6-2.アイのターボ化_27(オイルクーラー製作⇒挫折 & ガレージジャッキメンテ)
■2020年6月
ターボ化するのだからオイル品質には特別に気を付けなければならない !ということでオイルクーラーの製作を開始する。といっても我がアイは普段は街中をゆっくり走ることが目的の車なのでオイルクーラーなんて必要ないと思っている。でも気持ちは色々先走っていてオイルブロックも某オクで入手済み。必要だからではなく、いじるための車だからね。
オイルクーラーといってもあまりたいそうなものではない。下写真のようにオイルブロックを横向きに取付け、そこにU字型の銅管をつけるというもの。U字管には適当に放熱フィンを取り付ける予定。”できるだけシンプル”が合言葉。オイルブロックはそのままでは真横向きにはつかないので、クランクケースと干渉する部分を削っている。
オイルブロックをまじまじと見ると流路に大きな段差がある。
オイル出口(入口も)から見るとこんな感じ。機械加工の都合こんな形状をしているのだろうが、あまりにも美しくない。
リューターで流路を滑らかな形状に削っていく。
でも砥石ではすぐに目詰まりしてうまく削れないので、思い切って超硬ビットを入手。思いっきりの安物だけど、アルミならサクサクっと削れていく。
切削の前後で比較。まだ少し段差が残っているけど、今回はこの辺にしとく。
銅管の内径以上の流路は確保できた。
銅管は直径15.88mm(5/8インチ)の”焼きなまし処理”していないものを入手。これを下写真のようなU字型に加工しようと思っているのだが、内心こんな曲率半径の加工はできないだろうとも思っている。
何事もチャレンジだ。アルミの端材で銅管を掴む治具を製作。
そして銅管を焼きなまし処理。学生時代に焼き入れ焼きなましなどは習ってはいるが、実生活で焼きなましをするのは初めてだ。意図せず焼きなました経験は色々あるだろうけどね。ちなみにエアコンなどで使われている銅管は焼きなまし処理がされているので、ぐにゃぐにゃ柔らかい。そういうのを”なまし銅管”という(今回知った)。
銅管の焼きなまし温度や時間などよくわからないので、ガスコンロで数分熱しただけ。
表面が酸化して汚くなったが、これでいいんだろうか?
イザ! 銅管曲げにチャレンジ。
片側の治具をバイスで掴んで、もう一方の治具をスパナで曲げていく。思った以上に曲げにくい。
ちょっと曲がったかな? っと思って確認すると治具は曲がっているけど、銅管はほとんど曲がっていない。 一人で失笑。
治具を外して見てみる。思った以上に曲がっていない。
こんな感じで少しずつ位置をずらして曲げていったのだが・・・。
ほとんど曲がっていない。目標の曲率にはほど遠い。
この方法だと進展は見られそうにないので作戦変更。木材で挟んで、曲面に削った木片をあてて金槌で叩いていこう。
こんな感じで叩いていけば・・・
なんか絶望的状況 orz
この段階で希望は完全に持てなくなったのでしばらくは作業からは遠ざかる。
~長い日数経過~
でもいつかは向き合わないとね。 ってことで新たな治具を入手した。
一発でU字型に曲げるのは断念し、銅管を半分にカットし、90°曲げた銅管を接続する方法でチャレンジ。入手した治具をカットして作業台に固定する。そして金槌で叩きまくれば、治具のRに沿った形状になるだろうという浅はかな考え。でも叩けど叩けど思ったような形状になってくれない。おまけに近所迷惑なので、この作戦は早々に終了。
次は銅管を木材で固定して、治具を叩く方向でチャレンジ。銅管の内側の部分を治具経由で叩けば管がつぶれないで曲がるはず・・・、なのだが、叩けど叩けどイメージした形状に近づかない。またまた絶望。
ここで自分自身と向き合う。今の自分には何んでもいいので成功体験が必要だ。
