■2022年4月
我が家の啓翁桜の満開宣言(URLの一番下)でました。
インヒビタースイッチはシフト位置を検出するスイッチ。シフトレバーを動かすとワイヤー経由でミッションの変速を行う。そのレバー位置(P→R→N→D→3→2nd)を接点で検知してT/Mコントローラに出力するスイッチである。
シフトレバーシャフトの端部にはカバーがついている。これはリコール対策品。
下写真のようにシャフト先端をカバーするように取り付けられている。
シャフトの軸部からインヒビタースイッチに水が浸入し、インヒビタースイッチにサビが発生する不具合らしい。インヒビタースイッチを外してまじまじ観察したが、シャフト端にはOリングがあり、この隙間から水が浸入するようには見えない。
確認のため我が家のアイのインヒビタースイッチ部を確認する。我が家のアイはリコール対象外なのでカバーはついていないが、両者を見比べても違いはわからない。ここから水が入ってセンサー部がサビるんだよねぇ~という目で見るとカバーなしで大丈夫なのかと不安になる。
インヒビタースイッチを分解。グリスが汚れてはいるがまったく問題ない。
可動接点部をよく見ると中央部のメッキがすれて剥がれている。ただし電気的接点は両端で中央は位置決め用なのでとくに問題ではないはず。
固定接点部は数か所メッキがすれて剥がれている。
部品をバラシて古いグリースを拭き取る。
ケース部の汚れを彫刻刀やカッターで削り落とし、耐水ペーパーで磨いて塗装の下地を作る。
マスキングして耐熱塗装。
オーブンで20分ほど過熱し焼き付け処理。
インヒビタースイッチの接点の役割を確認。コネクターは10ピンタイプで9芯のケーブル。
コネクタの番号割り振り。ピンはどこが①かわからなかったので適当に割り振っている(後出の回路図とはピン番号が異なっているかもしれない)。
固定接点部との接続をテスターで確認。
可動接点部の動作をみると役割がわかってくる。シフト位置検出用の接点と、スターター(セルモーター)用の接点の2種類があるようだ。
固定接点と可動接点の接触の様子。
一通り確認できたので組み立てていく。
インヒビタースイッチは樹脂パーツなのでシリコーングリスを使う。
シフトのシャフトには切れ込みがあり、ケース側にもそれらしい記しがあるので、取付時の位置を指定しているもんだと思う。稼働中のミッションで確認してみる。下写真はシフトがP位置の状態。
シフトをNにすると、切れ込みとケースマークが一直線になる。インヒビタースイッチは長孔で固定されていて取付け角度は調整ができるので、おそらくシフトをNにして、切れ込みとケースマークが一直線になるように調整するのだろう。シフト位置検知がうまくいかない場合は取付角度を少し変えたりすればいいと思う。
回路図で接続も確認しておく。
こちらはセルモーターまわりの回路図。