6-1.愛車にアルミホイール(その5) ハブボルト交換チャレンジ&塗装
■2019年3月
さあいよいよ大詰め。ハブボルトの交換にチャレンジ。
ホイール交換まではまだ時間があるので、ハブボルトだけ先に交換しておこうという考え。しかし10mm長いハブボルトをつけると、ホイールキャップと干渉して付けられなくなるかも、と思い確認作業から。まずホイールキャップを外し、ホイールボルト先端に10mmの隙間計測材(噛んでいたガム)を取り付ける。
そしてキャップをつけてみるが、隙間計測材には接触跡は残っていない。
つまり10mm長いハブボルトに交換してもキャップ取り付けられるということだ。
それではハブボルト交換にチャレンジ。まずリヤをジャッキで持ち上げたのだが・・・。
両輪が浮いた瞬間、右にぐにゃっと倒れた。
なぜ? ジャッキを垂直に置いてなかった? 駐車場が右に傾いているから? キズ防止のための木片が悪さした?
※後日談:アイの取扱説明書をまじまじと読むと、車載のジャッキでは片輪ずつあげるべしとある。センターのジャッキポイントはガレージジャッキとかで上げるためのものらしい。まぁたしかになんか無理があったよねぇ。
ジャッキを見てみると曲がっとる。けっこうきゃしゃな造りだな。
慌てて(駐車場から160m遠方の)家からセメントブロックを持ってきて補助に使った。タイヤも片輪づつにする。
タイヤを外すとドラムハウジングが出てくる。結構サビてるね。
ブレーキまわりは結構きれい。
ドラムハウジングのサビはなんとかしないとね。
車体側もぽつぽつサビが出てるのでこちらも対策する。
ドラムハウジングを家に持って帰ってサビ落とし開始。
まずはノミで平面部サビを落とそうと思ったが、ここで思い出した。今新兵器の工具を作っているところだった。旋盤の改造で使おうと思っていたキサゲ。3年前にキサゲ職人に憧れて適当な材料で作り始めてその後忘れ去っていたけど、最近作業再開しようと塗装したばっかりのキサゲ。鉄板に電子工作用のはんだで超硬チップをはんだ付けしただけのキサゲ。これをキサゲと呼んだら職人から怒られそうなキサゲ。でも平面のサビ落としには超活躍してくれた。
ドラムハウジングの裏側もキサゲで・・・
あっというまにサビ落とし完了。
ボール盤と金属ブラシでドラムハウジングのサビもさっさかさーと綺麗になった。
ハウジングの先端部だけ鋳造のままで、そこが特にサビる模様。
裏側も切削しているところはあまりサビていなかったが、鋳造のままの部分は強くサビている。奥の方には金属ブラシも届かないので、このへんは”赤サビ変換防錆剤”で処理しよう。
塗装はブレーキ周りなので耐熱塗料にする。また刷毛も幅広のを加工して幅を狭くした。私は木工塗装ばかりだったので、幅広の刷毛は4つほどあるが、適当なサイズの刷毛がなかったので、わざわざ買うのもなぁ・・・、ということで加工した(なんかみみっちい話だが)。
ドラムハウジングの塗装完了。この後ハブボルト交換しなければならないので、べたべたの厚塗り一回で済ます。
※後日談:しばらくして気が付いたのだが、この塗料の説明をよく読むと”【硬化条件】:目安として180度で20分加熱”とある。うん、そんな条件オーブントースターにでも入れなければ作れません。ホイールスペーサーくらいならオーブントースターに入れれるけど、リヤのドラムハウジングなんかは・・・、いや、入るかも・・・。妻にさえばれなければだけどね。
塗装乾燥を待つ間にハブボルトの交換にチャレンジ。用意したのは下記冶具。
これをこうして組み合わせて、ネジを締めていけば・・・
うん、こうなるよね。うん、なんとなくわかってた。
