■2019年4月
ついに定盤を入手。もう涙ぐましいウォッチの日々でしたよ。旋盤を入手してから定盤が欲しくなったのでもう3年もヤフオクウォッチしてました。まあウォッチ自体が楽しいんだけどね(笑。
入手した定盤がこちら。漱石さん3人とコインがころころころっと消えました。
まあ、しかしというかやはりというかそれほど上等なものではありません。写真でぱっとみではわかりませんが、手で表面を触るとぶつぶつがいっぱい。下の写真はかるくやすりかけした後のものです。でっぱったところがかるく削れています。
これを金属ブラシやら布やすりやらリューターで落としていきます。
最後にパーツクリーナーで脱脂。
拡大撮影しても綺麗な金属面が見えます。
黒スプレーでしゅーっと塗装。
定盤を入手するにあたって、片辺は35cm以下でなければなりませんでした。というのもすでに置き場所が決まっていたから。扉付近の角っこ。いろいろ考えたんだけど重い定盤を置ける場所は我が家ではここ以外なかったのです。ベランダに置けばあっというまにサビちゃうし。そういう意味で石定盤も候補でしたが金額的に不可能でした。また金属は磁石が使えるのでダイヤルゲージなんか使うときにいいしね。まあすでに石定盤は持っているんだけど・・・。
今後の金属系の加工のためにも必須工具がキサゲだ。という考えを旋盤入手時から持っていた。で・・・、当時ちょっと作りかけたのだよ、キサゲを。適当な鉄のフラットバーをホームセンターで購入し、先端に超硬チップを電子部品用のはんだでくっつけただけ。
はんだづけの様子。ガスコンロで熱してテキトーに作ったやつ。この風景は妻には一生秘密だ。
はじめはろう付けを考えてたんだけど、ホームセンターで見ると金額にたじろいでしまった。で、とりあえず100円のはんだでやってみたんだけど、意外と強くくっついている。でもそこで3年ほどはキサゲ熱は停止。部屋の中に置いていたのにさびさびになってた。今回定盤を入手したので、このキサゲが復活したのだ。まずはサビを落とし黒に塗装。
そしてイザ ! 定盤のキサゲを始める。
手で触ってぶつぶつ出っ張っている箇所を削っていく。
写真ではなかなか伝わらないが手で触ると、ぶつぶつ感がなくなった。ただ、へっこんでいるところのざらざら感は無くならないがこれは仕方がない。 一応ビフォーアフターの比較写真。目立つ3つ島を反対方向から撮ったのの比較。
第一次キサゲ処理を終了した。まあ写真で見てもよくわからないけど。
今回、人生ではじめてキサゲ加工を経験したのだが、やっぱりやってみるといろいろ分かってくるね。以前にノミでキサゲに挑戦した時と比べ、どうしてキサゲがこういう形をしているのか? ということをなんとなく理解した。左手で体重をかけて右手でかたむかないように固定する。そして下半身の力で押すのだ。削る時の押し付け力を安定させるために多少のしなりがでるくらいがいいんだと思う。
ただ現状は刃の部分が平刃になっている。なので定盤表面のぶつぶつを削るだけなら役に立ったが、金属表面を削るには刃を円弧状にしないとだめな感じ。
次はキサゲの刃先を円弧状に加工し、定盤に光明丹を塗って他の定盤と擦り合わせ、黒当たりしているとこをキサゲっていこうと思ってる。でもそのためには精度のある定盤がいるよねぇ。今のところは10㎜厚の検査用石定盤を使う予定。まあこれは全体平面精度は信頼できないけど局所的平面度はある程度いけると思うので。逆に今回入手した定盤は”定盤”なのだから、全体平面度はこいつを信じることにする。