■2024年4月
対向ピストンキャリパーに適合するディスクローターが見つからず、半分あきらめかけた状態から一筋の光明に見えたMR-Sのリアディスクローター。しかしローター径とかディスク厚の情報はあるのだが、ボア径や中央部径等の細かい情報が見つからない。オークションで探すと安い中古品がゴロゴロある。もう買っちゃって実物でサイズ確認したらいいんちゃう、ということでディスクローターを入手した。まずボア径を測ると55mm。これをアイの64mmにするにはがっつり削らないといけない。
旋盤でディスクローターを研磨するわけだが、まず四つ爪チャックでローターを掴めるかどうかを確認。うん掴めることは掴めるがチャックハンドルが回せない。ロングタイプのチャックハンドルの製作が必要だな。
購入したディスクは中古のサビサビ。
表もサビサビ。
ディスク厚は16mmで、ノギス計測でも厚さはほとんど減っていない。
ボール盤+ワイヤーブラシでサビを落とす(右側)。
裏面も結構きれいになった。ディスク面はサビで凸凹になってるけど、ディスク研磨すれば問題ないよね。
ボア径加工やディスク研磨のため旋盤をトランスフォームだ。
ひさしぶりに分解したら色々手順を忘れている。まず主軸を緩めるフックレンチ(自作)を探すのに時間がかかる (*´Д`)。
主軸台座を90° 回転させて旋盤ベッドと平行に固定すればいいんちゃう?
テーブルの端材がちょうどよさげなサイズだったので土台にする。
実家から持ってきた古いTレンチを加工してロングタイプのチャックハンドルを作る。
先端を切断しグラインダーで四角に削って完成。
これでディスクローターの芯だしが出来る。
旋盤をばらしたついでに送りハンドルのバランス錘について重さを確認しておく。
縦送りハンドル。ハンドルのバランスが取れていなかったので、切削時の振動で勝手に回っていくので使いづらかった。その内に錘つけようと思い続けて気が付けば10年近く経ってしまった。とりあえず錘のおもさは確認したのでローター研磨が終了したらおもりをとりつけよう。
主軸の固定はディスクローターとベッドが平行になるように慎重に位置決めする。往復台にダイヤルゲージを取り付け、往復台を移動してディスク面をなぞって針の振れがない角度で固定する(木ネジ固定)。
ディスクローターの芯出し時の回転の様子。動画で見るとちょっと半径方向にブレてるようにも見えるが、ダイヤルゲージ計測ではブレ幅は5/100㎜ くらい。VベルトはM28(外周28インチ)を新たに購入した。 ※後日追記:下の動画にコメントを頂いた。ちょっと精度悪いんじゃない?というものだったが、改めて動画を見直したら半径方向に結構振れている。確かに精度悪そうだ。でも研磨時はまあまあ芯が出ていたはずなので、下動画は芯だし前のものかもしれない(不明)。
現実世界ではもう暖かくなっているが、これらの作業は年末の寒い時期。研磨作業は寒くてベランダでは無理だったので、段ボールでカバーをつくって室内作業することにした。
フタをして完全密閉すれば研磨粉が出ても大丈夫(なはずでした)。
ボア加工は手作業でできるんじゃないかと思い、両手を入れる穴をあけていた。そこに靴下の先をカットして取付け、研磨粉が出てこないようにしている。
しかし実際削ってみるとちょっとしか削れない。削るというより磨く程度。こんなんで半径方向に10mmも削るのは無理だ。