O型のまこさん

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趣味でいろいろ作った備忘録

6-4.永遠のアイ:エアフィルタ交換、オイル交換、ドラシャ入手

■2023年10月

 フロントのハブベアリングのグリスアップが終了したので、今度はリアタイヤ周辺のグリスアップだ。車軸まわりのグリスアップは重要だと思っている。だって購入してから14年使いっぱなしの回転軸まわりってよくよく考えると不安になる。リアまわりではドライブシャフトとハブベアリングだ。でも①部品を外す②分解して汚れを落とす③グリスアップし組み立て④車へ組み付け とかしているとその間車が使えない。確実に作業するには数日かかるし、そんな連続で作業をする時間も体力もない。フロントのナックルで実施したように事前に部品を入手し、それをOHして組み付けるという手順を取れば②と③の作業の時間はジャンプできる。ドライブシャフトもその方法でメンテしようと思い長い期間某オクでウォッチしていたのだが、最近手ごろな価格(740円)の品を見つけたので落札した。ほんとは手渡し可能なのを探してたんだけど金額と程度の良さで決めた。ついでにマスターシリンダーとアクセルペダルも落札。ちょっとは送料かかったけど十分納得。ドライブシャフトは見た目的に今アイについているのよりずっときれい。

 

 マスターシリンダーのOHはわざわざ部品買わなくてもいいかと思っていたが、やっぱり重要部品なのでゆっくり時間をかけてOHしたい。予備部品が手元にあればゆっくり楽しみながらOHできるしね。

 

 アクセルペダルは特に必要性を感じていなかったが、将来エンジンECUとかT/M ECUとのCAN通信解析とかで使えそうだし。

 

 話変わってエンジンオイル交換の話。この夏場は高速使ったりとかでエンジンオイルを酷使したので早めにオイル交換。まあオイル関連収納庫の使い勝手を早く確かめたかったというのもあるけどね。

 

 ぱっぱとオイル交換。

 

 今回はちょっと準備不足で下に敷く段ボールを忘れた。慎重に作業したけどちょっとこぼしたので一生懸命拭き取った。

 

 最後に廃油缶にオイルを戻して終了。オイル収納ケースの使い勝手は抜群でした。

 

※ターボエンジンに換装後のオイル交換 (エンジン走行距離はオドメーター+3万km)
     銘柄                粘度   API規格        種類        :交換時期      使用期間   使用距離   交換時の総走行距離

Castrol GTX       10W-30  API:SL/CF     鉱物油    :2020年11月     5ヶ月     2,600km     69,000km
QUAKER STATE     5W-30  API:SN      部分合成油 :2021年 4月      4ヶ月     1,800km     71,600km
日産 SN SPECIAL  5W-30  API:SN       部分合成油 :2021年 8月     4ヶ月     1,700km     73,393km
日産 SN SPECIAL  5W-30  API:SN       部分合成油 :2021年12月    5ヶ月     2,370km     75,100km

日産 SN SPECIAL  5W-30  API:SN       部分合成油 :2022年 5月     4ヶ月     1,900km     77,470km

日産 SN SPECIAL  5W-30  API:SN       部分合成油 :2022年 9月     5ヶ月     4,300km     79,300km

日産 SN SPECIAL  5W-30  API:SN       部分合成油 :2023年 2月     5ヶ月     2,100km      83,600km

日産 SN SPECIAL  5W-30  API:SN       部分合成油 :2023年 7月     3ヶ月     1,900km      85,700km

日産 SN SPECIAL  5W-30  API:SN       部分合成油 :2023年10月                                    87,600km

 

エンジンオイル交換後にエンジンルームの音を撮影。前よりノイズが増えた気がする。オルタネーターからの金属音が聞こえる気がするし。回転子とケースが擦れているのかもしれないし、ワンウェイクラッチの異音かもしれない。あっ、エアフィルター交換のためフィルター外している途中だった。ゴミを吸い込みそう。

 

 ついでにエアフィルターも交換。すでにHKSのスーパーエアフィルターのM2サイズを入手している。

 

 

 エアフィルターの取り外しはフィルターケースの爪を2か所外し、インテークダクトのプラスネジを緩める。

 

 ダクトを引き抜いてケースを上に持ち上げると隙間からエアフィルターを引き出せる。

 

 こちらが上側の面でエアー流れ的には下流(エンジン側)。見た目はちょっと汚れているかな程度できれい。我がアイの乗り方ではエアフィルター交換は2年に1回ぐらいでよさそうだ。

 

 反対側はエアー流れ的には上流(外部側)で、ゴミや虫やらが多数付着している。

 

 虫さんの拡大撮影。

 

 家に持ち帰ってフィルターの切り出しだ。

 

 まずはちまちま針金を抜いていき、エアフィルターを改造した時と逆の手順でフィルターを外す。

 

 M2のサイズなら3枚切り出せる。いいぞ! これで1回分は1000円以下だ。

 

 並べてみるとやっぱり2年3か月使ったのを実感する。

 

 裏側(エアー上流側)のほうがやっぱり汚れは多い。

 

 古い方(右側)はなんかふやけている感じ。

 

 フィルターカットのため、カッター刃を交換。俺は本気だぜ !という意志表示。

 

 そしてマジックで切断線を描いて切断する・・・のだが、違うその向きじゃない!

 

 結局カットしてから切る向き間違えたことに気が付きました。3回目は寸法足らずのフィルターを合わせて使おうかな   (*´Д`)

 

 とりあえずエアフィルターの交換終了。

今がとにかく自動車いじりには最適の季節だ。暑くもなく寒くもなく、蚊もいないこの時期にできるだけ自動車いじりがんばろう。次はリア廻りのベアリングやらドライブシャフトのグリスアップかな。あと対向ピストンキャリパーの話も進めたい。

 ついでにバッテリー液を点検。新品交換して10ヶ月経過したけど順調です。

 

フロントタイヤとディスクローターの様子も記録。ディスク径小さいよねぇ。

 

6-4.永遠のアイ:ナックルのOH&加工6(実車組付け編)

■2023年10月

 それでは加工したナックルの組付けを行う。ついでにブレーキパッドも交換する。キャリパーOH時にはもうちょっと走ったら交換しよう、とか思ってたけど気が付けば1年半経っている。パッド残りはもうほんとにギリギリだ。新しいパッドはだいぶ前に購入していたんだけど、「どうせならディスクローター研磨してから交換しよう」と前のめりに考えていた。でもそんな時間もなかなか取れずいまに至るわけである。

 

