■2022年11月
前回とん挫したキャンバー角調整の続き。ボルトが長すぎてソケットレンチが使えなかったので、ボルト先端を切断して取り付けた。ナットは結構舐めたので金ヤスリとリューターで形を成形。多少不安であったがしっかりソケットに差し込めばちゃんと締めれる。ナックルとストラットの固定は12mmボルトなのだが、キャンバー角調整ボルトは10mm。このガタ分だけ調整できるわけだ。締付トルクの説明はなかったので65Nmに設定した。片側だけとはいえボルト径が細くなるのは強度的にちょっと心配である。最終的な調整量が決定したら、ストラットのボルト穴を少し長孔に加工して、オリジナルの12mmボルトを使うことにしよう(将来の話)。今回はネガキャンによる変化を体感しやすいようにキャンバー角が最大となるように調整した。
続いて左側もキャンバー角調整ボルトを組み付ける。ディスクローターは定期的に赤サビ転換防錆剤を塗布しているので結構いい状態を維持している。
右側のキャリパーの塗装は変な剥がれはなし(美しい)。
現在履いているフロントタイヤの摩耗を確認。このタイヤもやはり外側のショルダー部が摩耗している(というかひび割れ)。
キャンバー角調整ボルトの組付け完了。ぱっと見てもキャンバー角が付いたのがわかる。やっぱりネガキャンだと内股みたいでカッコ悪いと思う。まあ意識して見ないと気が付かないレベルなので、妻にはばれないだろう。
タイヤが内側に傾いたので、フェンダー上部ではかなりウチタイとなった。将来対向ピストンキャリパーを取り付けても(9割願望、1割本気)これだけ余裕があれば大丈夫そう。現状5mmのスペーサーを入れているのだが、20mmくらいまでは大丈夫そう。でもホイール中心部は凸なのでそこがフェンダーからはみ出るかも?
アライメント計測のため近所のホームセンターの駐車場にしゅっぱーつ ・・・、なのだが走り始めてすぐハンドリングがおかしいことに気づく。ハンドルを切って駐車場を出ようとするとハンドルが勝手にもっと切れ込んでいく。アイはもともとセルフステアが弱く、交差点などで曲がった後はハンドルが中立に戻るのを意識的にサポートしてやる必要がある。しかしこの時はハンドルが戻る気配がなく、どんどん切れ込んでいくのだ。あれ?明らかにおかしいな。まあそれでも無理やりハンドルを戻せばなんとか走ることはできる。直線を走る時は大丈夫そうであるが、ちょっと違和感はある。マンホールを踏むと「ギュギュー」と踏んだ方のタイヤがスリップするのである。なんとなくわかってきた。トー角がかなり内向きのため、絶えず内滑りしながら走っているという感じ。スキーでいうところのボーゲン滑り(内股滑り)。ああ!車検時にやってるサイドスリップ検査ってこれを見ているんだ!と唐突に理解した。
計測駐車場に到着したので、キャンバー角とトー角を計測。
計測結果は下表のとおり。思ったとおり、左右のフロントが2°内側に向いていた。
キャンバー角は2.2°あたり。キャンバー角は想定範囲内。トー角がこれほど内側に向くのは想定外。ナックルとストラットの組付け状態を変えればトー角も一緒に変化するということを理解していなかった。
とにかく強くトーインになっているのを元に戻したのだが、加減がわからず、右左交互に適当に調整していった。毎回ホイールつけてジャッキダウンしておおよそのトー角を確認するのが大変めんどくさい。作業手順を見直さなければ。
さて、おおよそトー調整がすんでタイヤをジャッキアップ状態でくるくる回すと、シャイ~ン、シャイ~ンとどこかが擦れる音。ホイール内側に張り付けられたバランスウェイトとストラット部がわずかに接触している。上側のボルトを調整ボルトにしてネガキャンにするとストラットとホイールの隙間がより狭まる方向になるんだな。下側のボルトを調整ボルトにした方がストラットとホイールの干渉は少なくなると思うので、次に調整する機会にボルトの上と下を交換しよう。
ストラット部との干渉で削れたバランスウェイト。いったん剥がして少し内側に貼り直して誤魔化す。
もう一度ホームセンターまでいってアライメント計測。今回は普通に走れた。ただ直進している時にハンドルが少し右向いている。
アライメント計測してみると、トー角が1°ほど左を向いている。タイロッドの調整量を確認するため、レバー長とネジピッチを計測(上図)。タイロッドを1回転するとフロントタイヤが0.65° 変化するので、1° 右向けるには左右ともタイロッドを1.54回転回せばよい。
しばらく走ってみたのだが結構コーナーでの挙動は変化している。コーナーでフロントタイヤが踏ん張っているのが良くわかる。今まではタイヤ外側のショルダー部でおっとっとって感じで曲がっていたが、ネガキャンつけたらトレッドでぎゅっと踏ん張って曲がっていくイメージ。ネガキャンにしたら見た目的には内股みたいでちょっとカッコ悪いけど、ハンドリングはこっちのほうが気持ちいい。最終的には-1°くらいにしようと思う。 ※街中しか走ってないのでハンドリングの違いはこれくらいしかわからない。
ついでにプラグも点検しておこう。プラグホールのオイル漏れは1番はちょっと気になるけど、2番3番はほんんど漏れていない。漏れたり漏れなかったり不安定だけど、修理するほどでもないのでこのまま定期点検でごまかしていこう。溜まったオイルは割りばし+キッチンペーパーで吸い取る。
点火プラグの状態。これはターボエンジンに元々ついてた純正品でレーザーイリジウムというプラグ(だと思う)。寿命は10万キロとのことなので、前のエンジンオーナーさんが交換していないのならそろそろ寿命だ(ターボEgは11万キロ走行)。というか軽自動車の場合回転数が高いので、5万キロで寿命という話も聞く。たしかに先端部が少し摩耗して丸くなっているけど、そんなん研磨したらいいんちゃうん? と思ってしまう。でもまあ15年前の部品だと思えば交換してもいいかなとも思う。交換するのならNGKのプレミアムRXにしたい。”NGK史上最強プラグ”の謳い文句に心動かされてしまった。ちなみにNGKのイリジウムタフというプラグが純正対応のレーザーイリジウムと同じだと思う(たぶん)。市販品と純正出荷品で名前を変えているってことかな?
今回はとりあえず点検だけして再び組み戻しエンジン始動して様子を見る。うんうん、非常に滑らかに静かに回ってます。まだまだ元気に走れそう。