O型のまこさん

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趣味でいろいろ作った備忘録

6-4.永遠のアイ:オルタネーターのOH(ベアリングまわり検討編)

■2022年7月

 オルタネーターのOH時にいろいろと検討したベアリングまわりの話を掲載する。その前に購入したワイパー部のキャップを取り付けた。適当なキャップで対応できないかと妻の化粧品のキャップを探したがぴったりのは見つからず、結局部品を250円払って純正を購入したのだ。まあサイズはぴったりだから取り付けに関しては何の不具合もありません。押し込むだけ。こういう細かい部品をきれいにすると車全体のやつれ感も改善する。

 

 前にテンショナーのベアリングシールを外した時に失敗したから、シール外しの工具を作った。自動車のシガーソケットの部品の電極をまっすぐに伸ばして、先端をU字型に加工した。

 

 グリップ部は収縮チューブを何枚か入れている。

 

 新たな工具を作ったたら何はともあれ収納場所を作らなければならない。

 

 ではテンショナーのベアリングでシール外ししてみる。

 

 んー、ちょっとシール部が傷んだな。前に精密ドライバーでやった時に比べれば格段の進歩だけど、無傷でシール外しとはいかなかった。

 

 ちょっと板厚が厚いのかな?

 

 今度はオルタネーターのフロントベアリングでトライ。

 

 うわ~~~(*´Д`) 。  シールがザックリ裂けたわ。新入りの工具には早速不採用通知を送りました。いや!職場転属指令かな。なにかの役には立つだろうからね。

 

 じゃあベアリングのシールってどうやって外したらいいの? と一から考え直した。あれ?外側から外したらいいんちゃう?外側は固定状態だからちょっとぐらい傷が入ってもあまり問題にならない気がするし・・・。 ということで外側から精密ドライバ差し込んでみたら、先端がポッキリ折れた (-_-)/~~~  。

 

 心を落ち着かせ、もう少し太い精密ドライバーでやってみたらあっさりうまく取れた。なんや、はじめからそうすれば良かったじゃん!

 

 ベアリング内部の様子。グリス切れはしていないけど、かなりカサカサしている。手で回した感じではガタもなくスムーズに回るのでグリスアップすればまだまだ使えそうな気はするんだけど、とにかくオルタネーターの異音の原因がこいつ(またはエンドベアリング)だと思うと再利用する気にはなれない。新品買っても500円もしないのだからね。

 

 このベアリングには次のオルタ分解のため、ベアリング外し&押し込みの治具になってもらう。まずはばらしていく。内輪と外輪の間にボールが7個あり、ボールを隅っこにならべても内輪が外れない。ここでペンチでえいや! と握りしめると外輪が弾性変形して外れました。

 

 ボールベアリングを分解したのって初めてだ。ふ~ん、なるほど!こんな風になっているのね。

 

 内輪のボール接触面を観察する。傷や凹みなど一切ない感じのピカピカ。

 

 外輪もきれい。

 

 ボールベアリングもまったくなんの問題も感じないくらいピカピカ。

 

 見た目はピカピカでも異音の原因になっているんだから、全体的に摩耗しているのだと思う。価格の安いボールベアリングはどんどん新品に交換していった方が良さそうだな。ばらした内輪と外輪はプレス用の治具として第二の人生を送ってもらう。

 

 エンドベアリングもばらしていく。シールは外側からアタックしたらあっさり外れた。なかはまだグリスがたっぷり入っていた。

 

 こちらのベアリングはベアリング6個。下写真のように端に集めて内輪にシャフトを通し、下向きに足で踏みつけたら分解できた。

 

 内輪には縦傷があるね。

 

 外輪部はきれいなように見える。

 

 さて、一番きがかりなワンウェイプーリー。オルタネーターの駆動用プーリーなのだがワンウェイクラッチが内蔵されている。オルタネーターのローターは慣性力が大きく、ワンウェイクラッチが無いとエンジンの回転脈動とオルタの慣性力により駆動ベルトに大きな負担がかかる。そのため加速方向でのみ駆動力が伝達されるクラッチが内蔵されているのだ。

 

 内部構造は下写真のようになっていて、左右にボールベアリング(ローラーベアリングかな?)、中央にワンウェイクラッチが入っている。ここにもグリスアップしたいというわけだ。      ※図はautocar様のHPより拝借しています。ありがとうございます。

 

 シールの外側に精密ドライバーを差し込んでみようとしたけど、シールがすごく固くてまったく刃が立たない。精密ドライバ先端が少し曲がった。

 

 内側もまったく無理。

 

 今回はあまり冒険する余裕がないので、この辺でかんべんしてやろう。次の機会ではシールにドリルで穴をあけて引っ張り出してやろうと思っている。

 

 

6-4.永遠のアイ:オルタネーターのOH(搭載編)

■2022年7月

 オルタネーターのOHが終わったので車に搭載する。予備のNAエンジン用のテンショナーもOHしてベアリングを交換しようと思っていたのだが、ベアリングの外し方がわからなかった。プラ製のプーリーにベアリングが嵌っているが抜き方がわからない。どうもプーリーにベアリングを嵌めた後に溶かしてプレスして抜け止めにしている感じ。今回のベアリング交換は断念してグリスアップだけしよう。

 

 ベアリングシールを外してグリスを充填していく。

 

 もう一方のプーリーにもグリス充填。13年7万km走行のくるまのベアリングとしては状態は悪くないし、グリスも枯れ気味ではあるが多少は油っ毛が残っている。ここのベアリングは多少劣化してもそんなに大きな異音は出ないと思うが、それでもベアリングは交換したいよね。近い将来交換する作戦を考えよう。