 作業前日に工具を準備。とにかく駐車場まで遠いので、「あ、忘れ物!」とかいうことを3回もすれば心が折れちゃう。作業手順のシミュレーションを入念に繰り返し忘れ物がないようにする。

 

 イザ! 実作業。まずはブレーキキャリパーを外しパッドを取り外す。キャリパーはだいぶ汚れているのでクリーニングもしよう。

 

 ブレーキピストンを押し込むのに、木片とM10ボルトで工具を用意している。実戦は初めてだが十分機能した。

 

 ブレーキピストンを押し込むとブレーキフルードが押し戻されるので注射器で余分なフルードをリザーバータンクから吸い出して置く。

 

 キャリパーのクリーニング。ブレーキホースが繋がったままだとクリーニングしにくいが、ちまちまがんばる。

 

 塗装から1年以上経過しているけど、まあまあきれいだと思う。

 

 ではあたらしいブレーキパッドを組み付けていく。アウト側のシム(黒い方)はサビでだいぶ傷んできているので外してしまおうかと思った。内側のステンレスシムは遮熱のためというのはわかるが、外側のシムはいまいち目的がわからない。まあでも一応組付けましたけどね。今度ばらす時は外側のシムは外そうと心に決める。

 

 キャリパーにパッドを組み付ける。「パッド分厚っ!」と思う。逆に今まで薄すぎだったということだよね。

 

 キャリパーを外す時は下に台座が必要だ。次回からは洗車用の踏み台を使おう。

 

 ボルトを外し、ナックルを外していく。ロワアームジョイント部はタガネを打ち込んで穴を広げて引き抜く。

 

 逆の要領で新しいナックルを組み付けていく。

 

 そしてディスクローターを組み付ける。ほんと研磨したい  (*´Д`)

 

 ディスクローターを貫通ナットで固定してローター部で車体を支え、1G状態としてロワアームのブッシュボルトをいったん緩めて再度締め直す。ブッシュが変にねじれた状態とならないようにね。

 

 ナックル加工後初めての実車への組付けとなるが、見た目的には-2°のネガキャンくらい。ちょっとネガキャン側に行き過ぎたかなと思うがまあしゃーない。

 

 ディスクガード外しているので、なんかスカスカに感じる。

 

 外した旧ナックルを持ち帰り(写真左)、新しいナックル(写真右)と記念撮影。

 

 そして右側(運転席側)も同様に交換。

 

 右側のブレーキパッドは2枚とも余裕あると思っていたが、片側がぺらっぺらだった。

 左側ブレーキのパッド交換の時はパッドグリス忘れたんだけど、今回はしっかり持って行き塗布。左側も今度の機会に塗布しよう。

 

 キャリパーの点検穴からパッド残量が見えるようになった。車体外側のパッドが減ると、点検穴から見えなくなるからね。

 

 組み立て完成したのでアライメント計測。車体水平台の導入で駐車場でアライメント計測できるのでほんと楽になった。キャンバー角は左右とも-2.5 °  。 想定より強めのネガキャンになった。図面上で穴の位置を修正する時は-1.5~-1.8 あたりを狙ったんだけど。

 

 続けてトー角の計測。まず車体中心の軸線上にマーカーを配置。

 

 そしてタイヤの向きの軸線上にもマーカーを配置していく。

 

 計測結果が下記。うん、キャンバー角がネガ側になったので、トー角もより内向きになったんだな。こまかい計測手順はこちら

 トー角が内向きなので、駐車場でハンドルを大きく切った時などはフロントタイヤが勝手に切れ込んでいく手ごたえがあったり、マンホールの上を走るとサイドスリップで「キュキュ」と音がする。でもそれ以外は特に不都合はない。組み上げてすぐに往復300kmほどの高速道路を走る用事があった。ハブベアリングの組付けに不安があったので、100km/h走行で30分程走りパーキングで休憩。車体下に潜り込みナックルのハブ軸周辺んで温度上昇している所ないかとぺたぺた手を当てて確認した。まあどこも問題なしでしたけどね。トー角が左右とも-1°内向きでも高速走る分には問題を感じ無かった。

 1週間程してから車高のダウン量を計測。前輪側はノーマルから25~30mmダウン。今回のナックル改造でのダウン量は14mm程でした。写真でダウン前のと比較すると確かに下がっているように見えるが、実車を見た感じは「あれ? 下がったかなぁ」という感じ。ちょっと物足りない気もするが写真で見る限りはちょうどいい感じだと思う。

 

 正面から撮影。ちょっとキャンバー角付きすぎたと思う。でもホイールの出っ張りがほぼOKっぽくなった。前の状態(キャンバー角 -2.2°)でECO FORMEを履いた時は明らかにフェンダーよりホイールが出っ張ってたが、今回のを見る限りギリギリ出ていないように見える。ナックルの穴あけの図面をアップロードしておく。JWWファイルで3シートがノーマル位置、5シートが穴あけ位置。

 

 拡大して垂線を入れるとギリギリだ。車検はこのままでOKかもね。

 

 意識してみればネガキャンが付いているように見えるが、まあ許容範囲かな。

 

 しみじみ見るとサスもダウンしているしちょうどいいバランスだと思う。

 

 参考として以前の記録を掲載しておく。まずはノーマル時。

 

 そしてコルトスピードダウンサス装着時。

 

 妻にヤンキーみたいとか罵られることのない範囲での改造だったと思う。乗り心地は特に変化した感じではないが、道路の段差などでバタバタしたり、衝撃が車体に感じるような気もするが、それは前からのような気もする。ロアブッシュやアッパーマウントブッシュのへたりが原因とも思えるしよくわからない。今後ブッシュ交換やピロ化して乗り心地がどのように変化するか見ていきたい。トー角は時間のある時にゼロ付近に調整する予定。

 ブレーキの効きは前と特段変わらない感じ。組み付けてすぐはアタリが出ていないので滑空感があるだろうと思っていたが、初めから結構ちゃんと効いた。これはアタリが出ればもっと良く効くかなと思っていたがアタリが出てからも同じような感じ。まあ効きの安定感は上がった感じかな。

6-4.永遠のアイ:ナックルのOH&加工5(ナックル・ハブ組み立て編)

■2023年10月

 ナックル・ハブを組み立てていく。まずはハブナットカバーの汚れをワイヤーブラシで磨いていく。

 

 きれいになりました。ディスクガードのボルトも磨いたけどディスクガードは付けないのでこのボルトは余ります。過給機のカバー部のボルトが相当痩せているので、これと交換しようかな。

 

 塗料が完全に乾いたので、ナックルを手にとってまじまじと愛でる。

 

 ハブはラッカースプレーで塗装していたけど、ハブボルトごとシリコン塗料で塗装しておいた。普段はまったく見えない場所だけど、数年後にばらした時にシリコン塗料の保護性能を確認する。でも下地はラッカースプレーだから意味ない?

