■2020年10月
エンジン換装手順について検討を進める。いろいろ考えた中でもっとも効率が良さそうな方法を下図で示す。でも不確実性があり本案は予備案になったんだけどね。
このエンジン載せ替えの手順を記述しておく。アイはリアのジャッキアップポイント(JUP)がリアサスアームの中央にあるので、このJUPを使って車体を上げ下げし、エンジンを降ろそうという作戦。まずリアサスを外して、リアサスをフルボトム状態としてJUPをジャッキで支える。そのまま車体を下げてエンジンをエンジンスタンドに降ろす。その状態で車体とエンジンを分離し、再び車体を持ち上げればエンジンが降ろせる。メリットは①リアサスアームを外さなくてもいい、②エンジンのリフト装置が不要。デメリットは③車体を相当高く持ち上げないと、リアサスアームが邪魔となりエンジンを車体の外に出せない。特に①のメリットは大きい。リアブレーキ周りを外さなくていいわけだからブレーキフルードの再充填などの処理も不要になる。一応この方法を念頭に必要な台座を製作した。
右側の3つの台座を2x4材で製作。
この3つの台座をジャッキの底上げに使う。
まずはタイヤ台として使ってみる。ジャッキスタンドより3cm程車体は高く上がる。車体の下に潜るような作業ではジャッキスタンドよりタイヤ台を使う方が安心感が高い。今後も車体下に潜るような作業ではタイヤ台が活躍するだろう。
次にジャッキスタンドで車体を支え、ジャッキの下にジャッキ台として使う(今回はリアサスを外しての確認はしてない)。
この状態ではリアサスは全伸び状態で、フルブトムまで18cmほど。
リアサスアームは地面から27cm程の高さ。
リアサスのバネを外してリアサスアームをジャッキアップしていくと、18cm持ち上げるとフルボトム状態となりバンプラバーがリアサスを支える形となる。この状態でリアサスアームは地面から27+18=45cmの高さになる。リアサスアームの下をエンジンが通るようにするには、リアサスアームは65cmくらいの高さが必要なので、あと20cmかさ上げが必要。ジャッキスタンドや、ジャッキ台の下に木材を敷いてかさ上げすればなんとかなるかもしれないが、車体が上がりすぎて左右に倒れてしまいそうな不安が出てくる。この手順はまったく不可能って訳ではないが、予備案として別の作戦(プランA)を考える必要がある。とりあえず製作した3つの台座も白塗装した。
旋盤BOXにすっぽり収まる。いよいよ旋盤BOXが乗っ取られた感じ (^^;)。
ジャッキアップ時に車体側にキズがつくのを防止するため、今までは適当な板を挟んで作業していたが、どうせならぴったりなものを製作しよう。旋盤でジャッキアップ部にピッタリな円盤状の板を切り出した。
さらにサイドジャッキポイントを上げ下げするためのアダプターも製作。
エンジン換装手順のA案を検討。というか普通にまず出てくる方法である。
車体をジャッキアップしてリアサスアームを外し、エンジンをリフターで保持した状態で、車体とエンジンを分離する。そしてエンジンリフターを下げてエンジンを降ろす。
この方法だと面倒なのが、リアサスアーム(下写真)の取り外し。リアブレーキライン、サイドブレーキ、車速センサーも外さなければならない。
製作したアダプターを使ってリアサイドのジャッキアップテストを実施。リアサイドジャッキポイントを上げたら、フロントも一緒に上がった。さすがミッドシップ。重心がかなり後ろ寄りなんだと実感する。
次にリアをジャッキアップし、車体上げ台(タイヤ台)をタイヤの下に入れる。ジャッキスタンドだと車体下に潜るのは不安感があったが、タイヤ台を入れる方法だとかなり安心感がある。この時に初めて車体下に潜り車体下の様子をまじまじと観察した。
車体下に潜りこむ時の見え方。安心感あるよね。
※ただしその安心感とはあくまでも静的な状態での話であることは肝に銘じておく。というのも1994年の地震の記憶が今でも頭から離れない。その時は社宅(5階建ての鉄筋コンクリートの1階)で寝ていたのだが、震度6の縦揺れは強烈だった。直感的に建物が崩れると思った。自動車の下に潜っている時に地鳴りが聞こえたら間髪入れずに這い出すことは常に意識しておく。
車体下に潜りこんで、エンジン台座を置いてみる。このままだとドライブシャフトやリアサスアームが邪魔でエンジン台座とエンジンは密着できないけど、部品を外してエンジン台座をリフトアップすれば、ちゃんとエンジンを支えられそうだ。
エンジン台座をジャッキでリフトアップできるように木枠を追加。
エンジン台座をリフトアップ後に台座を支えるための木材も用意。
エンジンを降ろしてからの移動をスムーズにするための作業板も用意。
これで必要なモノはほぼ揃った。さあ出陣間近。
エンジン本体。
エンジン換装時の交換部品
エアフェールモジュール、過給機周辺の機器
サクションパイプとマフラー
さあ、全隊員 揃い踏み!
いよいよ最終局面まで秒読み段階。よーし! 腹が減るぜ~! ”腕が鳴る”だろ~~ ( ;´Д`)
後は分解方法等の確認。ドライブシャフトの外し方、ドライブプレートとトルコンの外し方、シフトワイヤーの外し方など。エアコンコンプレッサーはどうすればいいのかな?
とにかくちゃんとした作業手順書を作らないとな~。