 

 とりあえずテンショナーを組んで交換準備完了。

 

 オルタネーターの交換は前に経験しているので、作業はサクサク進む。

 

 前回は上側の固定ボルトはトルクレンチ使えなかったが、新たに整備したLTCトルクレンチだとソケットがちゃんと嵌って使える。すばらしい。

 

 気になっていた補機ベルトカバーもはんだごてで溶着しなおした。

 

 サビが気になっていた固定ボルトも赤サビ転換防錆剤を塗布しておいた。

 

 作業は滞りなく進み、外したオルタネーターとテンショナーが予備品となった。これらのベアリングも気が向いたら交換する。テンショナーはベアリング固定している所を削ってベアリングを取り外し、新しいベアリングを入れてプラ部を溶かして抜け止め加工する予定。

 

 気が付いたら小指に血豆が2つ。

 

 ベアリング交換したオルタネーターは異音がほぼしなくなり、すごく静かになった。

 

 加減速時にシュルルルーという異音が大きかったが、そういった音はなくなり大変静かな乗り味となった。またアイドリング時の音も確実に静かになった。暖気を十分にした後に車体一周して音を録音しておいた。

 

 オルタネーター交換後、2週間程乗っているがいたって順調。しかしエンジンが五月蠅いとクレームをつけていた妻はこの改善に気が付いていない模様。ネガには気が付くがポジには気が付かないんだよね (*´з`) 。

 

 

6-4.永遠のアイ:オルタネーターのOH(洗浄・組立編)

■2022年7月

 注文していた部品が届いたのでベアリングのサイズを確認。エンドベアリングはサイズなど明記しておらず、レビューコメントの情報を頼りに注文したが、サイズが同じで一安心です。ということでOHを続ける。

 

 まずは洗浄から。灯油の池に各部品を漬けて歯ブラシでごしごし汚れを落とす。

 

 フロントベアリング受け部の汚れは耐水ペーパーで磨いてきれいにする。

 

 ローター部は隙間に結構汚れが溜まっている。歯ブラシで丁寧に汚れを磨く。

 

 ケース下部のレギュレターなどのパワエレ素子は灯油に漬けると良くない気がするので、ステーターコイル部だけ灯油に漬かるようにして汚れを落とす。

 

 灯油を拭き取り、パーツクリーナーで残った灯油を洗い流す。なんとなく灯油は洗い流しといたほうがいい気がするので。そして日光に当てて十分乾燥させる。

 

 灯油を使うと後片付けが大変。灯油は何度も再利用するので、濾紙でろ過しておく。

 

 フロントベアリングの打ち込み。嵌めあいはそんなにきつくないけど、一応油圧プレスで押し込む。ベアリング部に負担をかけないようにアウターケースだけを押し込む。

 

 油圧プレスを使うとスルスルっと入っていく。

 

 スリップリングも研磨しておく。

 

 ぴかぴかになりました。

 

 エンドベアリングを入れていく。手で押し込むだけでは下写真までしか入らない。

 

 ここも油圧プレスの出番。ベアリング接触点に圧をかけないように内輪部を押し込んでいく。

 

 圧入完了。

 

 ローターをケースに組み付けるにはブラシを押し込んで抜け止めピンを差し込む必要がある。そのための治具を木片で製作。押し込む所には横から差込棒が通るように凹みを作っている。

 

 写真のようにブラシを押し込み、反対側の穴から抜け止めピンを差し込む。

 

 六角棒レンチの一番細いのを抜け止めピンとして使用。

 

 ローターの擦っている所をダイヤモンドヤスリで軽く研磨。この擦っている原因はステーターコイル部の歪みか、ベアリングのガタによるものかは不明。

 

 しかしローターって研磨してもいいんかな?

 

 なんかついでに旋盤で掴んで外周を耐水ペーパーで研磨。ちょっとやりすぎな感じもするが、研磨しているとつい旋盤で回したくなるのだ。

 

 周辺部のぎざぎざがなくなってしまった。いいんかな? あかん気もする。

 

 研磨した所のサビ止めもかねて耐熱塗装。なんかシャア専用っぽくなった。塗料はヘッドカバーを塗って余ったやつ。

 

 ステーターコイルの擦ってた所も耐水ペーパーで研磨。しかしなんかあちこち研磨してしまいました。

 

 ここにも耐熱塗装。かっこいいけど、組んでしまったら見えないよね。まあサビ止めの保険だからいいけどね。

 

 ローター(のエンドベアリング)をプレスで押し込む。この時はベアリングに圧がかかってしまうけど、これはどうしようもない。油圧プレスだとゆっくり優しく押し込めるからベアリングへのダメージは無いと思うけどね。

 

 ケース上部カバーは手で押し込めば簡単にはまった。フロントベアリングとローター軸の圧入はイメージしてたのよりはずっとすんなり入る。まあ外す時は接触面がサビてたから抜くの硬かったんだと思う。ケースの固定ボルトの締付トルクはわからなかったが、M5ボルトの高張力ボルトだと5.4Nmあたりなのでそのトルクで締める(7.2Nmのもあるみたいだけど今回は5.4Nmとする)。締付にはミニトルクレンチが活躍しました。そうそう、ブラシの差込ピンを抜くのを忘れずに。

 

 そしてワンウェイプーリーを締め付けて組み立て完了。ワンウェイプーリーの締付トルクも整備解説書には記載していないので、イメージで300Nmくらいで締めた。

 