 

 組み立てに際し、ハブをホイールに固定する。本来はディスクローターを挟むのだが、手元にないので、木片でスペーサーをつくる。

 

 ハブをホイールに固定し、ナックルを嵌め込む。手で押し込んだだけではベアリングに嵌ってくれないので、油圧プレスで押し込みたいのだが、セッティングがめんどい。

 

 ハブナットを締め込むことでハブベアリングのアウターレースを嵌め込む作戦。

 

 前回の仮組時は結構すんなり組めたのだけど、今回はなんか手ごたえがおかしい。

 

 ハブナットを外してみると、平座金がなんか噛み込んでいて取れない。磁気エンコーダー部を傷付けないように注意してマイナスドライバーでこじって外す。

 

 なんか金属の切子が出てきた。磁気エンコーダー部にも細かい金属粉が多数付着している。たぶん平座金の中心穴とハブ軸の中心がずれた状態で無理やり締め込んだのが原因だと思う。金属粉などをブロアーで吹き飛ばして組み立て直す。

 

 下写真のような体勢でハブナットを締めると必要トルクを印加できる。

 

 規定値上限の190Nmで締め込んでも分解前の位置まで締めこめない。ちょっと疲れてきたしめんどくさくなってきたので、これで良しとする。分解前と比べ1/16回転ほど締め込み角度が少ないけど、まあ許容範囲内だと思う。

 

 ハブ軸を手で回してみるとちょっと抵抗を感じる。なんか失敗しているのかなと、整備手帳を確認する。ハブの回転起動トルクは1 Nm以下とのこと。

 

 ミニトルクレンチで回転起動トルクを測ってみると0.2 NmもないのでたぶんOK。

 

 もう一方のナックルも組み立てる。今度はワッシャーやネジにグリスを塗布して組み立てよう。本来ネジ山やワッシャにグリス塗布はNGだが、アウターベアリングのはめ込みの時だけ塗布する。その方がネジ山やワッシャを傷めないと思う。

 

 ワッシャーを塗布すると非常にスムースにハブナットを締め付けられた。

 

 一旦規定トルクで締め込み、ベアリングのアウターレースがしっかり嵌ったことを確認する。そして再び取り外しパーツクリーナーで塗布したグリースをきれいに除去し本組み実施。

 

 今度は規定トルクでしっかり分解前の位置まで締められた。

 

 最後ハブナットカバーを嵌め込む。

 

 嵌め込むのにぴったりの円柱がないかと空き缶入れのゴミ箱を漁るとシーチキンのがぴったり。これを外周に当てて木片をあててプラハンで軽く叩き込む。

 

 ハブナットカバーも塗装して組み立て完了である。

 

 あとは実車へ組付ければ完成。

 

 

6-4.永遠のアイ:ナックルのOH&加工4(下側の穴あけと塗装編)

■2023年10月

 ストラットボルトの下側の穴、位置が決まったので図面に反映。その時ちょっとだけネガ側に穴の位置をずらした。図面上で「気持ち、ほんと気持ちだけネガ側に」とか思いながら心の声に従って1mm弱ほど。 ※後日談:ちょっとネガキャン側にずらししすぎた感じ

 

 慎重にポンチを打ち、3mmから1mmずつドリル径を上げて穴をあけていく。

 

 時々ストラットと組み合わせ、位置ずれしていないか確認。

 

 そして12mmドリルでフィニッシュ!

 

 結構正確に穴をあけられたようで、ボルトの先端はすんなり差し込めた。でも反対側はちょっとずれていて最後まで差し込めない。

 

 リューター+砥石でちまちま穴を削る。

 

 無事ボルト貫通。 もう少し手こずるかと思ったが、左右とも結構うまく穴あけできた。

 

 心配だったキャリパーサポートとの干渉もぎりぎり大丈夫そう。ボルトはキャリパーサポート側からは差し込めないが、ナットを締めるのは大丈夫そう。

 

 ソケットレンチとエクステンションバーが微妙に干渉するが締付はぎりOK。

 

 リューター+サンディングバンドで表面を研磨し直す。

 

 古いグリスを拭き取るためにハブベアリングのボールをちまちま外していく。

 

 ボールは片側14個、両側で28個である。ちまちまティッシュでグリスを拭き取る。

 

 ボールベアリングの直径はΦ9.5mm。

 

 パーツクリーナーをたっぷり吹き付けてグリスを洗い流す。片側のシールを外せばボールガイドも外せそうで、そしたらウエスですっきりグリスを拭き取れる。でも専用治具とか作らないときれいに外せそうにないので、今回は外さずパーツクリーナーの物量でグリスを洗い流した。

 

 ハブベアリングのグリスは10年以上機能しているということなので、きっと高級品なんだろうな~~~っと思う。でもまあとりあえず手持ちのグリスを使う。一応ベアリング用との記載があるし、数年に一度グリスアップすれば問題ないよね。

 

 使ったグリスはウレアグリース。以前に何かで購入したやつ。

 

 グリスをパーツクリーナーで洗い流したら、流れたグリスがナックルにべったりこびりついたので、反対側のクリーニング時にはちょっと考えた。画用紙でガイドを製作し、流れたグリスが余計な所に流れないように工夫。

 

 こういう向きで上からパーツクリーナーをどぼどぼ噴射しグリスを洗い流す。この方法だと余計な所にグリスが付着しなかった。

 

 新しいグリスをたっぷり塗布。

 

 塗装にそなえ、もう一度ベアリング部を保護する。

 

 パーツクリーナーとシンナーでナックル部の脱脂。

 

 塗装は何がいいんだろう? 初めは手持ちのラッカースプレーを使おうと思っていたが、結構手間暇かけてきれいにしたのでどうせなら耐久性の高いものを使いたい。ぱっと思いつくのはシャーシブラック。でもボンネット裏に使った時は結構すぐサビてたので、もう少し考えよう。ネットで適当に調べると塗料の耐久性は下記のようだ。

