O型のまこさん

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趣味でいろいろ作った備忘録

4-4.オートガイドへの道その2(赤緯駆動部製作)

4-4.オートガイドへの道その2(赤緯駆動部製作)

 オートガイド実現のため、赤緯のモーター駆動部を製作する。まずはモーターの要求仕様を設定。
 ■赤緯モーターの要求仕様
 赤緯軸-駆動軸減速比       :72               駆動軸1回転で5.0°、3回転で15°、72回転で360° 
 赤緯軸回転速度                 :1  [deg/h]       極軸が合っていればゼロである。この値は適当
 赤緯軸トルク(駆動ウォーム軸端での評価) 
  ・赤緯軸摩擦トルク           :0.002 [N・m]     
赤緯軸20cmの距離で70g重の力で回る
                                                                  →ウォーム軸端で0.002[N・m] (=0.2*0.07*9.8/72)
  ・赤緯ウォーム軸摩擦トルク :0.127 [N・m]
    ウォーム軸13cmの距離で100g重で回る(=0.13*0.1*9.8
  ・搭載余剰分                     :0.068 [N・m]    
赤経軸の距離50cmで1kgを駆動可能      
                                                                  → ウォーム軸端で0.068[N・m] (=0.5*1*9.8/72)
  ・設計トルク                       :1.00 [N・m]
      ウォーム軸端の設計トルク(0.002+0.127+0.068)×5=0.985 (余裕率5に設定)
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  これらの計測はわりばしをセロテープで軸に固定し、料理用ばねばかり端を押して動き始める力を計測。台所グッズばかり(笑。
  赤経のモータ(SPG20-1332)は9.6V駆動で64mN・mなので減速比は20ほどが必要になる。取り付けスペースなどを考え、協育歯車工業KGウォームの「W80-SR1+B」と「G80A20+R1」の組み合わせを選定。このウォームホイールは軸径がΦ5であり、赤道儀のΦ6と合わないのだが、他に安くて適当なものが見つからなかった。軸穴はドリルで拡大することにする(ちなみにウォームが649円でホイールが1334円)。
 しばらくしてギヤが届いた。
イメージ 2


まずホイールの軸穴を拡大する。
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このように木ではさんで固定してドリルでGO。
ドリルだけでは穴が小さいようで軸に入らない・・・。
紙やすりで軸や穴を削ると・・・・少しがばがばになった(あーあ。
でも一応取り付けられるようになる。モータ取り付けをイメージして撮影。
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うむ。少しずつではあるが進展している。さて、次は取り付け金具だ。
まず
T金具(って言うのかな?)に寸法に合わせて穴をあける。
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そして金ノコで切っていく。そしてものすごく疲れる(笑。組み上げるとこんな感じ。
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赤道儀取り付けるとこうなる。
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あとは固定用ねじ穴を赤道儀側にあければいい。そのためには赤道儀を分解しないと。あれ?前に赤道儀分解に挫折した記憶が・・・。あっ、サイズに合うソケットレンチが無かったからだ。どうしよう。
さらに問題が発生。モータは前回秋月電子で購入したのだが、同じモータがが売っていない。どうするかね。
モータは
メーカー:COPAL ELECTRONICS  
型式     :SPG20-1332 
ギヤ比  :1/24  
コイル抵抗:68Ω

そして月日は流れ・・(いや数日しかたってないよ)、再度赤道儀分解にチャレンジ。あれ?なんか簡単に赤緯部は取り外せた。
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ウォームホイール側はこうなっている。
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ふ~ん。こういう構造なわけね。購入からはじめて分解したので、このグリスは30年前のまま。クリーニングしたいが新たに塗る適切なグリスがないので、今回はこのままにする。
  よし、ではモータ取り付けの逃げ部分を削る。
まずはセンタードリルで穴を空けて荒削り。
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そしてエンドミルで平らにならす。ボール盤でエンドミルはちょっと苦しいが切削性の良いアルミなのでなんとか削れる。
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そして取り付け用の穴をあけてタップを切れば加工終了。
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続いてウォームギヤのスペーサーも作る。購入しているウォームギヤは軸穴がΦ5なのだが、モータ軸はΦ3。スペーサーは通販で1個100円もしないが送料だけで数百円する。それもばからしいのでΦ5とΦ4のアルミ中空棒を使って代用する。
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Φ5にΦ4を差込みエポキシで接着する。そしてウォームギヤと同じ長さにカットしてできあがり。
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ちょっとゆるいがまあいいできだ。
・・・
その後しばらくヤフオクをウォッチし、取り付け可能なモーターを入手。手持ちのものの後継機のようだ。コイル抵抗が3倍で、ギヤ比も3倍。

メーカー:COPAL ELECTRONICS  
型式     :SPG20-310 
ギヤ比  :1/72
コイル抵抗:180Ω
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 モーター部がちょっと長いが他の寸法は同じ。これで機構部の部品は揃ったので、あとは一気に製作だ。モーター固定金具もペイントし、組み上げる。
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なかなかかっこいい。