5-4.リューターのベアリング化
■2019年5月
なんだか本来の趣味の本流である天体撮影からずいぶん遠のいてしまった。いいかげんに紫電製作を再開しなければと焦っている。そのためにも道具の整備からだ、ということでリューターの再整備を始める。
私はリューター(もどき)を三台持っている。
まずはジャンクの540モーターを流用した初代リューター
こいつはダイヤモンドディスク専用で使っている。
軸長が短いため芯ブレが少なく、ドリルやエンドミルの研磨に活躍している。
こいつは少し前に紫電のケースを製作時にベアリング部が摩耗して使い物にならなくなった。
三代目はフツーのリューターなのだが、定盤のクリーニングやアイちゃんのホイールスペーサーのクリーニングで酷使したためか、軸部の動きが悪くなった。CRCをベアリング部に拭いたら一応動くようになったが、このままでは二代目と同じ運命をたどりそうだ。
ものづくりは道具から! ということで、二代目と三代目のリューターのベアリング部をボールベアリングに改造する。ボールベアリングは外径Φ9mm、内径Φ4mm、厚さ4mmのものを4つ購入。
まずは二代目から。
モーターの軸はΦ2.3mmなので、スペーサーがいる。
余っているボルトを削りスペーサー(軸アダプタ)を製作。しかしこういう小さい加工は我が家の旋盤では精度がなかなか出ない。最後は#400番くらいの耐水ペーパーで磨くようにしてなんとかぴったりはまるサイズに加工。
そして組み立てていく。
順調に作業は進み完成!
もともとのベアリングも外径はΦ9mmなので、ベアリングは前後ともぴったり取り付けられる。
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イザ ! 動作確認。
なんか回転が前より弱々しくなった気がする。
これは電池のへたりかなーと思っている。いや、一番あやしいのは磁石だ。このモーターは前側軸受けが摩耗してガタガタになり、ローターが磁石に接触するようになり持っていられないほど熱くなった。それでもしばらく使い続けていたので、熱で磁力が低下したのかもしれない。あとボールベアリングにしたけど、動作音は思ったほどスムーズじゃない。やっぱり軸方向の締め付けを適正に行わないとだめな感じだな。
そして三代目もボールベアリング化する。まずは分解から。
そういえばこのリューターを購入した一番の決め手はコメントに”ベアリングが入っている ”という感じの記述を見たから。しかし分解してみたらボールベアリングらしきものは一切ありませんでした(笑。 まあ、そうだろうとは思っていたけど、作りは380モーターを先端に付けているだけという感じですごくしょぼく感じる。
もともとのベアリングとボールベアリングを並べて撮影。よく見たらローターの巻き数の相(?)が380モーターとちょっと違う。380は3相だったが、こいつは5相だ。また巻き線の太さも380よりも細くターン数も多い。
さらに回転子にはバランス調整のための加工が見える。380モーターより高級なのかな?
前側のボールベアリングはぴったりと取り付けられた。
後ろ側はベアリングの形状がちょっと違う。ボールジョイント風で固定角度に自由度があるタイプになっているので、ボールベアリングは取り付けを断念。
整流ブラシを取り外そうとしたのだが、ネジ頭のないのっぺりとした形をしていたので、ネジと考えずにペンチで引き抜いた。そしたらネジだったので、ネジ山がバカになってしまった。
前側だけ軸受けアダプターを製作し組み立てていく。
とりあえず前側だけだがボールベアリング化は完了だ。
ボールベアリングによる動作音の変化を確認してみる。
まずはベアリング交換前の音
そして前側のみボールベアリングに交換した音