 アクリル塗料  4~ 7年

 ウレタン塗料  8~10年

 シリコン塗料 10~15年

 ラジカル塗料 12~17年

 フッ素塗料  15~20年

塗料の知識はほとんど持ち合わせていないので、上記情報だけを頼りにホームセンターで適当に選んだ。トップガードというアクリル・シリコン樹脂塗料。説明文をまじまじ読むと、塗れないものリストの中に自動車とある。え~っと、よくわからんが鉄とかには塗れるのでボディのきれいな所には塗ってもきれいにならないよ、という意味だと適当に解釈する。

 

 こういう缶の塗料って、容器に小分けする時にフタの縁に塗装がついてその後の開け閉めに支障をきたすことがたびたびあったので、今回は空き缶で1回使う分をスプーンの要領ですくい上げ、フタの縁に塗装がつかないように気を使った。

 

 塗料の粘性が高く塗りにくいので、薄め液で少し薄めて筆でぺたぺた塗った。

 

 マスキングを剥がして塗装終了。おう、見違えるほどきれいになった。

 

6-4.永遠のアイ:ナックルのOH&加工3(ナックル下穴位置決め編)

■2023年10月

 ナックルの下穴の位置は現車に組み付けて1G状態で計測する必要がある。なのでナックルとハブをいったん仮組する。ハブボルトはワイヤーブラシできれいにして組み付ける。

 

 きれいになりました。手間をかければかけるだけ愛着は湧くのだから手間をかけるべきと考えているが、細々した所まで手間をかけると作業が一向に進まなくなるのが難しいところ。

 

 ハブボルトを油圧プレスで組み付けていく。油圧プレスがあると作業が早くて楽だ。

 

 ハブボルト組付け完了。

 

 ナックルにハブを組み付ける。ベアリングの保護をしていた画用紙を外す。木工ボンドはこういうシールにはすごく向いているよね。シリコンのように容器内で固まってイザという時に使えないということがないし、何より安い。

 

 ハブをナックルに差し込み・・・

 

 反対側はベアリングのアウターレースを置く。ちょっと強めに押し込まないと入らないので、本来は油圧プレスで押し込むべきなのだが、いろいろセッティングやら治具やらを考えるのがめんどくさいのでハブナットで締め込んで嵌める。

 

 アウターレース、平座金、スプリングワッシャーの順に置いて、ハブナットをねじ込む。

 

 そしてホイールに固定してハブナットを締め込んでいく。

 

 この時は結構すんなり嵌ったのだが、本組みの時にちょっとしたトラブルが発生。後述するが、座金やネジ部にグリスを塗った方が良さそうだ。アウターレースのベアリングのはめ込みのためにはグリースが必要だが、本組みの前にはパーツクリーナーを使いグリスをちゃんと拭き取っておく。絶対ね。下写真の仮組み時はちょっと固かったこともあり、ネジの締め込みは不足しているけど、まあ仮組みだから気にしない。

 

 仮組み完了。これで実車に組み付けてキャンバー角が適切になる位置を確認する。

 

 我が家の月極め駐車場は左下がりに傾いているので、地面が水平になるよう低い側のタイヤに板を置いて計測する。水準器で水平になる板厚を計測する。

 

 左前輪位置で30㎜、左後輪位置で37mmの板を置けば車体ロール方向には水平となる。ピッチ方向のちょっとくらいの傾きは無視する。

 

 適当な端材で水平台座を用意。

 

 これで車体はほぼ水平になる。今後はアライメント計測のため、わざわざ遠くのホームセンターまで行く必要がなくなる。やったね。

 

 ジャッキアップしてタイヤを外し、キャリパーも外す。ブレーキパッドの残量がわずかなのは把握しており、新しいパッドも購入しているのだが、今回までだらだら交換が伸びていた。まあぎりぎり大丈夫と思っていたが、改めてみるとほんとぎりぎり。

 

 残厚は1mm以下です。ちょっとこれはほんとギリギリだよね。

 

 購入していたブレーキパッドはもの○ろうさんの。安くていいです。

 

 タイロッドエンドを外し、

 

 ストラットボルト、ロワアームボールジョイントボルトを外し

 

 ナックルが外れます。新旧の比較。

 

 この時はキャリパーは紐で吊っていましたが、段ボール箱など置くところを用意したほうが作業性は良さそう。今後は洗車用に買った台車を使おう。

 

 ロワアームとの接続部は、タガネを軽く打ち込んで開いておくと抜きやすい。この時はタガネと金づちを忘れていたので、家まで取りに戻った。物を広げたまま駐車場を離れるのは精神的にも肉体的にも疲弊する。自宅に駐車場がある人がうらやましい。

 

 ナックルを組付ける。ストラットボルトが上しかないので、上側1本を強めに締めて固定し、キャンバー角がネガの1.2°~1.5° になる位置を探しマーキングする。

 

 下側のボルトはキャリパーサポートと干渉ぎみだがぎりぎり締められそうだ。

 

 ディスクガードを外しているのでなんかスカスカ。街中の舗装路しか走らないのでディスクガードなくても問題ないよね?

 

 まずは適当な位置でストラットとナックルを固定し、タイヤつけてジャッキダウン。

 

 そしてキャンバー角を計測。しかしなんど調整しても毎回ポジキャンになる。ジャッキアップ⇒タイヤ取り外し⇒キャンバー角調整⇒タイヤ組み付け⇒ジャッキダウン⇒キャンバー計測を3~4回繰り返しても毎回ポジキャン。 なんで~? と泣きそうになる。

 

 冷静になってよく見るとわかりました。車重を掛けるとストラット⇔ナックルの締結部にはポジ側のトルクが働いて、上側のストラット締結ボルトだけでは保持できないようだ。なので、下部のストラットとナックルの隙間にタガネをくさびとして打ち込みやっとちゃんとした計測ができるようになった。

 

 そして2~3回してやっとネガキャン1.2° の状態となる。ほんとはネガキャン1.5°を目標としていたのだけど、集中力も切れてきたのでこれでOKとする。

 

 後でこの写真でみるともうちょっとネガ側にしたいと思う。

 

 これで作業は一区切りで、家に戻る。車体水平台は使えそうなので治具名を記載して一軍登録決定(もう少しきれいに文字書にしたかったが集中力なしの状態だったので・・・)

 

 ストラット下側の位置はマジックとケガキ針でマーキングしている。この位置を図面にして本番用とする。でも図面化する時、あとちょっとだけネガ側にしようと、図面上でちょっとだけネガ側に穴位置をずらす。

 

 再びハブボルトを外し、

 

 ナックルからハブを取り外す。

 

 あとはストラットの下側の穴をあけて塗装すれば完成だ。

 

6-4.永遠のアイ:ナックルのOH&加工2(ナックル研磨加工編)