 実はワンウェイプーリーを取り付ける前に軸を回してみたらなんか擦れている音がしている。やっぱりローターとステーターコイル擦れているんかな? もう一回ばらさなあかん? と悩んだが考えられる対処はしたはずなので、ダメ元で一度これで組んで動作させてみようとなった。

 

 そしてプーリーを組み付けてもう一度軸を回してみるとなんかスムーズに回る。たぶん、プーリーを締め付けると、ローターとプーリーでフロントベアリングを挟み込んで軸方向の位置決めするんだと思う。プーリーを締め付ける前は、軸は奥の方に行き過ぎててどっか擦っていたのだと思う。だって油圧プレスで最後まで押し込んだもんね。でもプーリーを締め付けると、ローター側が引き出されて適切な位置で固定されるので、変な擦りとかがなくなったのだと思います。回転は全くスムーズだ。

 

これでオルタネーターの組付けは完了。あとは実車への搭載&動作確認だ。

 

 

6-4.永遠のアイ:オルタネーターのOH(分解編)

■2022年7月

 少し前にオルタネーターをNA用のに交換したが、やはり異音が気になる。最近は妻からもクレームが出ており優先事項となっているのだ。手元には前回外したオルタネーター(ターボエンジン用)がある。こいつをOHしてベアリング交換する。

 

 まずはワンウェイプーリーを外す。これにはプーリー取り外しツールが必要。密林さんで1000円もしないで購入できる。それと10mm角の六角棒レンチ。

 

 プーリーは右ネジでシャフトに締め付けられているので、シャフト側を六角棒レンチで固定し、プーリー側を取り外しツールで緩める。

 

 六角棒をバイスで固定し、プーリーを回すのだが、相当固くしまっているので、延長管をつけて思いっきり緩める。

 

 はずれました。

 

 シール部のゴムはちょっと劣化している感じかな。シール交換してグリスアップとかしたいけど、やり方がわからないし部品入手もわからん。

 

 分解に際し、CRCをあちこち拭いておく。

 

 とりあえずケースをひっぱれば分解できるはず。しかし手でひっぱってもびくともしないので、プラハンでコンコン。

 

 ケースがちょっと外れてきたが、コンコンと衝撃を与えるのは良くないかな、と思ってプーリー外しのお出ましです。

 

 ケース上部を掴んでシャフトを押し込んでいくと上部ケースが外れました。

 

 シャフト部がサビててベアリングが抜けにくかった模様。ここにCRC吹くのは抜けてました。

 

 ベアリング側も結構サビてるし。

 

 上部ケースのプラスネジ4本を外す。これはフロントベアリングの固定板を固定しているネジ。こういうのはショックドライバーで一発だ。

 

 しかしドライバー先端のビットが太すぎてネジに合わない。このショックドライバーは学生時代にバイクをいじってた時に購入したやつで、この家に持ってくる時に先端が細いビットが見当たらなかったのだ。でも実家の工具倉庫のどこかにあるはず。

 

 その後実家に行く用事があったので探してみたが、残念ながら見つからない。でも絶対あるはずだ。もう少し時間をかけて探せば・・・。

 とりあえず手で回らないかトライしたが全く歯が立たない。無理すれば絶対舐める。

 

 こういう時はちょっと頭冷やしたほうがいい。若いころは ”やってまえ!”とか叫んで無理くりやってネジを舐めてた。事を成すには慌てず騒がず冷静に。とりあえず別作業を進める。オルタネーターを机の上に置いて外す手順をいろいろと考える。

 

 結局、密林さんの買い物でビット買いました。

 

 そしてショックドライバー一閃。

 

 これでフロントベアリングのお出ましです。

 

 昔何かで使った治具がちょうど合うので、これでベアリングを抜きます。

 

 こうはめて上からプレスで押し込む。

 

 ひさしぶりに油圧プレスの出番。

 

 どんなに簡単な作業でも油圧プレスを使う時は保護メガネを使う。油圧プレスを舐めてはいけない。

 

 油圧プレス最強ですな! するするする~と抜けました。

 

 今度はローターを引き抜く。これが結構固くて手でひっぱったくらいではびくともしそうにない。あんまり衝撃を与えるのもよくないと思うので、色々考え下写真の構成で引き抜く。M10のナットを左右均等に少しずつ締めて引き抜いていく。

 

 ローターが抜けました。エンドベアリングの嵌めあいが固くて抜きにくかったもよう。

 

 ローターからエンドベアリングを引き抜こうとしても小さすぎて掴めない。

 

 もうひとつのプーリー外しとバイスを組み合わせれば・・・

 

 外れました。ここが一番の苦戦箇所。

 

 ベアリングサイズを確認。しかしエンドベアリングってずいぶん小さくて幅が広いな。2列ベアリングとかになっているんかな? と思ったが、おそらくは組み立て&分解を考えたらスリップリングと外径を同じにする必要があったのだろう。エンドベアリング側はそんなに負担がかからないしね。フロント側はベルトのテンションでかなりラジアル方向の力を受けるのに比べ、エンド側はほとんど負荷なしだからね。

 

 ローターをまじまじ見るとなんか擦ったあとがある。分解時にできたのかとも思ったが、これは動作時に擦った感じ。推測になるが、フロントベアリングが摩耗して軸方向にガタがあったのか? しかし手で回した感じではフロント、リアともにベアリングにガタは感じられずいたってスムーズに回っている。

 

 スリップリングの状態。ここも研磨したほうがいいかな?

