20200824162646j:plain

 

 こんな優先度の低い作業をしてないで、アイのエンジンの換装を急げよ! と思っているのだが、オイルクーラー製作で大きくつまずいているのだ。ちょろちょろっと写真背景に写り込んでいるが、オイルクーラーの冷却フィンの加工がものすごくめんどくさい。というか、超絶単調作業の反復なので心が折れているのだ。