■2023年10月

 次はナックル側の加工。ハブベアリング部に金属粉などが入らないように画用紙でフタをして木工ボンドでマスキングする。

 

 机の上に数か月置かれたナックルは、汚れやサビを落としてかなりきれいになった。しかし造形が気に入らない。鋳造による表面の凸凹や、型枠の跡が美しくないのである。これは塗装しても表面は凸凹のままで掃除の時に雑巾でサーっと拭き取れない。やっぱ雑巾で汚れを簡単に拭きとれる表面でなければ愛せない。まあナックルなんてほとんど見えないし手も届かないし、掃除なんてタイヤ交換の時くらいしかしないだろうけどね。それでも愛が芽生えなければ愛情を注げないので、芽生えるための加工を施す。

 

 ナックル先端のでっぱりも意味がないよね。ナックルボルトの抜け止め用のボルトを取り付けていた痕跡か、または鋳造のため必要な形状だと思うんだけど今は意味はないと思う。これらも削っていこう。

 

 活躍するのは両頭グラインダーとリューター。ハンディグラインダーが使いやすいんだけど、マンションベランダではうるさくて使えない(近所迷惑)。両頭グラインダーとかは回転音は「シュイィィーン」って感じで静かだしね。ハンディの方は「ビュイィィーーン」って感じで騒音レベルが全く違くからなぁ。

 

 不要な文字や出っ張りを削っていく。

 

 出っ張りを削ると雑巾でくるっっと拭けそう(たぶんしないけど)。

 

 キャリパーサポート部の鋳造跡は見ていて不愉快になる。汚れがたまって人の関わざる領域になってしまう。というかナックル部って今までの自動車人生で掃除なんてしたことない。でも今回の作業を施せば今後は掃除しようと思うと思う(ほんまか?)

 

 表面の鋳造跡をどんどん研磨していく。もう少し扱いやすい工具があればいいんだけど。ハンドリングがしやすく静かな強力リューターとかが良さそう。

 

 タイロッドエンド接続部の出っ張りも削る。これもいらんよね。

 

 ストラットとの接続部。だいぶすっきしした。

 

 キャリパーサポート部の謎の文字”7MH”も汚れがたまるだけなので削る。

 

 掃除の時気持ちよさそうだとか想像しながら削っていく。もっともここは手が入らないので掃除なんてOHの時にするくらいだろうけど。

 

 それから数か月経過・・・  続けてストラットの固定穴の位置変更である。友人の小屋に遊びに行った時、ナックルとストラットとハンディグラインダーを持って行き、ナックルのストラットとの干渉部を削ってきた。これでストラットを15mm下げて取付けできる。ストラットボルト用の穴を新たにあける。

 

 現在フロントは5.5Jのホイールを履いているんだけど、5mmスペーサーが無ければリム部とストラット部が干渉する。できれば5mmスペーサーなしでも5.5Jを履けるように(もしもの車検対応用)、ストラットとリムができるだけ離れるように穴の位置を決める。上側だけまずあけて、下側の位置は現車合わせ(キャンバーみて)で決める。

 

 ポンチで穴あけしてドリルで穴をあけていく。下写真の線で囲っている部分が友人小屋で削ったところ。手作業での研磨なのであまりきれいな平面にはなっていないけど、まあ大丈夫かな、って感じ。

 

 のだが、なんかポンチの穴からすでにずれている。やっぱり細いドリルで順番にあけていかないと穴がずれちゃうね。

 

 もう一度型紙を合わせて位置の調整をする。

 

 リューター+ダイヤモンドビットで穴を修正していく。

 

 これで目標の位置に穴あけできた。5mmのドリルでナックル貫通させた。

 

 順番に1mmずつドリル径を上げていき、10mmの穴をあけた。

 

 この時までナックルにちゃんと穴を開けられるか不安があったが、ナックルの材質が思ったより柔らかくドリルでサクサク削れる。ストラットボルトは12mmなので、それようのドリルも新たに購入。

 

 そして12mmの穴貫通。

 

 ちょっと穴位置ぎりぎりで肉厚薄かったかもしれん。まあ大丈夫と思うけど。下穴の位置は現車合わせで決める。

 

 ノーマルのナックル-ストラット固定状態。

 

 取付け位置を15mm下げたナックル-ストラット固定状態。

 

 ここまで作業を進めた段階で、このナックルは使えそうと判断した。

後は下穴あけて塗装すれば実車装着できるので、一気にがんばろう。

6-4.永遠のアイ:ナックルのOH&加工1(ハブのクリーニング編)

■2023年10月

 1年以上前になるが左右ナックルとセルモーターを入手した。ちょうど対向ピストンキャリパーへの情熱が高かった頃に、取り付けについて検討するために入手した。

 部屋に置いて数か月眺めていたらちょっと新しいトライをしたくなった。前にコルトスピードのダウンサスを入れたのだが、フロントがもう少し下がってほしいと思っていた。じゃあナックルとストラットの取付け位置をダウン方向に改造すればいいんでない? みんカラなどでは、ストラット側を加工している人を何人か見たことがある。でもナックル側を加工したほうが手間はかかるが今後の互換性は上がるんじゃないか。また妻にNGが出た時もノーマルに戻せるしね  ('ω')ノ。

 そういう感じで少しずつ作業を進めていたのだが、ゴールが見えてきたので作業内容をまとめ始めた訳である。今回を含め3~4回分に分けて掲載予定。

 

 ナックル入手時の情報を補足しておく。ナックルは某オクでの入手で、車で取りに行けるところだったのでついでにセルモーターも入手。現車のよりもきれいな感じなので、時間余裕がある時にOHして予備品としよう(でもたぶん使わないよね)。

 

 ナックルを入手したのは対向ピストンキャリパーのためだけではない。いずれ必要となるだろうハブベアリングの交換時にも予備品が手元にあれば大いに役立つだろうとの考えから。まずはこのナックルのハブベアリングの状態を確認。右(運転席側)を回してみる。

 

 続いて左(助手席側)。これが普通なのか動きが渋くなっているのか判断が付かないが、今後現車のと比較してみよう。

 

 ハブナットを外す前に取り付けの状態を記録しておく。

 

 マジックで締め込み状態をマーキング。右(運転席側)。

 

 左(助手席側)。

 

 ではハブナットを緩めよう。ハブナットはかなりきつく締め付けられていて(144~190 Nm)、緩めるのは結構大変。車体に取り付けた状態でならスピナーに延長管をつけて力ずくで緩められるだろうが、ナックルを外した状態で緩めるにはインパクトレンチが必須だ。もともとこのインパクトレンチを購入したのはこの時のためである。

 

 ハブを予備タイヤに固定して・・・

 

 インパクトレンチ一閃!  ほんと強力で惚れてしまう。でもすごくうるさくて近所迷惑なので一日に使用できるのは昼間に1分 ✕ 2回まで(自分ルール)。

 

 ハブナットの下はスプリングワッシャと平座金。スプリングワッシャはあまりスプリング的な感じがしないけど、どういう役割があるんだろう?