ということで作業項目の変更。オイルブロックとオイルクーラーの接続部の加工を行う。オイルクーラーはフレア加工で接続するわけだが、フレア接続時の角度は39°と45°の規格があるようだ。入手したオイルブロックには39°のユニオンが付いていて、入手したフレアナットは45°。なのでユニオンのフレア角を加工する必要がある。
ユニオンを旋盤で掴んで切削する。フレア面で芯出ししようとしたが掴み部とフレア部で芯を出すのが難しく断念。
ぴったり(ちょっと緩いけど)入るタップを差込み、目分量で芯出しした。あまり精度いい芯出しはできていないのでちょっと心配。
さっさかさーと45°で切削。
切削前後での比較。
フレア面に粘土をはさみ、フレアナットを締め付けて当たりの様子を確認。見た目では一様にあたっている。
次に銅管のフレア加工。曲げる時に製作した治具の掴み部を45°で切削。また太いボルトの頭も45°でカット。
銅管を治具で掴み、ボルト先端を穴に当てて金槌で叩く。
騒音による近所迷惑もあるので、治具を手に持ったまま金槌で叩くのだが、思った以上に簡単にフレア加工ができた。
オイルブロックへ試し接続。
うん、なかなかいい感じで接続できる。オイル漏れが心配だが締めこんでいけば銅管が変形して密閉できるだろう。
人生(銅管曲げ)やり直すにはもう一つくらい成功体験が必要だ!
ってことでガレージジャッキのオイル交換をする。このガレージジャッキは数か月前に某オクで入手したもの。予算削減のため手渡しで受け取れるものを半年ほど探していてゲットした。少し前に一回使ったのだが車体が5cm程しか上がらず、そのまま放置していた。おそらくオイル不足と考え交換用のオイルも入手。
シリンダーのゴム栓を外してオイルを抜くんだよね。
でもゴム栓が奥まっていてなかなか抜けない。ちょっとめんどくさくなってきたので、全体のクリーニングも兼ねて分解した。
構造は簡単なので分解もすぐだ。
ここのクリップを抜くのが一番難儀だった。マイナスドライバーでこじって取った。
全体の汚れをウエスで拭き取り、ゴム栓を外す。
中から出てきたオイルはずいぶん少ない。50ccくらいしかない。やっぱりオイルが全然足りていなかったんだな。
新しいオイルを充填する。液面が注入口から1cm程まで入ればOK。オイルは140cc程入った。
ゴム栓がなかなか入らない。最後はゴムハンマーで叩きこんだ。
動かしてみると元気よく最頂部まで動いた。
よし! このまま車体ジャッキアップテストだ。ガレージジャッキは10kg程あり160m離れた駐車場まで持っていくのは一苦労。洗車用のポリタンクを運ぶための台車に積んでいった。
さぁジャッキアップだ。一応キズ防止のため木片を挟んでいるのだが、逆にこれが原因で不安定になりそうだな。
前回と比べどんどん上がる。でも思ったよりも頼りない感じ。2トンジャッキってこんなもんかな。下写真くらいの高さまで上げると車体が左右にゆらゆらしてきた。これより1.7倍くらいまでは上げれるはずだが、この辺が精神的限界点だ。
タイヤは11cm上がっている。
サイドフレーム(ジャッキポイント)で32cm。35cmくらいのジャッキスタンドを用意すればエンジン交換できそうかな。
横から見たらあまり上がっていない感じだが、リアアクスル周りを外せばエンジンは下から外せそう。
せっかく車体が(少し)上がったので、今搭載しているNAエンジンを撮影。写真で見るとまじうぜー。違った、すごく汚い。アシガールの若君のセリフがあまりにも心に残ったのでつい出てきた。この新しい言葉は人生で初めて使う(^^;)。
製作しているオイルクーラーは車軸の下あたりにつく予定。等速ジョイントのブーツと干渉しそうな位置なので、その点については注意して製作する。
マフラー取付ボルトはネジ山が完全になくなっている。
左ブーツからグリースが漏れている。
針金で軽く縛っておいた。
エンジン台座にキャスターを取り付けて移動しやすくした。
直立していると場所も取らないし、何より美しい。毎晩歯磨きの時はこれを見つめてニヤニヤしている。