O型のまこさん

O型のまこさん

趣味でいろいろ作った備忘録

4-5.R200SSの鏡の洗浄

■2023年4月

 久しぶりに星空撮影の話題。ついに純趣味の世界に戻って来たのかというとそういう訳ではございません。部屋の片づけをしている時にたまたまR200SSの主鏡の蓋をあけて中を覗いたら主鏡にカビが発生していた。鳴り物入りで入手した20cm望遠鏡はまだ数回眼視しただけなのに、腐海に呑み込まれようとしている(入手して4年経つのに眠ったまま(ToT)/~~~ )。このまま放置すれば確実に腐海が広がっていくだろう。とりあえず主鏡の洗浄だけでもしておかなければ、というプレッシャーで久しぶりに望遠鏡の世界に戻っただけである。最近は何かしらのプレッシャーがなければ趣味の世界といえど熱意が湧いてこない。自動車趣味であれば日常生活に影響を与えてしまうのでプレッシャーは多いのだが、純趣味の世界である星空撮影はプレッシャーが少なく、腰が重くなってしまっている。今回主鏡のカビを見てしまったので、まあいいタイミングということで主鏡の洗浄を実施したわけである。

 

 R200SSを分解するのは初めて。主鏡の固定ネジを外したが、主鏡台座は鏡筒にがっちり嵌っており手で引っ張ったくらいでは外れそうになり。しかたなくマイナスドライバーとプラハンで軽くコンコンと叩いて外した。精密品にハンマーってあかん気がするが他の手を思いつかない。

 

 初めて20cmの反射鏡とご対面。やっぱり10cmのと比べ迫力が違う。

 

 この荘厳にして美しい主鏡にカビが多数発生している。あまりにも残念 (*´Д`)。

 

 拡大してみるとあまりにもおぞましい光景である。

 

 望遠鏡の鏡の洗浄なんてひさしぶり。たっぷりのお湯で表面の汚れを洗い流して、中性洗剤を垂らし、濡れティッシュで優しく鏡面を撫でてお湯で洗い流す。そして精製水で洗い流す。

 

 鏡面に残った水滴をエアダスターで飛ばしていくのだが握力が死ぬ。せっかくコンプレッサーを常設したんだから次からはコンプレッサーを使おう。

 

 カビはきれいになりました。微妙にシミが残っているので鏡面を拭きたい気持ちでいっぱいだけど、今回は我慢した。

 

 斜鏡も外して記念撮影。

 

 などと思っていたが、斜鏡にもカビが。うん、予想通りだよ。

 

 R200SSの斜鏡は一体成型タイプでかなり強固なつくり。支持棒が多少太いかな、という多少のマイナスはあるが、すごく扱いやすそうだし光軸も安定しそう。

 

 光軸調整機構。斜鏡の洗浄のため、中心のネジを外そうとしたんだけど、すごく固くしまっていて緩められない。

 

 しゃーないので、このまま斜鏡を洗浄する。

 

 斜鏡もきれいになりました。

 

 斜鏡の構造をまじまじと観察する。斜鏡は斜鏡受けに接着されているのだが、万一斜鏡が外れた時のために、落下防止金具がついている(と推測する)。たしかに斜鏡が落下して主鏡に傷を付けたらそれはもう大惨事だもんね。でもこの金具が光学的にマイナスにならないのかも心配。

 

 R200SSは主鏡、斜鏡部を外しても光軸が狂いにくい構造だと思う。今回の作業してみて、主鏡、斜鏡の洗浄は非常にお手軽だったと思う。今後は1~2年に1度洗浄していこう。

 

 鏡筒を見ると深淵を覗いている気分にさせられる。主鏡にカビが発生していると、深淵の深さが格段に浅くなる感じだったが、今回の洗浄で深淵度が復活した感じだ。

 

 フタの裏側には新しい乾燥剤を貼り付け、カビの発生を少しでも抑制する。

 

 現在、鏡筒は下の3本持っている。頻繁に天体撮影していた頃は良かったが、ここ数年まったく使っていなかったので、ただのじゃまものになっている。部屋の上の方に収納できるようにとの考えはあったのだが、落ちてきたら大惨事ということもありずっと躊躇してきた。しかし今回のカビの件でこの上方配置作戦が再脚光をあびたのである。湿気の多い床より、湿気の少ない上空のほうが望遠鏡保管に向いているからね。人々が増えすぎた人口を宇宙に移民させるようになって・・・とかなんとかね。でもせっかく広くなった地上を汚くしているとシャアに石アクシズ投げられそう  (^^♪

 

 今まで段ボール箱を置いていた棚上にアンカーを打ち紐を取り付ける。

 

 ここにはR-100Sを保管。阪神大震災を経験しているので、棚上とかに重量物を置くのは避けてきた。でも背に腹は代えられない。しっかり紐で縛っておけば大丈夫かな?という甘い判断。 ⇐甘いって判っている(*´з`)

 

 アンカー4本で石膏ボードに固定しているんだけど、石膏ボードって何かを固定するのには非常に不便な構造。このアンカーもそんなに強度はないので、強度に関しては十分考慮して使いましょう。

 

 それまでは棚上の段ボールにはいろいろジャンク品を放り込んでいた。パソコンの冷却ファンとかクーラーとかを無数に。いつか使うんでないかとため込んでいたが、この機会に一掃する。

 

 星空撮影からしばらく離れていたので、鏡筒は今まで何かと邪魔な存在に成り下がっていた。クロークを開けるたびに鏡筒の移動が必要な厄介者的な存在だった。しかし棚の上に置くと見え方がいきなり変わった。目線の少し上なので、部屋に入るたびに鏡筒が自然と目に入る。すると「う~ん、美しいね」という気持ちが自然と湧き上がる。今まで足元にあったのでしゃがみこまないと見れなかったのが、置く場所を変えるたけでこうも見え方が変わるものかと驚いた。目で愛でているとホコリとか気になり、自然と掃除とかしそうである。うん、この作戦はとてもいい感じだ。

 この勢いにのって、R200SSも上空に棄民じゃなくて 移民しよう。じゃまだからじゃないよ。将来への希望を込めた祈りとしてね。後の”ラプラス宣言”である。

 

※余談:R200SSかR-200SSか正式名はどちらなのだろう。R-100Sは正式名だったと思うので、R-200SSかと思っていたが、VIXENのホームページを見たらR200SSとある。う~ん、R200SSが正式名なのかな。ハイフンがないとなんか引き締まらないと思うけど。