 

 ベアリング部がお目見え。

 

 ベアリングアウターレースの外周に車速パルス用の磁気エンコーダがある。鉄粉でうっすらと磁気の様子がわかる。

 

 磁気エンコーダの説明図をNSK様からお借り。

 

 プラハンでハブ軸を叩いたけど、それくらいでは外れそうもない。やっぱ最強の油圧プレスの出番だね。

 

 その前にハブボルトを外しておく。

 

 ハブボルトを抜くにはちょっとあて金が必要なんだけど、やわな材質のものだと簡単につぶれる。

 

 下写真のリューター砥石の軸が使いやすい。この軸はハブボルト外し専用治具に認定だ。

 

 ハブボルトを外し、次はハブをナックルから外す。下写真のように3点でナックルを支え、ハブ軸を油圧プレスで押し下げる作戦。

 

 イザ! ハブ軸を抜いていく。結構アクロバティックに見えるけど、意外と安定していて、数回やったけど特に不安感なく抜けた。

 

 ボールベアリングとのご対面。

 

 ハブ面の裏側には強烈な汚れがこびりついている。とにかく手で触れないような状態。汚いから手に取ってまじまじ愛情を育むとかまったくできましぇん。

 

 ボールベアリングのグリスはボソボソしているけど、一応油っ毛は残っている。

 

 アウターレース側は手で押したくらいでは外れない。

 

 ディスクガードはハブを抜かなければ外れない構造になっている。ハブやナックルの様子を見るのにこのガードが非常にじゃまになってた。ディスクガードってなくてもいいんじゃない。少なくとも街中のきれいな舗装路を走っている限りなしでもそれほど影響ないよね。というか今後対向ピストンキャリパーを実装しようものなら、当然ディスクローターも大径のものにするだろうし、その時はディスクガードは付けられないんだから、今このタイミングで潔く”ディスクガードは不要” 宣言してしまいましょう。

 

 ハブ裏面の汚れを彫刻刀で削り落とす。とにかく手で触りたくない状態。

 

 アウターレースは円管をあててプラハンで軽くたたけば外れる。

 

 アウターレース部に円管をあてて、反対側をプラハンでコン!と叩く。

 

 これでアウターレース外れます。

 

 外周に磁気エンコーダがあるので扱いには注意してね。

 

 アウターレースは1/4周よりもう少しくぼんでいるので、ボールベアリングを包み込んで外れにくくなっているのね。

 

 ハブナットの締付状態だが、マジックで書いただけだと簡単に消えそうなので、ポンチでマーキングし直す。

 右(運転席側)はポンチ2か所。これでマジックが消えても大丈夫。

 

 左(助手席側)はポンチ凹み1ヶ所としている。

 

 それでは各パーツの洗浄だ。灯油に漬けこんでワイヤーブラシと歯ブラシでごしごし汚れを落としていく。

 

 ナックルも洗う。ベアリング部はダンボールでガードして灯油が入らないようにしている。

 

 灯油洗浄終了。前のように触るだけで手がベットベトになることはなくなった。まだまだ汚い部品であることに変わりはないけど。

 

 洗浄前はコールタール的汚れでわからなかったが、ハブ裏側のサビは結構深い。

 

 ハブベアリング(のアウターレース)は凹みとか見当たらず十分きれいだと思う。でもオルタネーターでも見た目はきれいでもゴーって異音してたからこれだけでOK判定は出せない。

 

 今後のため、アチコチの寸法を計測しておく。アウターレースの外径はΦ47.7mm

 

 ディスクローターのボア径はΦ64mm。

 

 ホイールハブ径はΦ55.8mm。ホイールのハブ径はΦ56mm(リアはΦ54mm)。

 

 横から見るとこんな感じ。ハブ部はホイールが抜けやすいように先端だけ凸なのね。

 

 今後の作業を考え、ベアリング部を保護するケースを製作。

 

 ハブ中央の凹み部は非常にサビやすいようだ。現車のもさびさびでタイヤ交換する時にすごく気になっていた。最近は赤サビ転換防錆剤を塗布しているので結構まし。

 

 リューター+サンディングバンドで凹み部を研磨していく。

 

 研磨終了。本当はもっとつるつるピカピカに磨きたかったが、手持ちの工具ではこの辺が限界。次回はもっと強力な工具を用意してピカピカにしてやろう。

 

 最後にワイヤーブラシでサビを落としていく。

 

 ハブとかは普通に触れるくらいきれいな部品になった。

 

 ハブ裏側のサビはワイヤーブラシでは落ちない。金ヤスリでガリガリ削ってやっと落とせた。

 

 Before/Afterの比較。きれいになったよね。

 

 保護を兼ねて塗装しておく。パーツクリーナーで脱脂してラッカー(黒)を一噴き。

 

 これで机の上に置いて、風呂前でも手に持って愛でることができるようになった。

 

追記

 この頃にヒューズとバイスを購入したので記録として情報掲載。

 

 収納場所はエアーバルブや以前購入した平型ヒューズのところ。こういう情報をどこかに記録していないと、イザ必要となった時に「あれ? ヒューズ持ってたっけ?どこやったっけ?」となる。

 

3-9.台所水栓の修理

■2023年9月

 我が家の水栓は9年前に下写真のに取り換えた。TOTOのTKN34PBTNという製品だ。

 それまでは下写真のようなストレートタイプの水栓だった。

 

 しかしこのストレートタイプだと、鍋物を洗う時など水栓の根っこ部分と鍋が干渉して使いづらかった。交換時は相当調査とシミュレーションを繰り返してTOTOの製品を選んだ。白鳥みたいな形状は当初妻には評判悪かったが、使っていくうちに納得していったと思う(確認はしていない。怖いから)。白鳥みたいな形状もそうだが、先端をホースのように伸ばせてシンクの掃除などもやりやすく、また先端のボタンを押すだけで水流の遮断ができるのが思いのほか使いやすい。洗い物をしている時にちょっと水とめて、とかいうシーンで活躍していた。