 

 ブラシ。前側の方が摩耗が進んでいる。

 

 ネットで新品のブラシと見比べると半分ほど摩耗している。このオルタは11万kmほどの走行なので20万kmくらいはもつようだ。まだ使えるのでブラシ交換はなし。

 

 ステーターコイルを見ると所々擦った跡がある。

 

 下図にオルタネーターの構造と各部名称を記すカイセ株式会社様の画像です)

 

 分解が一通り終わったので、もの〇ろうで必要部品を発注。

 

 3500円以上の購入でないと送料が無料にならないので、色々タイミングを見て発注するようにしている。オルタネーターのベアリングはどれが合うのかよくわからないし、価格も幅がある。とにかく一番安くて合いそうなのを選んだ。フロントベアリングは汎用の両端シールのものを選択。オルタ用と記載あるのは結構高いが汎用品は安いんだよね。

 ワイパー部のボルトキャップも劣化していたので購入。ただのキャップで250円はちょっとなー、と思って代用品を探していた。主に妻の化粧品のキャップで。しかしながらぴったりはまるサイズのものが見つからず、結局もの〇ろうで購入。リアのブレーキもOHする予定なので、カップキット等を購入し、残りの金額調整用にオイルフィルターを1個注文。

 

 

 

5-6.LTCトルクレンチ(~50Nm)の入手&改造&校正

■2022年6月

 エンジンを組む上でトルクレンチは必須だ! ということでOH時には300Nmのプレート型を購入した。150Nmくらいので十分そうだったけど、金額の安い順に検索していたら300Nmのが出てきたので「大は小を兼ねる」とばかり購入した。トルクレンチは中学の図画工作の時間でプレート型を使った記憶があり、仕組み的にも単純で故障もしなさそうということでプレート型を選択した。しかし実際使っていくと20~30Nmの小さなトルク締めも結構あり300Nmではレンジが大きすぎる。またエンジン単体での使用ならあまり問題にならなかったが、車をいじるとなると長いレバー部があちこちと干渉するし、目盛りを読むのが難しい角度での作業が多い。

 そういう理由からもう少し小さくて目盛りを見る必要のない感応型トルクレンチのニーズが高まったのだ。カチッって音がするのを感応型って言うと思ってたがネットで検索しても”感応型”という言葉はあまり見当たらない。プリセット型というのが一般的らしいが、締めていくと手ごたえで締まったかわかるので個人的には感応型という呼び名のほうがしっくりくる。

 TopManのトルクレンチの内部構造を観察してレバー部が円柱状のタイプは耐久性に難があるのではと考えた(後にこれはただの偏見だったと告白)。名のあるメーカーのはレバー部の真ん中くらいまで楕円形状のが多いので、とにかくそういう形状のもので安く出品されているものを手あたり次第入札した。できれば100Nmくらいまで、最低でも50Nmくらいのレンジのが欲しかった。手あたり次第入札した結果下写真のトルクレンチを入手した(漱石さん一人+送料)。 六角レンチは手持ちの物。

 

 LTC-750IというUSA製。USA製だとバッタ物ではないだろうとの安心感もあった。

 

 ネット検索で情報が見つかる。100ドル以上の製品なのでとりあえずいい品だろう。

 

 

 オークションの表示ではレンジは17~85Nm。うんうん要求仕様は満たしている。

 

 さて、届いたトルクレンチを手に取って「はてな?」 これどうやって設定トルクを調整するの? レバー部が回るんかと思っていたがまったくそんな素振りもない。レバーのテール部を見ると六角レンチが2種類刺さる穴がある。「あれ・・・、これってもしかして単能型?」

 

 もう一度ネット情報を検索したら下写真の工具が出てきた。ああ、なるほど。これで設定トルクを調整するのね。つまり単能型。     がっくし  (*´Д`)。

 

 もう入手しちゃったんだからしかたない。とりあえず他の部分も見てみる。先端のアダプタは13mmのものが付いている。先端の穴にキリみたいなものを差し込んで内部のピンを押すとアダプタが横にスライドして外れる。

 

 内部構造も確認しなければね。グリップのゴムを切り取らないとバネ部の部品が取り外せないのでカッターで切り取る。

 

 内部構造はこんな感じ。まあシンプルなつくりだな。教科書に描かれている代表的構造だと思う。

 

 トルク印加時の力を受け持つのは大きなボールベアリング1個。アーム部本体は鉄製なので接触部は簡単には凹まないと思うけど、それでも点接触の機構は耐久性にちょっと不安がある。

 

 レバー部の構造をまじまじと確認。

 

 グリスを拭き取っていろいろ見る。ふんふん。なるほど。

 

 まあ構造がシンプルなのでメンテとかはしやすそう。でもフルレンジで使うのは避けたほうが良さそう。

 

 バネ力調整用のネジは2個(片方はロック用)。このネジを簡単に調整できる機構を作ればプリセット型になるので改造しよう。

 

 太いボルトから加工してトルク調整部を加工する。

 

 ギザギザの加工を金ノコでちまちま成型。

 

 中心にM5のタップを切りバネ調整ネジと合体させる。はじめは調整ネジ部に穴を2個あけてピンを差し込んでまわり止めにしようとしたんだけど、調整ネジの材質が固すぎてドリルでは歯が立たない。結局ポンチでいっぱい凹みを作って滑り止めにしている。もともとついていたギザギザワッシャも間に挟んで滑りにくくしている。この構造だとロックができないが、そんな簡単にはずれないと思うし使う都度確認すれば問題ないだろう。

 

 取り付けてみると結構いい感じの仕上がり。くるくる回していけば設定トルクを調整できる。

 

 ちょっと全長が長くなったけど、まあよしとしよう。

 

