O型のまこさん

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趣味でいろいろ作った備忘録

6-3.永遠のアイ:ホイールアライメント計測

■2022年10月

 密林さんをぶらぶらしていてちょっと気になるものを見つけた。キャンバー角調整ボルトがダブルモスバーガくらいの金額で出ていたのだ。2,000円以上購入で送料無料だったのでチェックだけしておいたのだが、その後密林さんで買い物ができたのでついでに購入した。中古と書いていたのでなんとなく一期一会的な気持ちもあった。

 

 初めに書いておくが、キャンバー角を付けるということには当初特に興味もなかった。機械は平行垂直に取り付けるのが本来であり、鬼キャンといわれるようなハの字のタイヤなど私の興味の範疇外である。そもそも、もしそんな改造でもしようものなら、妻から「私のアイちゃんをヤンキーにした!」とか言って絶対NGが出る。

 でも我らがアイはフロントタイヤの外側が極端に摩耗する。コーナーリング時にサスが沈んでタイヤが変形した状態でトレッド外側に過度に荷重が集中している感じでショルダー部まで摩耗している。アイに関係する記事を読んでいて、一時期からアイのキャンバー角がネガ側にすこし寝かされてハンドリングが向上したとの記事を読んだ。そういえばみん〇ラさんの情報などでもフロントの内側が摩耗するとの記事をよく見かける。うちのアイはキャンバーが寝かされる前の車体なので外側が摩耗するのだと思う。じゃあちょっとだけキャンバー角つけてタイヤの摩耗が内外でバランスするようにしてみようか、というのが今回の作戦である。

 手元に届いたキャンバー角調整ボルトはほぼ新品(微妙にサビがあるので中古かも)。 同製品のコメント欄を見ているとどうもネジ山の精度が悪そう。同一製品かは不明だが、ネジ山が固くてねじ込んでいったらネジ切れたとかの情報も見たので、さもありんという感じ。一応ダイスでネジ山を成形しておく。

 

 結構切りくずが出た。確かにネジ山の精度はちょっと問題あるかもしれない。

 

 ナット側には緩み止め防止が付いている。この辺はいい感じ。

 

 取り付ける前に現在のキャンバー角を測っておかなければ。ついでにトー角なんかも測れる計測器を作ろう、ということで手持ちの端材で適当な計測具を製作。

 

 結構使えそうな感じなので、塗装もして正式品として採用する。

 

 キャンバー角を測る時はホイールに垂直に取り付け、おもりをつるして下部の目盛りを読む。

 

 トー角を計測する時はホイールに水平に取り付け、前方から釘とスリットが一直線になる軸を測ってトー角を算出する。

 

 早速キャンバー角を計測してみる。しかしアイを停めている駐車場は左側へ向かって傾きがあるので全体的にオフセットがのる。またトー角計測には前方に広めの空間がいるのでここでの計測は無理だ。

 

 後日改めて計測し直す。アライメント計測に必要なもの一式は下写真の通り。

 

 近所に広くて平らでアライメント計測しててもあまり怪しまれない所がないか、グーグルアースで探した。はじめに埋め立て地にある水道局の公園に行ってみた。しかし意外に他の車が止まっていて、かつ地面に傾斜があったのでいまいち。その後、よく行くホームセンターの普段利用しない屋上の駐車場に行ってみた。この駐車場は利用者が少なくてあまり迷惑にはならなさそう。地面は雨水を流すためか意外と傾斜があるが、場所を選べばまずまず水平だ(前後方向には傾斜あり)。ここで本番計測する。まずはキャンバー角から。

 

次はトー角計測。計測方法を下図に簡単にまとめている。

 

 アイの車体軸前方10mに計測中心点を決め、なにか目印を置く。車体軸は十分離れた所から双眼鏡で観察し、フロントバンパーとリアタイヤの位置関係が左右対称になるように設定する。

 

 ホイールに輪ゴムで計測器を固定し、

 

 前方からホイールの向きを計測器で確認する。双眼鏡では奥のくぎが小さくて見えずらいので、もう少し倍率の高い望遠鏡などがあればなお良い(そこまでする気はない)

 

 計測した結果を下表に示す。フロントタイヤが左右とも左向いていたので、平均した値を()内に記す。ハンドルは一応まっすぐにして計測したが微妙にずれていたのかもしれない。

※トー角はmmで表す場合も多い。アイはタイヤ外径が569mmなので、トー角:θ [deg]とトー:α [mm]の換算は α=569*sinθ となる。0.2°=2.0mm、0.4°=3.97mm、0.6°=5.96mm となる。

 前タイヤのキャンバーは微妙にネガキャン。トー角はほぼゼロ、というかちょっと前広がりになっている(トーアウト)。まあこの計測器の計測精度も十分検証していないのだが、私が使う分には十分そうだ。今後キャンバー角調整ボルトで少しネガキャンにして、トー角もわずかに内向き(トーイン)に調整しよう。

 ※ちなみにフロントのトー角が微妙に左側に向いているのは実際そうなのかもしれない。後日確認したのだが、走行時は路面の状況によっては直進時微妙に右に切って走っていることがある。路面の状態によってはハンドルまっすぐで直進している時もあるんだけどね。ハンドルまっすぐでも微妙にタイヤは左を向いているのかもしれない。トー角調整時には左側(助手席側)のタイロッドを半回転程延ばす方向で調整してみよう。

 

 話変わってフロアジャッキ用のアダプタも製作。

 

 ダウンサス化により必要になったのだ。えっ? なぜダウンサスしたらアダプタが必要になるのか? 普通ダウンサスにしたら車体下の空間が狭くなるので、アダプタではなく背の低いジャッキとかが必要になる。しかしアイのリアサスはド・デオン式でジャッキポイントは車体ではなくサスペンション部分を持ち上げるのである。すると今までのように持ち上げても車体はダウンした分だけ下がってしまうので、車体下に十分な空間ができず馬がけができない。そのためアダプターが必要になるというわけ。端材で19mm厚と12mm厚のを製作した。ニス塗装したのは、将来この治具の使い道を忘れてゴミとして捨ててしまわないように。いや、裏にマジックでジャッキ用アダプタと書いておこう。