 しかし購入後7年くらいして、水流遮断ボタンの動きが怪しくなってきた。水流を止めても「ひゅるるる~~~」とかいう音を出しながらちょろちょろ水が出てくる。蛇口先端を分解して調べたのだが、たぶんゴムシールが劣化しているんだと思う。でもシールだけでの購入はできそうにないので諦めていた。するとつい先日(購入後9年目)、突然水がほとんど出なくなった。ちょろちょろとは出るのだが、まったく水流が弱い。コップに水が溜まるまで10秒くらいかかるほど弱い。何かどっかが壊れたのは間違いない。ネットで色々調べると、水栓の下部に調圧弁があるようだ(下写真部)。ボタンでの遮断をちゃんとできるように水圧を調整しているのだと思う。この調圧弁が一番あやしい。

 

 取り外して分解する。しかしシンクの下には何やらものすごい数の色々なものが(誰かによって)入れられていて、それらを出すのが一番大変である。なおかつ私にはそれを元に戻すことは不可能なので、入れた本人に戻してもらわないといけない。そもそも、物理的には入れられるかもしれないが、それはもう”収納する”とか言うレベルではなく、”詰め込んでいる”としかいいようのない状況だと私は思うのだがね。

 

 分解した調圧弁だが、いまいちどのように動作するかわからない。とりあえずきれいにして元通り戻してみる作戦だ。なんか細かいプラ片があるが見なかった振りとする。

 

 これはどういうふうに動作するのかよくわからない。

 

 内側はこんな感じ。汚れをきれいに拭きとる。

 

 バネを挟んでもう一つバルブがある。綿棒やらつまようじで汚れを落とす。

 

 バルブ本体。

 

 内側の内壁がけっこうガタガタ。カルキがこびりついている感じ。このへんが動作不良の原因かな?

 

 内壁の汚れを丸棒で削り落として・・・

 

 耐水ペーパーで磨く。

 

 ボール盤で回転させて内壁を磨く。内壁はピカピカになったので元通り組み立てて水を流してみる。

 

 しかしまったく状況は改善されていない。試しに調圧バルブの中の部品を外して(つまり調圧バルブなし)試してみるとちゃんと水道はでる。うん、犯人は調圧バルブで確定だけど、調圧バルブってほんとに必要? 調圧バルブはたぶん押しボタンでの水流遮断をサポートするものだと思うのだが、もともとボタン遮断は調子悪いので調圧弁なしでもいい気がしてきた。

 

 ヘタにいじって調圧弁を壊しても水栓としては使用できそうなので、ダメ元でもう一度分解する。プラ片が出てきてたので、たぶん調圧弁が壊れているんだろう。

 

 本来はこういう風に上下の部品が合体しているのだと思う。中のスリーブがバネで閉方向に抑えられている。水圧でこのスリーブが動いて水が流れ、下流の水圧が上がるとバネが戻って水流を塞ぐ。そういう動きで調圧していると考えると納得できる。

 

 ダメ元での修理なので思い切って作業できる。はんだごてで数か所溶かして2つの部品を固定する。

 

 そしてカッターで溶かしたところを平らに削る。

 

 うん、これが本来の状態なのだろう。

 

 組み立て直す。うん、なんかちゃんと機能しそうだ。

 

 組み立てて蛇口を開けるとちゃんと水が流れた。うん!とりあえず修理は成功。

 

 ついでに先端部の水流ボタンの分解手順を記す。先端キャップをマイナスドライバーでこじって外す。

 

 キャップは嵌っているだけなので簡単に外れる。

 

 ボタン外側(本体と記載)は写真部分の隙間にマイナスドライバを差し込めば固定している爪を外せる。

 

 固定している爪を外せばパカッと外れる。

 

 ガイドケース(黒と緑)は引っ張れば外れる。

 ※下写真は向きを間違えている。ガイドケースの緑側の部分が手前になる。

 

 本体はネジで蛇口に固定されているので、左に回していけば外れる。

 

 下写真にあるように、ガイドケースの回転防止の爪が刺さっているので・・・

 

 ピンセットなどで引っ張れば外れる。

 

 次は蛇口先端の網目を外す。左に回せば外せるので、マイナスドライバでちまちま回して外した。

 

 後日気が付いたのであるが、この先端を外す治具が付いてた。

 

 下写真のように先端に嵌めて回せば簡単に外せる。

 

 こういう袋に入ってた。もう一つの工具はフィルタを外す工具だが、大き目のマイナスドライバがあれば代用できる。シンク上左の棚に入れている(次回作業時のメモ)。

 

 網目を外すと中にプラスネジが見える。

 

 ネジを外すと先端が外れる。

 

 先端はシャワーと直流の切り替えができる機構となっている。

 

 次に蛇口先端のケースを外す。根っこの留め具をマイナスドライバで引っ張り出し、ニッパで引き出せば外れる。

 

 すると蛇口の取っ手部分を引っ張りだせる。

 

 先端とホース部は金具で抜け止めされている。マイナスドライバを横から差し込んで引っ掛かりを外す。ちょっと文章では説明が難しい。

 

 嵌める時は金具をぐいっと押し込み、上下の爪を奥に引っ掛けるように押し込む。外す時は逆の手順となる。

 

 これで先端部がホースから外せる。

 

 次に押しボタンの分解手順。こっちが下側。2か所ゴムシールがあるが、シールを交換すれば押しボタンによる水流遮断も復活すると思う。でも個人でこういう細かい部品の入手は無理っぽい。

 

 ボタン側。

 

 この向きにマイナスドライバでこじると・・・

 

 ケースが外れる。

 

 抜け止め金具を外す。

 

 外側のケースはいつでも引き抜ける。上記の作業前に外したほうがいいかな。

 

 ここの爪を細いマイナスドライバを差し込んで外す。

 

 中からまたバネが出てくる。

 

 先端のゴムシールはマイナスドライバを差し込んで外せる。

 

 中はこんな感じ。細い針金の役割とか不明。たぶん回転止かな?

 

 小さいバネを内蔵したバルブ。先端にゴム栓。逆止弁かな?