 このトルクレンチは13mmのアダプタが付いていたので、13mmを9.5sqに変換するアダプタを購入。TONEのだ。

 

 こんな感じだ。すっきりしててかっこいいぞ。トルクレンチにはラチェット機構は特に必要ないと思っているので、こういうシンプルな作りの方が狭い所とかで作業しやすいと思う。

 

 さてトルクレンチの校正だ。水タンクと鉄製おもりを使って校正していく。

 

 13mmの長ナットを万力で固定して締め付けボルトを模擬し、レバー部にタンクをつるして少しずつ水を入れ、印加トルクを上げていきカチッっと動作したトルク(重さ)を記録していく。

 

 20Nm以上はおもりの重さが足らないので、鉄管での延長レバーを使用。50Nmを越えると音が濁ってくる。安心して使えるのは50Nmまでと判断した。一般的にプリセット型トルクレンチは常用的に使うのはフルレンジの80%あたりまでと言われている。このトルクレンジは85Nmなので、50Nmだと60%あたりなのでまだ余裕はありそうだけど、末永く使うという意志も込めて使用レンジは50Nmとした。

 ※追記:名の知れたメーカー製のは内部構造自体が考えられているのでフルレンジでも十分OKだと思う。

 

 そしてグラフにプロット。作動ライン(緑色)は ”えいやっ!” で引いた。

 

 そしてこのグラフに従い目盛りシールを作成して完成。

 

 我が家のトルクレンチ勢ぞろい。できれば100Nmまでのプリセット型もほしいのだが、収納場所もなくなってきたことだしこのへんで満足すべきか? ホイールナット締付用に100Nmの単能型を自動車に積んでおくという選択肢が残されているので、ちょうどいい品が見つかれば入札はするけどね。

 

 新しい工具を入手したら、まずその置き場を作らなければならない。これは最近学んだ真理だ。収納場所はかなり手狭になってきたので、2階建て方式で収納を作る。スポンジフロアをカットして先端とレバー部を置ける台をつくる。

 

 収納状態。ちょっとぎゅうぎゅうだけど場所が決まっていると使う時のレスポンスが圧倒的に早い。というか場所を体が覚える。

 

 トルクレンチは収納時はバネをフリーの状態(設定トルクゼロ)にして収納する。

 

 レンチ収納の引き出しを引くとこういう光景。よしよし、見ているだけで幸せになれるわ。サビているメガネレンチをいつかメッキ処理したいと思っている。

 

 

 

5-6.TopManトルクレンチ(~20Nm)の改造&校正

■2022年6月

 TopManのトルクレンチはジャンク品として入手した。トルクレンチの構造を知ることが主目的だったが、使えるようにしようとして挫折ししばらく放置していた。一時はかなり大がかりな改造も考えたが計画半ばで情熱が冷めてしまってもう再燃しなかった。しかしFブレーキOH作業時に、感応式トルクレンチの必要性に迫られてとりあえず使えるように仕上げたので、その改造過程のおさらいを含めて掲載する。

 

 このトルクレンチは動作ローラー部のボールベアリングが1個紛失した状態でジャンク品として入手した。同じサイズのベアリング(自転車整備時の余り)を組み込めば使えるようになると思ったが、低いトルク設定時はそれなりに動くが少し強めに設定すると動作はおかしく、実戦投入は無理っぽかった。

 

 レバー部の動作範囲を広げた方が調整しやすいんじゃないかと下写真の丸で囲った部分を削ったら、トルク印加でカチッっと動作したら戻らなくなった。うん、当たり前だ。ローラーとの接触点が中心線を越えるとレバー部は戻らなくなるというわけ。この失敗で長期放置となった。

 

 レバー部が戻らなくなった機能回復のためには調整可能なストッパ作ればいい。イモネジで調整部を製作。1回目はタップを折っちゃって、2個穴あけてます。

 

 トルクレンチについて調べると様々なタイプがあること理解した。名の通ったメーカーの構造は各部にあまり大きな負荷がかからないように設計されており、使用回数が多くても動作精度が落ちにくい構造となっている。

 しかしながらこのトルクレンチはかなり無理のある設計だ。ばらして各部品を見ると、高負荷のかかる接触点があちこち凹んでいて設計時の動作が望めない状態なのだ(つまりへたっている)。そもそも全長28cmのトルクレンチで108Nmまでのレンジ設定というのは明らかに無理がある。まずローラーとベアリングが接触する点が凹んでいる。

 

 旋盤でローラーの凹み部を削って修正。

 

 本体内部のボールベアリング接触部も凹んでいる。だってこの部材はアルミだ。やわらかいアルミ部材にボールベアリングの点接触で高負荷がかかれば簡単に凹むよね。

 

 本体内部を削って修正する。

 

 ボール盤に耐水ペーパーをセットして本体内部を研磨する。でも凹みが大きくこんな研磨ではまったく修正できない。

 

 そこで色々考えた。せや! 手持ちのミニチュアボールベアリングを使って改造でけんやろか?

