O型のまこさん

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趣味でいろいろ作った備忘録

6-2.アイのターボ化_14(バルブフェース研磨完了)

6-2.アイのターボ化_14(バルブフェース研磨完了)

■2020年2月

 4本目の研磨の頃にはワクワク感は後退し、だんだん飽きてきた。最終研磨では青棒をドライヤーで温め柔らかくして布に擦りつけて磨くのだが、この作業がめんどくさい。そんなに磨いても機能的には差異はないだろう。青棒での研磨のあり/なしでどれくらい違いがあるのか確認するため4本目は青棒研磨なしとした。

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やっぱりというか目で見た感じは青棒研磨した方が断然美しく、しっとりした光沢を纏っている。

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写真でもその差はわかるが、肉眼では写真以上の差を感じる。やはり青棒研磨はやるべきだな。機械的意味はないとしても、精神的意味は大きい。

 そんな感じでどんどんフェース研磨を進める。風呂前に1本づつ研磨して行こうと思ってたけど、旋盤用リューターでのフェース面研磨はやっぱりうるさく、夜遅くの作業はちょっと無理っぽい。でも作業も慣れてきたので、集中してやれば1日で10本くらいの研磨はできそうなのですぐ終了する・・・、と思ったんだけど、集中力が続かないというか飽きてきたというか。

 排気バルブ研磨は終了したので、次は吸気バルブだ。吸気バルブは傘の部分がかなり凸凹している。こいつはがっつり削って滑らかにしなければと意気込む。まずバルブをチャックで掴む。

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そしてバルブ軸部の芯出し。芯出しはだいたい5/1000mmくらいに収められる。

www.youtube.com

排気バルブでは#180のサンディングバンドだけで傘部の研磨が出来たが、吸気バルブは凸凹を研磨するため、砥石を使用。

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がっつり削り滑らかにする。フェース面近くの凹凸を研磨するのはちょっと怖いので多少は凹凸が残っているけど、深追いはやめておこう。

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その後#240 ⇒ #320の耐水ペーパで手研磨していく。

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耐水ペーパーでの研磨終了。この時はできるだけフェース面を削らないように注意した。フェース面はこの後研磨するので多少は削れてもいいんだけどね。

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燃焼室側も研磨。

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バルブフェース研磨の前にフェース面での偏芯を確認する。大体は下動画のように軸部と同じくらいの偏芯(10/1000mm以下)に収まっている。でも3本は40/1000mmくらいあった。これはどう理解したらいいんだろう。きっともともと偏芯していたんだと思うことにした。そう思った方が精神衛生上いいからね。

そしてバルブフェース面の研磨。研磨の様子が見やすいように青マジックでフェース面を塗りつぶす。

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イザ!  フェース面研磨。

フェース面の偏芯が大きいバルブの作業の様子。

フェース面が偏芯しているのだから、研磨時も一周均一に研磨していくのではなく、不連続で研磨していく。動画を見直すとやっぱり気持ち悪いよね。偏芯の大きかったバルブは最後にもう一度検査し直そう。

吸気バルブは排気バルブに比べフェース面は綺麗だったので、フェース面研磨なしでもいいかなと思っていたが、研磨中の様子を見ると結構段付きがあるようだ。下写真は研磨途中のものだが、段付きの様子が良くわかる。

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研磨終了したらこの通り。

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フェース面研磨後は、耐水ペーパー(#320 ⇒ #600 ⇒ #800 ⇒ #1000)で磨き、ラビングコンパウンド、青棒で仕上げる。

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研磨前と後を見比べる。 

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ハァ~~~。美しい。見惚れるねぇ。

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 後半は飽きてきたので集中力は途切れ気味だったが、慣れもありまあ順調にバルブ研磨終了。12本ならべて記念撮影。

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研磨前と比べると格段の美しさだな。下の写真は研磨前のね。

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その美しさを眺めてニマニマする。

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燃焼室側

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一通り成果を堪能した後にお風呂に入り、一連の作業を思い返している時に気が付いた。そういえばバルブ軸のガイドと接触する面の一部が擦れた跡があったよな。もう一度バルブを並べ直し観察した。

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6番7番10番12番の片側にあきらかな擦り跡がある。これはバルブ軸とフェース面の芯ずれに起因するものではないのか! まじまじと見てもやはりそう見える。

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バルブフェース研磨時に芯ずれが出ていたのはこれが原因ではないのか! そうであれば本来芯ずれしていたバルブを我が工房で正確に加工したということではないか! なんとすばらしい話だ  (^O^)/  ・・・と心がはしゃぎ出したが、ちょっと違った。フェース面研磨時に芯ずれがあったのは3番、5番(吸気)と12番(排気)バルブであった。軸部の片側に擦り跡があるのは6番7番10番12番バルブ。一致しているのは12番だけ。その後数本を再度旋盤に取り付けフェース面の偏芯を計測したのだが、フェース面研磨時は偏芯のなかったものも40/1000mmくらいの偏芯しているものが多数あった。ということはどういうこと?つまりはあまり再現性がないということだな。もうこれで良しとするか・・・。でも、もやもやが心に残ってしまうし、まあ結論はもう少し頭を冷やしてから考えよう。

 今回は旋盤用リューターは大活躍でしたな。これは自画自賛できる。電源周辺はまだまだ仮組でした。

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 今までは「まだだ! まだ使える」とかロボットものの主人公みたいなセリフを言いながら、なかなか交換しなかったサンディングバンドや耐水ペーパーはどんどん交換していった。「今使わなくていつ使うのだ!」とか言いながらね。

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