 

 この2つのゴムシールさえ入手できたら・・・

 

 ちっちゃいバルブの構成部品。

 

 これが全部品。組み立てる時は向きがある。回転方向の位置合わせとか記録が難しい。

 

 ここの金属ガイドがサビてたので軽く研磨しておく。

 

 これで分解終了。元に戻すと大雑把な動作はするんだけど、ボタンで完全に水流を遮断できない。

 

 

6-4.永遠のアイ:オイル関係収納庫と装備運搬台車の製作

■2023年9月

 初めて20Lペール缶のオイルを買った時に思った。これどこに置こう・・・と。まあ通路側のベランダに置くことになるだろうが、ここは屋根があるとはいえ風があると雨が流れてくる。そうするとペール缶の上に水がたまり缶がサビちゃう。しばらくはダンボールをフタ替わりに使っていたのだが、ペール缶を2缶目購入した時にちゃんとした収納方法を考えないといけないと思った。1缶は新油でもう1缶は廃油用として必要だから2缶を常時手持ちしている必要がある。またオイル交換時、20L缶からオイルジョッキに注ぐのは非常に苦労する。ということでちょうど良い高さのペール缶置きを兼ねた収納庫を作ることにした。図面を引いてホームセンターで切ってもらえばあとは組み立てるだけだ。

 

 底面はこんな感じ。穴が2つ空いているのは新油用のコック部がはまる所と、廃油缶にケース越しでアクセスできるように。

 

 収納するものはオイル交換関連の装備一式とする。

 

 まるで測ったようにぴったり収まる(もちろん測りましたけどね)

 

 収納時はベランダを歩く時に邪魔にならない寸法で設計した。

 

 オイル交換時は収納庫を移動し、中から必要なものを取り出す。

 

 ボールバルブを新油の口に差し込むと手を汚さずにオイル交換ができる。

 

 ペール缶をケースの上に置いてボールバルブを開くとオイルジョッキに新油を注げる。すごく使いやすそうだ。

 

 続けて駐車場での作業時、装備を運搬するための台車も作る。以前から台車があればいいなぁと思っていたが、ホームセンターでキャスター見ると結構値が張るので躊躇していた。でも密林さんでみると下の価格。これならいける!

 

 ホームセンターで切ってきた板材を組み立てていく。コンパネ1枚からオイル類の収納庫と台車のパーツを無駄なく切り出せるようにCAD図面上で色々考えました。しかし12mm厚のコンパネって1000円ちょっとと思ってたけど2000円した。木材価格が上がっているとは聞いていたがコンパネ材が2000円とは驚いた。

 

 下段にフロアジャッキ、上段にタイヤ台やウマを乗せられるように設計。

 

 組み立てたら水性の白で塗装。塗装が乾いたら耐水ペーパーで表面を滑らかにするを3回繰り返す。表面をつるつるに仕上げて雑巾で汚れを拭き取れるようにしている。

 

 ウマはサイズがちょっと小さいので、前後に木片を取り付けた。

 

 しかし収納しようとしたらタイヤチェンジャーが入らない。しまった~~~! そこまで考えてなかった。

 

 ちゃんと収納できるということはとにかく重要なので作り直し。ちょっと見かけが不自然な感じになったが機能上問題ない。

 

 収納時はこういう感じとなり・・・

 

 タイヤチェンジャーを置けるようになった。

 

 ケースもちゃんと閉じられて完璧である。

 

 台車のキャスターを取り付け完成。

 

 装備運搬用台車と装備一式。 あれだ、サンダーバードの2号の基地みたいだ。

 

 洗車装備を搭載した様子。

 

 フロアジャッキは下段にピッタリ収まる。2号のコンテナに4号が入っている感じ。

 

 上段にウマ。

 

 上段にタイヤ台。美しく搭載できる。

 

 ウマとタイヤ台も乗せられるけど、こうい使い方はするシーンがないと思う。

 

 台車は使っていない時の収納も考えられて設計している。

 

 フロアジャッキとタイヤを机の下にきれいに収納できる。

 

 オイル関係の収納庫と装備運搬用の台車はなかなかいい感じで仕上がった。はやく活躍するシーンが見たい。とりあえずはオイル交換時だな。

 

 

6-4.永遠のアイ:使用済みバッテリーの有効活用

■2023年9月

 以前に交換したバッテリーだが、これをどうしようか悩んでた。保管しておくのには場所を取るし廃棄するにもお金がかかる。どうせなら有効に活用したい。よし! 非常時のスマホ充電池として活用しよう。まずは電圧を測る。12.6V。うむ、ほぼ満充電。

 

 バッテリーを家で充電できるようにハードオフで14Vのアダプタを購入。

 

 無負荷では14.3Vの電圧出力。

 

 バッテリーに接続すると13.15V。これで充電状態になる。数時間充電すると電圧は徐々に上がってくる。このままほっておくと過充電状態となり危険なので、充電時はうっかり放置しないように注意する。

 

 充電電圧が13.7Vくらいまで上がったころにワットチェッカーを持っていることを思い出した。充電電圧を計測すれば充電状況のモニタにもなる。接続すると24Wとまだ電力を詰め込んでいる。はじめからワット測っとけば良かった。

 

 13.7Vを越えたところで充電終了とする。

 

 電源を外す。

 

 バッテリーの電圧は13Vほどに落ち着いた(数日後には12.5Vくらい)。満充電は12.5V~13Vあたりなのでまあこれくらいでいいかな。安全を考えて今後の充電電圧は13.5Vで終了としよう。

 

 比重計を確認するときれいな緑。良好だよね。

 

 そしてお古のUSB電源を用意。

 

 充電器側のケーブルも適当に処理してシステムの完成である。

 

 バッテリーの箱をちょっと大き目に加工して電源一式を入れられるようにした。ばらばらに保管したらいざという時に見つからず役に立たないからね。

 

 これで非常時はスマホの充電電池として活躍してくれそうだ。バッテリーがヘタっているとはいえスマホを10回くらいは充電できると思う。まあここ最近停電などはほとんどないんだけどイザという時の備えとしては意味がある。使わないバッテリーを保管しておくための後付けの大儀なのだけどね。。今後、半年に一回程度バッテリーを充電しよう。非常時のスマホ電池としてだけでなく、アイのバッテリー上がりとかにも対応できるしね。

 しかしあまり深く考えずに14Vの電源購入したけど、充電しっぱなしだと過充電で危険だよね。14Vで充電しっぱなしだとどうなるかな? 水素発生すると思うけどベランダなら破滅的状況にはならないかな。 安全を考えたら13Vの電源のほうが良かったかもしれない。充電に時間がかかるけど、うっかり充電しっぱなしになっても過充電にならないだろうしね。まあ14Vの方が充電時間は短くなるだろうし、充電する時はテスターでの電圧監視とワットチェッカーでの電力監視をちゃんとやれば大丈夫かな。

 

 ※追記:はてなブログ移行後6万アクセスになりました。ご来訪くださる皆様に感謝です。