 

 ベアリング2個並べてローラーの代わりに配置できれば動作精度はかなり上がるだろう。

 

 ちょっとがんばればなんとかなりそうにも思える。

 

 図を描がいて検討してみたんだけど、情熱が続かず断念。

 

 ボールベアリング化は断念だが、使用レンジを低く抑えた仕様(30Nmくらい)であれば各接触点の負荷も低くて実用に耐えられるレンチになるんじゃないかと作戦を練り直した。そのためにはまずはバネレートの低いバネを使うべきだ。ホームセンターで使えそうなバネが売ってないかなと探したがそんな都合よい規格のバネは置いていない。よし、じゃあ削ってしまえとバネを削っていく。旋盤で回してバネ外周をリューターで削る。

 

 バネの太さを半分くらいまで削った。もうちょっと削りたかったが心が疲れたのでこのへんで研磨終了。

 

 本体内面のボールベアリングの接触部の凹みを回避するため、支点の穴を90°回転させた位置に穴をあけた。これで凹み部でないところを使える。これで組み上げて作業完了。

 

 続いて校正作業。万力で支点を固定し、レバー部にぶら下げたタンクに水を注いでいき、トルクレンチがカチッっと動作したトルクを計測していく。

 

 20Nmくらいからは鉄管でレバー長を延長して計測。鉄管は0.5kgほどあるので、おもりの重さから計算したトルク値にオフセットが出る(グラフ上で適当に補正する)。20Nmくらいまでは”カチッ”という感じの音で動作するが、25Nm越えたら”ガチッ”って音が濁ってきて、30Nmでの動作音は”ガッキィィーン”って感じでかなり無理のある音になってきた。このレンジで使い続けるとあっというまにアチコチ凹みそう。なので実用範囲は20Nmまでとする。

 

 設定目盛りと動作トルクをグラフにプロット。オリジナルの作動ライン(灰色線)に対し改造後の作動ライン(緑色線)は傾きが半分くらいになっている。バネレートが半分くらいになってるからね。作動ライン(緑色線)は目測でえいや!で引いている。

 

 作動ラインの目盛りシールを作成して張り付けて改造は完了。

点火プラグ(18±2Nm)、各部のM6ボルト(10Nm前後)などの締付で使える。

 

 写真にもう一本トルクレンチが写っているが、これは最近入手したもの。詳細は後日掲載。

 

5-6.ミニトルクレンチ(~8Nm)の製作&校正

■2022年6月

 ブレーキキャリパーのOHでトルクレンチの必要性を痛感したので、途中挫折状況だったトルクレンチ整備の続きを実施した。まずはミニトルクレンチの整備から掲載。これは20Nm程度のレンジを想定して作ったものだったが、弾性領域の狭い丸棒(たぶんステンレス)を使っていたので、設定トルク以上で締めた時に曲がってしまった。

 

 その内バネ棒を入手して改良しようと思っていたが、バネ棒って意外と手に入らない。というかお金を出して購入する気はあまりなく、どっかに落ちてないかなとかそういう気持ちで探していた。ホームセンターや100均で商品をぶら下げている棒のなんか良さそうな感じなんだけど、そういう物って単品で入手する方法がわからない。店舗の裏にサビたのとか落ちてないかなとか思ったがそういう機会には恵まれなかった。ある日、定期的に訪れるサンタのプレゼントコーナー(詳細は察してください)の袋から棒がはみ出ていた。どうもテントとかで使うグラスファイバー製の骨格部材のよう。これなら弾性材の代わりになるんじゃないかと頂いた。

 

 曲げてみると弾性材としての素質はある。

 

 先端は真鍮材でかしめられている。

 

 片側を切断して試しにトルクをかけて見たら思ったよりやわらかく8Nm程のトルクで曲がってしまう。20Nmくらいは欲しかったが8Nmのレンジでもブレーキのブリーダープラグの締付(7.9±0.9Nm)とかには使えそうなので採用決定。

 

 弾性棒の根本部はタコ糸で縛ってエポキシで固定した。次にトルクレンチの校正。おもりでトルクをかけてしなり具合を測っていく。手持ちの電子はかりは3kgまでしか対応していないので、鉄のおもりと5Lのタンクを使って校正する。

 

 トルクレンチを万力で固定してレバー部に2N、4N、6N、8Nに相当するおもりでトルクを印加し、メモリ部に印をつける。

 

 これでミニトルクレンチの校正作業終了。

 

見てくれは悪いが実用上は問題ない。

6-4.永遠のアイ:ヘッドライトが片方切れたので交換

■2022年6月

  最近ヘッドライトが暗いな~っと思っていたら右側のライトが切れていた。あれ~、LEDって寿命が長いんじゃなかったかな・・・と思いながら新たに購入するライトを探した。前回はファンレスタイプを購入した。ファンってなんか壊れそうでファンレスの方が耐久性があると思っていたので。でも結構すぐにダメになったので、今度は冷却ファン付きの物を探した。低価格で評価数の多い製品を探して下写真の製品をポチッた。ポチってすぐに「これは1年補償ついているね、前買ったのって補償あるんかな?」と気になって調べた。

 

 これが前に購入したファンレスのLED。あれ、1年半前に購入したけど、3年補償あるじゃないか。おお、なんかすばらしい。

 

 補償を受けるためにどうしたらいいかちょっとわからなかったが、色々調べたら購入履歴の販売元をクリックすればいいとある。

 

 そして”質問する”をクリックして状況を販売元に連絡した。そしたらメールで、動画か写真を送ってほしいと連絡が来たので動画を撮ってメールで送信した。するとすぐに新しい製品を送って来た。アマゾンで購入するとこういうサポートをしっかり受けられるのがすばらしい。手持ちの不具合製品を送り返す必要もなかったので、新しいLEDを購入する必要なかったな。でもまあファン付きのも試したかったので良しとしよう。

 

 さっそくランプの交換。とにかく駐車場まで遠いので最小の荷物で忘れ物ないように準備する。以前にランプ交換はしているので手順はしっかり把握している。

 

 切れたライトの補償品と、新たに購入したファン付きLEDを比較。

 

 ファン付きLEDの方はコネクタ部の出っ張りが少し長めだけどちゃんとランプユニット内に収まるかな?