強度計算しようかと思っていたんだけど、摩擦抵抗が絡んでくる部分のシミュレーションは誤差が大きくなるので難しいんだよねぇ(言い訳ですし嘘ですし)。
めんどくさくなってきて、ハンマーで叩き出すことにする。家までの往復320mを歩いて金槌を取ってきた。一回目はボルト先端に木片を当てて叩く。「ぐしゅっ」っとまったく手ごたえなし。二回目は直接ボルト先端を叩く。気持ち的に7割くらいの力で。すると「カーン!」と打撃音が響きわたり、”近所迷惑!”と、心の中がムンクの叫び状態になった。やっぱり近所迷惑感と、ベアリングへの不安感から叩き出す作戦はなし。一回叩いた手ごたえ的にも結構無理のある雰囲気。
まあ今回はあきらめて次の作戦を考えよう。でもまだドラムハウジングの塗装が乾燥するまで時間があるし、と急遽新しいプランを追加。右フロントのディスクローターのサビ対策(赤サビ変換防錆剤の塗布ね)。しかし現場での判断というのは往々にしてトラブルを引き起こすもの。職場でさんざん経験はしてきたが、趣味の世界にはまったくフィードバックされていないようだ。何が起きたかというと、フロントタイヤをジャッキアップしようとしたら、車がぐらっと後ろに倒れ、リヤドラム部が墜落!
キズがついたけど、他は大丈夫そう(ホンマか?)。
まあどうせこの辺も塗装するつもりだったしいいか(なんかテキトーになってきたぞ)。
家からドラムハウジングや塗装に必要なものを持ってくる。また320mいろいろ持って歩く。遠い。
しかし月極駐車場でこの作業はモラル的にギリギリだな(アウトかな?)。
まずはエッジ部を”赤サビ変換防錆剤”で処理。
そしてドラム部の車体側を紙やすりでサビを落とし耐熱塗料を塗る。厚塗り一回ね。
ハウジングを取り付けると新車の時のようにきれいになった。
before afterで比べてみる。
なかなかいいねぇ。
タイヤを取り付け、続けてフロントのディスク処理。やっぱり、ジャッキアップは一輪づつしなければ。
ブレーキパッドの残りも確認。まだまだ大丈夫だね。
ノミで粗サビを落として”赤サビ変換防錆剤”を塗布して終了。
後日、リヤ墜落時にスイングアーム取り付け部(ジャッキアップポイントも兼ねるのかな?)がセメントブロックを粉砕したので、ここもサビ対策に黒く塗った。スプレーでシューっと吹くだけで10秒で完了。
この部分はもともとボディと同じ色(青)だったんだけど、黒く塗ったらなんかかっこよくなった。災い転じて福となす(災いって、ただのミスだろうが!)。
あと曲がったジャッキの復旧を試みる。
ジャッキの両端に両足で乗り、「ハァッ!」っと地球を蹴る。
なんとなくもとに戻ったかな。まだちょっと曲がってるけどね。
その夜のお風呂上りにぽちりました。
これでハブボルトが抜けるはず。
しかし色々探したんだけどなぜか”ハブボルト用プーラー”という名前の商品は見当たらず、タイロッドエンドプーラーばかりが出てくる。いや、私が交換したいのはタイロッドエンドではなく、ハブボルトなのだが、と思ったのだが情報を見ると皆さんこれで抜いている模様。しかし種類がいろいろあり、どれが使えるのかわからない。ハウジングと干渉して使えないとか、長さが足らないとかの不安がある。重いまぶたを見開いて ”えいや!” でこの製品をぽちり。送料込みで漱石さんとコインさんが手を繋いで去っていった。
心配した長さは大丈夫そう。ロングハブボルトでも掴める。
しかし、下写真のところがぎりぎり入らない。一応調べたつもりなんだけど・・・。まあこんなとこは削れば問題ないけどね。
初代のハブボルトプーラーとの比較。力強さがまったく違うねぇ。
次の週末にがんばれるか?
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