 

 LED発光部の大きさがかなり違う。”超大発光面COBチップ”と謳っているので大きいほうがいいんだろう。

 

 まずはプラ製引っ掛け棒でヘッドライト上部のカバーを外す(この中にボルト頭)。

 

 そしてタイヤハウジング内のクリップを外し、バンパー側面をひっぱってバンパーの端を外す。

 

 カバー下のボルトを緩める。完全に外すとどっかに落ちちゃうので6~7回転緩めればOK。ボルト横に爪の引っ掛かり部が見えるので、ライトユニットを外す時はちょっと持ち上げ気味にして、この爪が外れるようによく見て作業する。

 

 バンパー側面内に隠れているボルトを外す。

 

 最後にボンネット内のボルトを外せばヘッドライトユニットは外せる。その前にコネクタも外す。

 

 一度経験しているので作業はサクサク進む。想定外は駐車場の暑さ。とにかく暑くて細かい作業からは逃げたくなり、ボルトへのアンチシーズ(固着防止)塗布はパス。

 

 自動車メンテ時は100均の体拭きシート(濡れタイプ)が活躍する。ヘッドライトユニットの汚れをシートで拭き取る。

 

 ハイビームもLED化したいのだけど、切れてないライトを交換するのも気が引けるので、まだハロゲンライトのまま。

 

 まずは補償品として贈られたファンレスLEDを取り付け動作確認しておく。

 

 そして今回購入したファン付きLEDを取り付ける。コネクタ部が少し長いのでちゃんと収まるか心配だったが、大丈夫でした。

 

 ボンネット裏にシャーシブラックを塗布した時に、シール部も一緒に塗ったのだけど、そこがずーっとべたべたしている。うかつに触ったら皮膚が黒く汚れる。そして石鹸程度では落ちない  (*´Д`)。

 

 とりあえずヘッドライトが復活。ハイビームが黄色っぽくて違和感がある。ヘッドライトカバーの黄ばみがそろそろ限界。次の車検(来年の3月)までには研磨するつもり。

 

 夜に光軸とカットラインを確認。前のLEDと比べて特に問題ない様子。明るさは十分だが、”感動的明るさ”とまでは言えない感じ。まあヘッドライトカバーの黄ばみがかなり悪化していて光量も減っていると思うので本来の実力はもっと上だと思う(たぶん)

 

 補償品で送って頂いた新品ファンレスLEDが2個、今まで使っていた問題ない方のファンレスLED1個が手元に残ったので、3個の予備を持っていることになる。これだけあればアイが寿命を迎えるまでロービームは購入する必要なさそうだ。

 

 しかし部屋の中は自動車部品に占領されてきて足の踏み場も減ってきた。でもまあこういう風景も嫌いじゃない。そうそう、ナックル買ったんだ  ('ω')ノ。

 

 ベランダからの日没。冬は海に沈むが夏場は街の中に溶けてゆく感じ。

 

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6-4.永遠のアイ:FブレーキのOHと塗装その7(塗装面の最終仕上げ)

■2022年6月

 先週、ブレーキOHの最後の話題とか言ったけどね、・・・あれは嘘です。

先週のブログを見てたらキャリパー部の塗装のブツブツ(気泡跡)があまりにも

美しくないので、いてもたってもいられなくなった(大げさ)。今度はジャッキスタンドにコンパネ材を追加した。うん、ちょうどいい高さ。

 

 キャリパーのサポート部の気泡跡が特に汚い。

 

 今回は拡大鏡を使い頭をホイールハウジングに突っ込んで研磨部をよく見ながら#800ペーパーで研磨。削りすぎて下地が透けないように注意して磨く。

 

 キャリパー本体も丁寧に磨く。でも後で写真でみるとまだまだ気になるところあり。

 

 そしてコンパウンドで磨く。つるつるに研磨すれば汚れも付きにくいと思う。

 

 表面はつるつるになったけど、気泡跡の凹みはどうしようもないね。

 

 だいぶきれいになったと思う。左側は夕方に作業したのだが蚊が数匹まとわりついて辛かった。早朝なら蚊がいないかな~。

 

 右側の作業は翌朝早くに実施。お隣の車に迷惑かけないように車の向きを反転させてジャッキアップ。左もまずはブレーキローターの様子を観察。ブレーキオーバーホール時に赤サビ転換防錆剤を塗布してから一ヶ月あまり経過しているのだが、赤サビがぎりぎり発生しているかいないかという状態。

 

 キャリパー表面の汚れ方が汚い。コンパウンドで磨けばこういう汚れ方はしないのでは、と期待している。

 

 右側のサポート部は左より気泡跡がすくない。

 

 しかしキャリパー本体には小さな気泡跡がいっぱいある。もっとペーパーがけしたいけど下地が出てきそうだし、この辺でやめておく。

 

 爪部はまあまあいい感じ

 

 ちょっと離れて見れば十分きれいだと思う。

 

 ディスクに赤サビ転換防錆剤を塗布。一ヶ月毎に防錆剤を塗布し続ければディスクが復活しないかな? でもそんな頻繁な塗布は絶対無理。

 

 ミニジャッキスタンドの使い勝手がFIXしたので、2x4材とコンパネでフロント用アダプタ(5cm)を製作。これだけで見ると幅に対して高さが高くなるので安定性に不安があるが、運用で車体下にタイヤ(+木材)を置くなどの2重の安全処置をすれば大丈夫と思う。とにかく前後の片輪だけの作業時はこの小型サイズのスタンドが使いやすい。

 

 一方、OH中のトランスミッションはすっかり飽きられて放置状態。エンジンも一時こんな時があったけど、クランクがすぐにサビてきたのでT/Mもあまり放置はできない。とりあえず防錆剤を塗りたくっておいた。

 

 海が消えたとかいってたのだけど、江崎灯台はぎりぎりベランダから見える。よかったよーーー ('ω')ノ  。

 

※後日談

 キャリパー塗装して一ヶ月程経過した頃、妻が突然「アイちゃん、なんかすごく目立つ。ブレーキに色を塗っている車ってほかにないよね!」とかなり否定的雰囲気を込めて言い出した。俺は必死で擁護する。「いや、高級車とかだとちゃんと塗装されているよ。」っとね。妻は半信半疑で「ほんとに?」とだけ答えた。後日二人で買い物に行った時に駐車場でキャリパーが赤に塗られた車を見た。国産のかなり高級なセダン。「ほら見てごらん。高級な車はちゃんとブレーキにも塗装しているんだよ」と諭すのだが、妻は「でも、軽自動車でブレーキに色塗っているのって他にないよね! なんかすごく目立って・・・(一呼吸おいて)・・・ 

 ヤンキーみたい! ヤンキーみたい! ヤンキーみたい!   (-_-)/~~~ 」  

 

 ぐほぉ!  最も恐れていた単語が胸に突き刺さる。やっぱりそんなふうに見えるんだ。うん、心の片隅ではちょっとはそんな気がしていた。でもちらっと見える感じが逆にセンスあって ” ギリギリ品がある配色  っと思い込もうとしていたけど妻にはそうは見えなかったようだ。まあそれでも気に入っているんだけどね。はじめは赤を考えていたけど、赤だと重い感じがするし、軽なんだから軽快感のある黄色がいいと思っている。

 

 

そんなに〇ンキーみたいではないよ・・・ねぇ  (꒪⌓꒪*)。

6-4.永遠のアイ:FブレーキのOHと塗装その6(後日談)、また海が一つ消えた・・・

■2022年6月

 FブレーキのOHの最後の話題。ブログを読み返してFブレーキのOHについて整理していたのだが、はたと気が付いた。「あれ? 先週シムを左右入れ替えたけど、パッドってちゃんと入れ替えたっけ?」。片押し式キャリパーの場合、一般的にはピストン側のパッドが早く減る。ブレーキ動作時にピストンが動きピストン側のパッドがまずディスクに押し付けられ、次にキャリパーがスライドして爪側のパッドがディスクに押し付けられて制動力が発生する。ピストンやスライドピンの動きが悪い時(戻りが悪い時)などはピストン側のパッドが軽くディスクに接触する状態が続く。こういう理由でピストン側のパッドが早く減りやすいのだ。このアイのパッドも4枚中1枚が極端に減っていたのはそういう理由だろう。パッドを均一に使うにはローテーションすればいいと前回書いていたがその作業をした記憶があやふやだ。

 もう一度確認してみよう。今回はミニジャッキスタンドの使い方を変えてみる。今まではロワアームで支えていたが、アームがかなり斜めになるので安定性に不安があった。今回はサブフレームを支えてみる。2x4材の木片を入れてみるとぎりぎりタイヤが浮きあがる。余裕を見れば1枚コンパネ(9か12mm)を追加したほうが良さそう。現場では気が付かなかったが、バンパーの下の固定はネジで固定している。以前バンパーがグラグラしていたので、とりあえずネジで固定したのだけど、当時はクリップとか知らなかった。まあ何でもいいと思っていたが、こういう突起が出ているのは万が一の時危険だなと気が付いた。今度クリップに変えよう。

 

 キャリパーを外して確認すると、やっぱりピストン側に減ったパッドを入れていた。ピストン側と爪側のパッドを入れ替えて組み直す。

 

 スライドピン取付けボルトの締付には実戦投入ほやほやのトルクレンチを使用。しかしこのトルクレンチ、100Nmまでの仕様になっているが、相当ガタがあり30Nmほどが限界だと思う。締付時に「ガッキィィィーン」って音がする(詳細は後日)。

 

 最後にスライドピンのブーツのねじれを元に戻して置く(キャリパーを持ち上げた時にブーツがねじれるので)。

 

 キャリパーの塗装部を観察すると、ブツブツ部に汚れがたまって汚くなっている。たぶん耐熱塗装の焼き付け時に発生した気泡。やっぱ焼き付け処理は十分乾燥させてからしなければと反省する。余裕のあるときに耐水ペーパー(800番)で水研ぎしよう。

 パッドを入れ替えてしばらくはブレーキ時にはかなりの滑空感があったが、小一時間もすると元の制動力に戻った。

 

 話変わって、我が家のベランダからは所々海が見える。階が低いので家と家の隙間から海が見えるという感じなのだが、マンション向かいの駐車場だった所に家が建てられているのだ。足場の高さから3階建てなのは間違いない。この角度は対岸の淡路島が見える唯一の眺望だったのだ。これは結構ショック。対岸を双眼鏡で見るのが好きだっただけにね。でもベランダから双眼鏡で見ている所をマンション住人に見られると不審がられるのでかなりコソコソ覗いてた(うわ、こう書くとますます怪しいな)。

 

 その日の夕方にはもう見えなくなった。

 

 心の中でユパ様の冒頭セリフをつぶやく。「また海が一つ消えた・・・」。

もう一か所、海が見える角度があるのだが、ここにも絶対に家が建つ。もしかしてマンションかもしれない。ああ・・・、海が消えていく(ToT)/~~~。